石川博崇の発言 (内閣委員会)
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○石川博崇君 ありがとうございます。
こうした重要な意義を有するこの法案に対して、残念ながら、立法事実がないという御批判が一部ございます。確かに、これまでの政府の調査によれば、自衛隊基地あるいは米軍基地の隣接地を対象に登記簿で土地の所有者を調査した結果、外国人と類推される方による土地の所有は七筆にとどまったということ、また、国境離島の領海基線の近傍の土地についても調べた結果、氏名、住所といった外形から外国人等の所有が明らかになった事例は確認されていないという結果が出ております。
しかし、それだけで立法事実がないというのは余りに極論だと私は思います。学説によれば、立法事実とは、単なる客観的な事実や状態を指すものではなく、立法的判断の基礎となる事実、すなわち外部環境や国民、住民の意識の変化などが含まれるとされております。
今回の法整備に即していえば、外部環境という面では、これまでに我が国において外国資本による広大な土地の取得が実際に現に発生している状況があること、また、諸外国では安全保障の観点からこうした土地等の投資管理を強化する動きが見られていることなど、我が国においても安全保障に影響を及ぼし得る投資が行われる可能性があることを考えれば、こうした外部環境の面からの立法に必要な判断の基礎となる事実があるというふうに言えると思います。
また、国民、住民の意識の面では、国境離島や防衛施設周辺等における土地の所有、利用をめぐって長年国民の間で懸念や不安が広がってきていること、また国民の代表で構成される国会においてもそうですし、また住民の代表で構成される地方議会でも対応の必要性が広く議論をされ、法整備を求める意見書が数多く全国の地方公共団体から提出されていること、こうしたことも挙げることができると思います。
このように、国境離島あるいは防衛施設周辺等における土地の所有、利用について、安全保障上のリスクを未然に防止する必要性、また国民、住民の間で問題意識が高まっている状況を評価いたしますと、本法律案の必要性を支える十分な立法事実はあると私は考えておりますけれども、小此木大臣の御見解をいただきたいと思います。