駒込武の発言 (文教科学委員会)
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○参考人(駒込武君) 今回の改正案、政府提出の改正案の中では、文科省の作成する中期目標大綱の中から必ず大学の中期計画に含むべき項目というものが指定されています。これは、これまでなかったことです。
そして、その項目の中には、例えば、その他業務運営に関する重要事項としてマイナンバーカードの活用ということが入っています。なぜそれが大学の中期計画に入らなくてはいけないのか、大いに疑問です。マイナンバーカードというものがまだ社会的にも必ずしも合意を得ていない中で、そうしたものを文科省が入れてしまうわけです。
しかも、今回の改正案では、こうした計画に対して必ず具体的に達成率を示すための数値を示せ、そのための指標を示せとなっているわけです。ですから、マイナンバーカードの導入率が高い大学は優れているから予算を増やす、そうでない大学は減らす、そうした事態が、考え過ぎであればいいんですが、予想されます。
このことに限らないんですが、昨今の文科省の行政は、やはり分かりやすい数値を示してそれで判断するということがあるわけですね。陳述の中で取り上げました筑波大学の留学生数のことにしても、留学生が多ければ指定国立大学法人になれる、七つの指標のうちの一つなんです。ですが、留学生を受入れは大切なことですが、多ければ多いほどいいというわけではないわけですね。当然、予算と人員が限られているんですから、人がただ増えていけばサポート体制は悪くなってしまうわけです。それにもかかわらず、そうした数値だけを取り上げて大学の業務を評価する、そうした仕組みというものが大学における研究、教育、医療の在り方を痩せ細らせているというふうに思います。
ですので、私は、こうした中期目標、中期計画において具体的に数値化された指標を、それは全く不要だとは思いませんが、その指標を過大に評価する体制というのを改める必要がある。むしろ、各大学がそれぞれ工夫して、地域住民に対して自分たちの研究のだいご味、面白さを伝えていくような、そうした仕組みを、工夫を求める、大学側もそれをやっていく、そうしたことが必要だというふうに思っています。