有馬純の発言 (資源エネルギーに関する調査会)
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○参考人(有馬純君) ありがとうございました。
今、松下先生からお話がありましたように、やはり適応策というのがやはり非常に重要であって、この温暖化の議論の中で、ややもすると、温室効果ガスを削減するというその緩和策の方にばかり議論が向きがちであり、そっちにいろいろなリソースも振り向けられがちなんですけれども、やはり温暖化の進行に伴う悪影響ということを考えると、適応にももっとリソースを割かなければいけない。かつ、恐らくそれによって防げる被害というのは、緩和に物すごいお金を掛けるよりも、適応にある程度お金を掛けた方が全体としてのコストが下がるということなんじゃないかと思います。ですから、農業についても恐らくそのカテゴリーに当たるんじゃないかと私は思います。
ただ、温暖化の進行によって農業が被害を受けてというお話については、これはその日本の貢献度ということでいうと実は微々たるところがあって、やはり今後の温暖化を止めようと思った場合には、圧倒的に、私のプレゼンにもありましたが、インドなり中国なりASEAN諸国でどうやって今後の温室効果ガスの増大を止めていくのかということが決定的に重要であると。日本全体で仮に温室効果ガスをゼロにしたとしても、温度上昇を〇・〇〇一度防げるかどうかという、そういう程度になってしまうわけですね。
だから、そういった国々に、脱炭素化というか、まずは低炭素化から始まるんだと思うんですが、受け入れられやすいような形で、恐らく日本としては、例えば省エネ技術ですね、これは日本は非常に優れたものを持っておりますので、経済発展をするその国が、それぞれの国がどうやってエネルギー消費を、あるいはCO2の排出をそんなに増大させないで経済を発展させられるかと、そういったノウハウなり技術を移転していくということが重要だと思いますし、それから、やはりCCUSとかあるいは水素というのは化石燃料に依存しているアジア諸国にとってはやっぱり不可欠の技術であって、そういったものを日本発で、しかもできるだけ安いコストで提供できるようにしなきゃいけないと。そのためにはイノベーションが非常に重要になってくるわけなんですけれども。そういったことをやらないと、恐らく日本が今経験している温暖化効果というのを日本だけの対応で止めることは、これはできないというのが事実であると。
そういうグローバルな問題であって、その解決もグローバルに解決しなきゃいけないんですよということも農家の方々にやっぱり分かっていただく必要があると。日本だけ我慢に我慢を重ねてもできる問題じゃないんですということも御理解いただくことが必要なんじゃないかと思います。
以上です。