内閣委員会

2021-06-08 参議院 全378発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
令和三年六月八日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月四日
    辞任         補欠選任
     山添  拓君     市田 忠義君
 六月七日
    辞任         補欠選任
     岡田 直樹君     宮島 喜文君
     小沼  巧君     吉川 沙織君
     市田 忠義君     山添  拓君
 六月八日
    辞任         補欠選任
     宮島 喜文君     清水 真人君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         森屋  宏君
    理 事
                酒井 庸行君
                徳茂 雅之君
                木戸口英司君
                平木 大作君
                矢田わか子君
    委 員
                大家 敏志君
                古賀友一郎君
                清水 真人君
                高野光二郎君
                宮島 喜文君
                山田 太郎君
                山谷えり子君
                和田 政宗君
                塩村あやか君
                杉尾 秀哉君
                吉川 沙織君
                石川 博崇君
                柴田  巧君
                高木かおり君
                田村 智子君
                山添  拓君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(男女共
       同参画))    丸川 珠代君
       国務大臣     小此木八郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   赤澤 亮正君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        和田 義明君
       防衛大臣政務官  松川 るい君
   事務局側
       議事部長     金子 真実君
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       松田 浩樹君
       内閣官房内閣審
       議官       木村  聡君
       内閣官房領土・
       主権対策企画調
       整室土地調査検
       討室長      中尾  睦君
       警察庁警備局長  大石 吉彦君
       外務省大臣官房
       参事官      石月 英雄君
       林野庁森林整備
       部長       小坂善太郎君
       国土交通省不動
       産・建設経済局
       次長       吉田  誠君
       海上保安庁総務
       部長       宮澤 康一君
       防衛省大臣官房
       政策立案総括審
       議官       川嶋 貴樹君
       防衛省防衛政策
       局次長      大和 太郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
〇重要施設周辺及び国境離島等における土地等の
 利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○内閣の重要政策及び警察等に関する調査
 (政治分野における男女共同参画の推進に関す
 る法律の一部を改正する法律案に関する件)
    ─────────────
この発言だけを見る →
森屋宏#1
○委員長(森屋宏君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動につきまして御報告いたします。
 昨日までに、岡田直樹君及び小沼巧君が委員を辞任され、その補欠として宮島喜文君及び吉川沙織さんが選任をされました。
    ─────────────
この発言だけを見る →
森屋宏#2
○委員長(森屋宏君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官松田浩樹君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
森屋宏#3
○委員長(森屋宏君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
この発言だけを見る →
森屋宏#4
○委員長(森屋宏君) 重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。小此木国務大臣。
この発言だけを見る →
小此木八郎#5
○国務大臣(小此木八郎君) おはようございます。
 ただいま議題となりました重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案につきまして、趣旨を御説明いたします。
 この法律案は、近年、我が国を取り巻く安全保障をめぐる環境が不確実性を増している状況に鑑み、我が国の安全保障等に寄与することを目的として、防衛関係施設、海上保安庁の施設等の周辺並びに国境離島及びその周辺の有人離島の区域内にある土地等の利用状況を調査するとともに、当該土地等がこれらの機能を阻害する行為の用に供されることを防止するための措置について定めるものであります。
 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
 第一に、政府は、重要施設の施設機能及び国境離島等の離島機能を阻害する土地等の利用の防止に関する基本的な方針を定めることとしております。
 第二に、内閣総理大臣は、重要施設の敷地の周囲おおむね一千メートルの区域内及び国境離島等の区域内の区域で、その区域内にある土地等が当該重要施設又は当該国境離島等の機能を阻害する行為の用に供されることを特に防止する必要があるものを、注視区域として指定することができることとし、注視区域内にある土地等の利用の状況についての調査を行うこととしております。
 第三に、内閣総理大臣は、注視区域内にある土地等の利用者が当該土地等を重要施設又は国境離島等の機能を阻害する行為の用に供し、又は供する明らかなおそれがあると認めるときに、当該利用者に対し、当該土地等を当該行為の用に供しないこと等を勧告するとともに、正当な理由がなくその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該措置をとるべきことを命令することができることとしております。
 第四に、内閣総理大臣は、注視区域に係る重要施設又は国境離島等について、その機能が特に重要であり、又はその機能を阻害することが容易であって、他の重要施設又は国境離島等による代替が困難である場合には、当該注視区域を、特別注視区域として指定することができることとし、特別注視区域内にある一定面積以上の土地等について、所有権等の移転等をする契約を締結する場合には、原則として、その当事者があらかじめ内閣総理大臣に届け出なければならないこととしております。
 第五に、内閣府に、土地等利用状況審議会を設置することとしております。
 このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
 なお、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、公布の日から起算して一年三月を超えない範囲内で政令で定める日としております。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。
 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願い申し上げます。
 よろしくお願い申し上げます。
この発言だけを見る →
森屋宏#6
○委員長(森屋宏君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →
高野光二郎#7
○高野光二郎君 おはようございます。高知県・徳島県選出の自由民主党の高野光二郎でございます。よろしくお願い申し上げます。
 まず、平成十九年、長崎県対馬市で、海上自衛隊対馬防衛隊の周辺土地を、同隊の隣接地約三千坪が島民名義、日本人の島民名義で韓国資本に買収をされています。同隊の主な任務は、対馬近海、対馬海峡を航行する艦船の監視を行っていたり、国防上の領土保持を始め、航海や漁業等の安全を確保するため、極めて重要な責務を担っていただいております。
 同じく、北海道新千歳空港近く、航空自衛隊基地に近い森林を中国資本が購入をしております。千歳航空自衛隊は、日本の北端を防衛する第二航空団を配置しており、また新千歳空港の民間機も含める航空管制を自衛隊が一元的に担っております。
 我が国の領空に侵犯のおそれがある他国の侵入機に対して航空自衛隊が緊急発進で対応するスクランブル発進は、平成二十八年度から令和二年度まで五年間で九百四十一回を数えておりまして、これらも極めて重要な任務であります。
 北海道では、資産の保有などを理由に中国を中心に外国資本が購入する森林が年々増えております。現在、我が国の法律では、これらの土地や施設の取得、開発、利用の実態等を調査すらできません。本法案を成立することで、調査、把握し、不測の事態においても未然に対応することが可能となります。これは主権国家として当然であり、今までどうしてなかったのか、私はそのように考えております。反対に、この法案が仮に成立をしても、調査によりまして機能阻害行為として認められない正当な行為におきましては、政府が指定する重要土地であっても、土地や施設の取得や使用には全く制限や規制を掛けるものではありません。
 そこで、小此木八郎大臣にお伺いします。
 本法案の立法事実、社会的、経済的、科学的事実は何か、安全保障上のリスクが高まっている現状において本法案の重要性は強く認識するところでありますが、国民に分かりやすく丁寧に御説明をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
小此木八郎#8
○国務大臣(小此木八郎君) ありがとうございます。
 今、高野委員がお話しされましたこの国を取り巻く安全保障上の懸念、あるいはそれをめぐる環境の厳しさが増しております。安全保障上重要な土地を使用した防衛関係施設や国境離島等の機能を阻害する行為が行われるリスクは高まってきているものと認識しています。この課題については国会や地方議会でも議論されてきましたほか、全国各地の地方公共団体からも安全保障の観点から土地の管理を求める意見書が提出されておりまして、国の政策対応に対する社会的な要請は高まってきていると、これも認識しております。
 近年、諸外国では、軍事基地周辺の土地取得の事前審査や取引中止命令など、土地の管理に関する法制度が強化されています。こうした状況を踏まえて、政府は今般、我が国において初めて安全保障の観点から土地等を管理する制度を導入するものとして本法案を取りまとめました。
 安全保障上のリスクがある土地等の利用状況を調査した上で、必要に応じて防衛関係施設等の機能を阻害する土地等の利用を規制することを柱とするこの法律は、我が国の安全保障をめぐる内外情勢の中で必要不可欠なものであると認識しており、早期の成立をお願いしたいと提出をいたした次第でございます。
この発言だけを見る →
高野光二郎#9
○高野光二郎君 大臣、丁寧な御説明ありがとうございました。必要だと思います。
 内閣官房にお伺いをします。
 本法案の目的では、重要施設等及び国境離島等の機能を阻害する土地等の利用の防止としています。改めて、対象の施設や土地はどのようなものがどれくらいあるのか、お伺いします。
 その上で、国民はもとより諸外国に対しても、規制対象となる施設や住所等を明確にして、阻害行為の抑止のためにも意識啓発、注意喚起すべきだと考えております。
 本法案は、外国人、外国資本による重要土地、施設の買収、所有による不適切な取組のみがピックアップされているように私は感じておりますが、日本人や国内法人も同様であります。安全保障に係る重要施設や土地の機能阻害行為に対しての調査や罰則を、土地の所有者や利用者が仮に法律に違反を該当したとしましても、罰則に至る前の勧告において、知りませんでしたとか、日本語分かりませんでは話にもなりません。
 本法案における重要土地の指定の告知等は、指定解除も含めて官報に掲載されるとお伺いしています。しかし、土地の指定や、及び指定解除への更新等の即応性も必要でありまして、官報に載せるだけでは注意喚起や抑止を図るためには不十分でありまして、誰に何をどのように伝えるかを、徹底した意識や情報発信の充実が必要であります。もちろん、日本語だけではなくて外国語、ロシア語、韓国語、中国語、こういったもので注意喚起をすべきであると考えますが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →
中尾睦#10
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 まず、本法案の対象となります重要施設及び国境離島等の御説明でございます。
 重要施設の周辺や国境離島等については、法律の要件や基本方針の内容に照らして、個々の区域を評価させていただきます。そして、新たに設置する土地等利用状況審議会の意見を伺った上で、指定の要否、範囲等をそれぞれ判断していくこととしております。したがいまして、現時点におきまして本法案の対象区域は決定していないところでございますけれども、その前提で、本法案の検討に当たり対象区域として想定した重要施設の周辺、国境離島等の考え方をお答えいたします。
 まず、防衛関係施設に関しては、機能を阻害される用に供されることを特に防止する必要があるとの要件に該当し得る部隊等の活動拠点となる施設、部隊等の機能支援を行う施設、装備品の研究開発等を行う施設、我が国の防衛に直接関連する研究を行う施設といった合計約四百数十の施設の周辺が注視区域として指定の検討対象になり得るものと考えております。
 また、機能が特に重要なもの又は阻害することが容易であるものであって、他の重要施設による機能の代替が困難であるものとの要件に該当し得る指揮中枢機能及び司令部機能を有する施設、警戒監視、情報機能を有する施設、防空機能を有する施設、離島に所在する施設といった約百数十の施設の周辺が特別注視区域として指定の検討対象になるものと考えております。
 なお、防衛関係施設のうち在日米軍施設・区域については、自衛隊施設の周辺区域の指定の考え方等を踏まえ、管理者である米軍との間で詳細を確認した上で区域指定を検討する必要があるものと考えております。
 海上保安庁の施設は合計百七十四施設でございます。このうち、法律に規定する重要施設としては、領海等の保全の機能を担う施設に限定する方針でございます。当面は、尖閣諸島周辺海域における領海警備を担当する第十一管区海上保安部及び石垣海上保安部の二施設の周辺を対象区域として指定する必要性、緊急性が高いと考えております。
 生活関連施設につきましては、対象とする類型を政令で定める仕組みでございます。政令制定に当たっては、その機能を阻害する行為が行われた場合に国民の生命、身体又は財産に重大な被害が生ずるおそれがあると認められるものについて、土地等利用状況審議会の意見を伺った上で判断してまいります。現時点では、原子力関係施設及び自衛隊が共用する空港の二類型を政令指定することを検討しております。政令指定の段階において、区域指定の対象となり得る施設の周辺の取扱いを個別に精査する予定でございます。
 次に、国境離島等につきましては、領海基線を有する離島のうち、我が国が現に保全管理を行っている国境離島、合計四百八十四島に加え、有人国境離島法に基づく有人国境離島地域を構成する離島である有人国境離島地域離島、合計百四十八島がございます。これらの国境離島等の中から区域指定を個別に検討してまいることとなります。
 いずれにいたしましても、具体的な区域の指定については、先ほど申し上げましたとおり、法定する手続に沿って適切に進めてまいりたいと考えております。
 その上で、委員から、区域指定、区域解除などにおいての情報発信について御質問がございました。本法案に基づく各種措置の周知広報は重要な課題であるというふうに認識いたしております。委員御指摘のとおり、本法案に基づく官報公示だけでは必ずしも十分ではないと考えております。このため、政府のホームページ等を活用する、あるいは地方公共団体、関係する業界団体等の御協力をいただきながら、本法案の趣旨、考え方、対象区域の範囲、土地等の利用者等に求められる手続等について広く国民や事業者の皆様に対し分かりやすい周知広報を徹底してまいりたいと考えております。
 本法案に基づく措置が安全保障の観点から行われることを踏まえ、周知広報活動の中では、外国人、外国法人も視野に入れた情報発信の多言語化についても併せて検討してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
高野光二郎#11
○高野光二郎君 ありがとうございます。
 自衛隊施設と国境離島のリスト公開について質問いたします。
 現在、注視・特別注視区域の候補リストが作成されていると思いますが、自衛隊など防衛施設関連や国境離島四百八十四島の一覧については公表を差し控えるという旨の衆議院でも答弁をされています。
 改めて、なぜ防衛関連施設の候補リストや国境離島四百八十四島の公表をしないのか、内閣官房と防衛省にお伺いします。
この発言だけを見る →
川嶋貴樹#12
○政府参考人(川嶋貴樹君) 防衛省でございます。お答え申し上げます。
 御指摘のリストでございますけれども、当該リストは、防衛省として、周囲からの機能阻害行為を特に防止する必要があるとの評価を行い、列挙した施設が一覧性をもって把握できるものとなってございます。
 このため、このリストを公表した場合、防衛省が特に守りたい自衛隊の施設の数や配置が総体的に把握され、自衛隊の能力をより容易に推察することが可能になるものと考えてございます。また、自衛隊の各施設の役割とその重要性は安全保障環境の変化に応じ変わり得ることから、防衛省が全国で特に守りたい重要な施設の現時点での配置を示せば、我が国の防衛戦略構想の一端を示すことにもなりかねません。
 これらの安全保障上の懸念を踏まえ、現時点での自衛隊施設の注視区域及び特別注視区域の候補リストを公にすることは差し控えさせていただきたいと考えてございます。
この発言だけを見る →
中尾睦#13
○政府参考人(中尾睦君) 国境離島につきましてお答えをさせていただきます。
 申し上げるまでもございませんけれども、我が国の領土、領海保全のために国境離島は極めて重要でございます。政府としては、それらに対する不当な法的、物的侵害への対処には万全を期したいと考えておるところでございます。その観点から、国境離島全島のリストの公開は、そうした行為を誘発する安全保障上の懸念があることから、これまでもその全体像は公表してございません。
 改めて、本法案における区域指定の対象となり得る国境離島四百八十四島を取りまとめたリストを公表することは差し控えさせていただいているところでございます。
この発言だけを見る →
高野光二郎#14
○高野光二郎君 ありがとうございます。
 その後の、まあ調査をするには、指定があって調査があって、その後のプロセスの一連に関わることでありますので、今の御説明で私は十分に理解、納得をいたしております。
 続きまして、国のその利用規制と権限についてお伺いします。
 本法案の仕組みは、国が所有者の同意、あくまでも同意があった上で土地等を買い取ることになると承知をしておりますが、これはあくまでも所有者自身の申出や合意が必要絶対条件でありまして、既に所有、購入している土地や建物等を国が差し押さえる、取り上げる権限は本法案には明記されておりません。私は安全保障上の観点から不十分だと考えております。
 内閣官房にお伺いします。
 仮に、命令に背いて土地を手放さずに罰則を受け入れられたとしても、引き続き所有はできます。開発や利用を規制することもできない。国としてその土地や建物の所有者や利用者に対し、断固、機能阻害行為を排除する命令や差押えもできません。安全保障上の観点から不十分だと考えますが、政府の見解をお伺いします。
この発言だけを見る →
中尾睦#15
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 本法案は、重要施設等の機能を阻害する行為を防止するため、土地等の利用状況を調査した上で、必要に応じて土地の利用規制を行うものでございます。
 土地等を利用した機能阻害行為を防止する措置としては、土地等を収用するといった所有規制も考えられるところでございますけれども、そうした私権制限の程度が強い措置を設けることについても、昨年開催いたしました国土利用の実態把握等に関する有識者会議において御検討いただいたところでございます。この有識者会議の提言において、今般の制度的枠組みの実施状況、有効性等を見極めた上で、安全保障をめぐる国際情勢、諸外国の取組等も踏まえ、慎重に検討していくべきとされたところでございます。
 これをも踏まえて、本法案では、当面土地等の利用状況の調査及び利用規制を中心とする枠組みを採用したところでございます。
 なお、本法案には、附則第二条として、五年後の見直しに係る規定を置いております。その過程では、本法案に基づく措置の実施状況等を検証した上で、御指摘のあった措置の要否を含め、更なる政策対応の在り方について検討していく考えでございます。
この発言だけを見る →
高野光二郎#16
○高野光二郎君 ありがとうございます。
 機能阻害行為には、施設の特性などにより様々な行為が想定をされます。そのため、現時点で具体的かつ全てを網羅して政府が示すというのは難しいと考えます。むしろ、政令で定める基本方針によって、情報通信や科学技術や機器の開発など、時代によって新たに想定され得る機能阻害行為を、情報収集、分析を行い、順次先進的に更新していくことが私は重要だと考えています。
 内閣官房にお伺いします。
 現時点で想定している機能阻害行為とはどのような行為を想定しているのか、お伺いします。
この発言だけを見る →
中尾睦#17
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 機能阻害行為につきましては、安全保障をめぐる内外情勢や施設の特性等に応じて様々な態様が想定されるため、委員御指摘のとおり、想定する行為の類型を網羅的にお示しすることは困難でございます。
 その上で、例えば、重要施設については、重要施設の機能に支障を来す構造物の設置、国境離島等については、領海基線の根拠となる低潮線に影響を及ぼすおそれがあるその近傍の土地の形質変更等が該当し得るものと考えております。
 予見可能性を確保する観点から、これらの類型は閣議決定する基本方針においてできるだけ分かりやすく例示していくことを予定いたしておるところでございます。
この発言だけを見る →
高野光二郎#18
○高野光二郎君 私、市ケ谷の防衛省が対象土地、建物に入らないというのは大丈夫かなと思うんですね。例えば、二〇一五年四月に首相官邸の屋上に放射性物質を搭載したドローンが落下をして、偶然官邸にいた職員が見付けて、その後に警視庁に連絡をして対応した。やっぱり緩いんですよね。だから、これは今後要望としてしっかりと検討していただきたいというふうに思います。
 罰則についてお伺いします。
 本法案では、注視区域内にある土地等の利用者に対する命令違反の場合、二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金、若しくは両方のペナルティーを科すとしています。
 諸外国ではどうか。米国は、命令無視の場合、二十五万ドル、日本円で約二千七百万円の罰金を設けています。オーストラリアは、命令無視の場合、懲役十年かつ、又は二億八千万円の罰金を科すようになっております。
 本法案の罰則は重いと指摘をする方々もいらっしゃいますが、そもそも土地や建物を取得や維持する金額はもっと多いはずです。また、諸外国の実態を踏まえる罰則を考えると、軽過ぎるのではないかと私は思います。
 そこで、お伺いします。本法案の目的に十分に成果が上がらない可能性も考えられますが、罰則の金額と懲役刑の設定根拠と妥当性について政府にお伺いします。
この発言だけを見る →
中尾睦#19
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 委員お触れになりました諸外国とは法体系や安全保障をめぐる環境が異なることから、罰則の程度について一概に比較、評価することは難しいのではないかというふうに考えておるところでございます。
 その上で、本法案で定める罰則は、本法案に基づく措置と類似する措置が講じられている国土利用計画法、国土調査法等といった我が国の法令の前例を踏まえ、違反との見合いで適切な法定刑を定めたものと考えておるところでございます。
この発言だけを見る →
高野光二郎#20
○高野光二郎君 今回の法律は対象がその土地や建物の半径一キロ平方メートル以内ということでございまして、その根拠についてお伺いします。
 五月二十七日の参議院外交防衛委員会において、注視区域の規制範囲の施設周辺のおおむね一キロ平方メートルにした理由について、銃器の有効射程距離なども参考にしていると政府参考人が答弁しています。また、政府においては、有識者会議において、過度な負担防止の観点から、施設から一定の距離で範囲を設定したともお伺いをしています。
 今回、規制範囲を一キロメートルで設定した基準、理由をお伺いをします。あわせて、今回の、一キロ平方メートルで基準範囲を設定されておりますが、施設の特性や施設の周辺、地理状況も踏まえて今後の施行状況を分析し、状況によっては柔軟な見直しを行っていくべきだと考えますが、政府の見解をお伺いします。
 スナイパーライフルは、二〇一七年にカナダ人スナイパーが三千五百四十メートル成功、狙撃しているんですね。更に言えば、フィンランド人も二・五キロメートルを三秒で撃ち抜いて、三人そこで致命傷を負わせて射殺をしているんですね。ドローンなんかもかなり進化していて、そのプログラミングはもう小学生ができる、そういったレベルでございます。一キロメートルでは、私、少ない、狭い。いかがでしょうか。
この発言だけを見る →
中尾睦#21
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 まず、先ほど触れさせていただきました有識者会議の提言では、調査等の対象となる防衛関係施設等の周辺の範囲について、予見可能性の確保の観点から、過度な負担防止、失礼しました、予見可能性の確保や過度な負担防止の観点から、施設からの一定の距離で範囲を設定していくことが適当であるとされたところでございます。
 これを踏まえまして、重要施設の周辺区域については、その機能を阻害する行為が相当に懸念される範囲として、その敷地からおおむね一千メートルの区域を対象とすることとしたところでございます。その範囲で対象区域を指定した上で適切な調査及び利用規制を行えば、物理的な機能阻害行為には相当程度対応することが可能であるというふうに考えております。
 なお、このおおむね一千メートルという距離を設定するに当たっては、銃器の有効射程距離等も参考としておるところでございます。
 まずは、この法案に基づく、この法案に規定する距離の範囲内で調査及び利用規制を徹底していくことが肝要ではないかというふうに考えております。その上で、附則第二条に基づく五年後見直しでは、それらの実施状況を検証した上で、御指摘のあった距離の是非も含めて、望ましい制度の在り方について検討してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
高野光二郎#22
○高野光二郎君 正直、検討すべきです。アメリカは、重要な拠点施設から最大百六十キロメートルの範囲が注視区域に設定をされておりますので、十分に検討していただきたいと思います。
 済みません、問い八を最後に移させていただきまして、問い九にさせていただきたいと思います。
 自衛隊を所管する防衛省、海上保安庁を所管する国土交通省にお伺いします。
 本法案が整備されることにより、自衛隊や海上保安庁の皆さんが重要な責務を遂行する際にも私は大変有意義であると考えますが、所見をお伺いします。
この発言だけを見る →
川嶋貴樹#23
○政府参考人(川嶋貴樹君) 防衛省でございます。お答え申し上げます。
 防衛省におきましては、平成二十五年以来、防衛施設に隣接する土地所有の状況について計画的に把握するための調査を行ってまいりました。しかしながら、この調査は対象が防衛施設の隣接地に限られるとともに、調査の手法も、基本的に現地調査や利用状況の調査は行っておらず、不動産登記簿等の一般の方誰でも入手可能な資料のみによりまして登記名義人の氏名及び住所等を確認しており、実体上の所有者と登記記録上の所有者とが一致しないという場合もあるものと認識してございます。
 そういう防衛省がやってまいりましたこれまでの隣接地調査と比較いたしまして、本法案には、施設周辺の対象範囲の拡大、あるいは調査手法の充実、利用規制に係る措置の新設、こういった重要な内容が含まれておりまして、防衛施設の機能発揮を万全にする観点から大変意義があるものと考えてございます。
 以上でございます。
この発言だけを見る →
宮澤康一#24
○政府参考人(宮澤康一君) お答えいたします。
 本法案は、重要施設等の機能を阻害する行為を防止するために、土地等の利用状況を調査し、必要に応じて利用規制を行うものと認識しております。
 海上保安庁としましては、本法案は、我が国の領海警備の基盤である海上保安庁の施設の機能発揮を万全にするという観点から意義があるものと考えております。
この発言だけを見る →
高野光二郎#25
○高野光二郎君 ありがとうございます。
 都道府県と市町村との役割分担と連携についてお伺いします。
 安全保障上重要な土地や建物の施設の管理は、指定地域や地区の数を考慮しても、この法律が成立後、新たな設置をする内閣府の専門部署三十人だけでは足りないというふうに思っています。小此木大臣も衆議院の御答弁で、本法案に基づく措置を実施する際も、地域の住民に身近な地方公共団体の理解、協力を得ているとおっしゃっております。
 内閣官房にお伺いします。
 本法案においては、全国あらゆる箇所で区域指定を行うことも踏まえ、地域の関心や影響もあることから、地方公共団体の意見を尊重し、連携を強化すべきであると考えますが、政府の認識についてお伺いします。
この発言だけを見る →
中尾睦#26
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 我が国の安全保障のための措置は、国が責任を持って判断し、実施すべきものと考えております。
 一方、本法案に基づく措置を実施するに当たりましては、地域住民に身近な地方公共団体の理解、協力を得ていくことは重要であるというふうに考えております。このため、本法案の対象となる区域の指定を行う前には十分な時間的余裕を持って関係する地方公共団体としっかりと意見交換を行っていく考えでございます。
 また、対象区域は全国各地に広がりますことから、地方公共団体の協力もいただき、本法案に基づく各種措置の趣旨や考え方、措置の対象となる地域の住民や事業者に求められる手続等について丁寧な周知広報活動に取り組んでいく考えでございます。
 さらに、地方公共団体や地域住民等から対象区域における土地等の利用状況に関する幅広い情報提供をいただく窓口を内閣府に設置することも検討しているところでございます。
この発言だけを見る →
高野光二郎#27
○高野光二郎君 今日は林野庁にもお越しをいただいておりますが、とにかく地方から最も多い声、危惧されているのは、やっぱり水源林が買われている、こういったお話でございます。
 森林法の第二十五条の第一項第一号に規定されている水源涵養を目的とした保安林、水源涵養保安林と承知をしております。この水源涵養保安林は国土森林面積全体の四割弱を占めておりまして、平成二十二年から毎年林野庁が調査をしていただいております。
 森林全体ではなく、法的に根拠があるが、水源涵養保安林であると指定も行いやすく、重要土地として、水、酸素、土壌、持続可能な日本を次世代につなぐことが私はこの水源林に求められているというふうに考えております。このように、重要土地だけではなくて、日本国土の四分の三を占める森林やその地下の水源を求めた外国からの買収の話もあるのも事実でございます。
 小坂森林整備部長にお伺いします。
 外国から水源林が狙われている危惧の声が多いのも事実でありますが、農林水産省として、詳細な調査に至った経緯と、調査結果をどのように受け止めて、今後どのように対応していくのか、お伺いします。
この発言だけを見る →
小坂善太郎#28
○政府参考人(小坂善太郎君) お答えいたします。
 農林水産省におきましては、外国資本による森林買収について、平成二十一年頃から新聞報道等、各方面で取り上げられまして、水源林の買収が目的ではないか等の懸念があった、高まったことから、平成二十二年から調査を行っているところでございます。
 初回調査の対象とした平成十八年から直近の令和元年までの累計で、居住地が海外にある外国法人又は外国人と思われる者による森林買収の事例として二百六十四件、二千三百五ヘクタールの森林買収を把握し、公表しているところでございます。このうち、議員御指摘の水源涵養保安林につきましては、五件、九十七ヘクタールと、割合としては小さい結果となっているところでございます。
 これまで把握した事例を見てみますと、件数が多い市町村は、北海道のニセコ町、倶知安町、蘭越町といった順になっております。また、取得目的を見ますと、資産保有、別荘用地、住宅用地といった順になっており、いわゆる地下水の取得を目的とした事例の報告は受けておりません。
 一方、森林法におきましては、森林の保全を図るため、保安林や林地開発許可等の制度が措置されているところでありまして、これらの外国資本による森林買収について、取得後の動向について都道府県に確認を依頼しておりまして、その結果、無許可開発のような森林法上特に問題となるような事例の報告も受けているところではございません。
 今後とも、都道府県を通じた毎年の調査を継続し、取引の状況を注視するとともに、森林法の林地開発許可制度や保安林制度等の確実な運用を図ることにより森林の適切な保全を図ってまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
高野光二郎#29
○高野光二郎君 小坂さん、私ね、農林水産省はその現場の市町村とか県の実情をちゃんとよくいつも理解をして一緒に協働してくれている私は省庁だと思っているんです。皆さんのその答弁、多分、部下の方が書いたと思うんですけど、決して狭くないですよね。二千三百平米といったら新国立競技場三百個分。やっぱりそういった意識を持って今後対応していただきたいと思いますし、十八の道府県が水源地域の保全に関する条例を独自に定めて独自に規制をしているということも踏まえて、今回のこの法案がちゃんと成立をした後には、この水源地の重要性を農林水産省から是非内閣府に発信をしていくべきだというふうに私は考えておりますので、よろしくお願いします。
 続きまして、現時点で本法案の生活関連施設としての法令で定めることを検討しているのは、一、原子力関係施設、二、自衛隊が共用する空港の二類型で承知をしております。
 内閣官房にお伺いします。
 本法案で指定された土地や施設を守る法律であると承知をしていますが、国土強靱化、これ小此木大臣が担当でございますが、安全保障上特に重要な水源林を私は今後検討、入れる、検討すべきであると考えますが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →
← 戻る