文教科学委員会
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会
会議録情報#0
令和三年五月十一日(火曜日)
午後一時開会
─────────────
委員の異動
四月二十七日
辞任 補欠選任
本田 顕子君 世耕 弘成君
四月三十日
辞任 補欠選任
安江 伸夫君 谷合 正明君
五月六日
辞任 補欠選任
谷合 正明君 安江 伸夫君
五月十日
辞任 補欠選任
世耕 弘成君 藤川 政人君
五月十一日
辞任 補欠選任
有村 治子君 宮崎 雅夫君
水落 敏栄君 加田 裕之君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 太田 房江君
理 事
赤池 誠章君
上野 通子君
吉川ゆうみ君
斎藤 嘉隆君
委 員
有村 治子君
石井 浩郎君
加田 裕之君
高階恵美子君
藤川 政人君
宮崎 雅夫君
石川 大我君
横沢 高徳君
蓮 舫君
佐々木さやか君
安江 伸夫君
梅村みずほ君
松沢 成文君
伊藤 孝恵君
吉良よし子君
舩後 靖彦君
事務局側
常任委員会専門
員 戸田 浩史君
参考人
国立大学法人金
沢大学長 山崎 光悦君
国立大学法人東
京工業大学監事
(常勤)
国立大学法人等
監事協議会会長 小倉 康嗣君
国立大学法人京
都大学教授 駒込 武君
─────────────
本日の会議に付した案件
○国立大学法人法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
─────────────
この発言だけを見る →午後一時開会
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委員の異動
四月二十七日
辞任 補欠選任
本田 顕子君 世耕 弘成君
四月三十日
辞任 補欠選任
安江 伸夫君 谷合 正明君
五月六日
辞任 補欠選任
谷合 正明君 安江 伸夫君
五月十日
辞任 補欠選任
世耕 弘成君 藤川 政人君
五月十一日
辞任 補欠選任
有村 治子君 宮崎 雅夫君
水落 敏栄君 加田 裕之君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 太田 房江君
理 事
赤池 誠章君
上野 通子君
吉川ゆうみ君
斎藤 嘉隆君
委 員
有村 治子君
石井 浩郎君
加田 裕之君
高階恵美子君
藤川 政人君
宮崎 雅夫君
石川 大我君
横沢 高徳君
蓮 舫君
佐々木さやか君
安江 伸夫君
梅村みずほ君
松沢 成文君
伊藤 孝恵君
吉良よし子君
舩後 靖彦君
事務局側
常任委員会専門
員 戸田 浩史君
参考人
国立大学法人金
沢大学長 山崎 光悦君
国立大学法人東
京工業大学監事
(常勤)
国立大学法人等
監事協議会会長 小倉 康嗣君
国立大学法人京
都大学教授 駒込 武君
─────────────
本日の会議に付した案件
○国立大学法人法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
─────────────
太
太田房江#1
○委員長(太田房江君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、本田顕子さんが委員を辞任され、その補欠として藤川政人さんが選任されました。
また、本日、水落敏栄さんが委員を辞任され、その補欠として加田裕之さんが選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、本田顕子さんが委員を辞任され、その補欠として藤川政人さんが選任されました。
また、本日、水落敏栄さんが委員を辞任され、その補欠として加田裕之さんが選任されました。
─────────────
太
太田房江#2
○委員長(太田房江君) 国立大学法人法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、国立大学法人金沢大学長山崎光悦さん、国立大学法人東京工業大学監事(常勤)・国立大学法人等監事協議会会長小倉康嗣さん及び国立大学法人京都大学教授駒込武さんでございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席をいただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、山崎参考人、小倉参考人、駒込参考人の順にお一人十分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただきまして、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず山崎参考人からお願いいたします。山崎参考人。
この発言だけを見る →本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、国立大学法人金沢大学長山崎光悦さん、国立大学法人東京工業大学監事(常勤)・国立大学法人等監事協議会会長小倉康嗣さん及び国立大学法人京都大学教授駒込武さんでございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席をいただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、山崎参考人、小倉参考人、駒込参考人の順にお一人十分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただきまして、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず山崎参考人からお願いいたします。山崎参考人。
山
山崎光悦#3
○参考人(山崎光悦君) 金沢大学長の山崎光悦でございます。
本日は、国立大学法人法の一部を改正する法律案の御審議に当たり意見陳述の機会を頂戴し、誠にありがとうございます。太田房江委員長を始め、参議院文教科学委員会の委員の皆様に心より感謝を申し上げます。
金沢大学は、各地域に設置されている国立大学と同様、戦前のナンバースクールでございました第四高等学校を中核として、当時の医学専門学校、高等師範学校、そして高等工業高校等が母体となって昭和二十四年に設置をされた、現在では収容定員約一万名、一万余名の中規模の総合大学でございます。戦後の復興からの立ち上がり、そして高度経済成長期を経て八学部二十五学科・課程を擁する大学へと発展してまいりました。
地域の中核都市に立地する本学は、医師を始めとする医療人や教員養成、そして法曹や地方自治体、国、出先機関が必要とする地域の中核人材養成と国家レベルで必要とされる理工系を中心とする技術者養成を担ってまいりました。
また、その間、国の支援を頂戴しながら、平成元年から約三十年間を掛けて現在の角間キャンパスへの二期にわたる総合移転事業を完工し、平成十七年度からスタートさせた病院、キャンパスの再開発計画もほぼ完成させることができております。
国立大学法人移管後の金沢大学の教育、研究に関する歩みについて簡潔に述べさせていただきます。
平成二十年に、社会のニーズを即応的に取り入れ、より戦略的に教育研究活動を展開するため、それまでの学部学科制から、三学域十六学類から成る学域学類制の教育システムへと、また同時に、三研究科十四学系から成る教員組織へと教教分離の組織改編を行いました。
私は、学長に就任をして既に八年目を迎えておりますが、グローバル人材育成のための教育改革と研究力強化、そしてそれらを支える徹底した国際化を目標に掲げ、具体の改革プランをYAMAZAKIプランとして公表し、教職員とその共有に心を砕きながら日々の大学運営に当たっております。
教育改革では、文部科学省が進めるスーパーグローバル大学創成支援事業の採択を受け、グローバル人材育成を進めると同時に、教育における金沢大学グローバルスタンダード、KUGSを定め、共通教育科目群の刷新、国際基幹教育院の設置と専任教員の配置など、共通教育改革を進めてまいりました。
また、教育システム改革では、国際化や地域創生のための人材育成機能を充実させるとともに、理工系におけるフロンティア工学、生命、海洋資源における人材育成の開始など、三学域十七学類への再編を経て、本年四月から、四つ目の学域、文理融合型教育を実施するための融合学域をスタートさせ、知識集約型社会を担う人材養成を開始をいたしました。その第一番目の先導学類では、アントレプレナーシップ教育をその中核に据え、社会の変革を先導するイノベーター養成を開始しております。
また、数理、データサイエンスを武器に、観光ビジネスによって地方創生を促す人材養成の開始も計画をしております。昨今のコロナ禍において地方国立大学の役割が再認識されていることを重く受け止め、真に地方が必要とする地方創生人材を育成する決意を新たにしているところでございます。
さらに、大学院教育の高度化では、他大学の大学院との共同専攻の設置などを通した融合科学の学びの提供に腐心しているところでございます。
一方、研究力強化では、先鋭分野の強化と分野融合研究を推し進めており、新学術創成研究機構の設立を手始めに、学内異分野融合により、ナノ生命科学分野において、世界トップレベルの研究拠点プログラム、WPIに地方大学として初めての採択を受け、ここ三年半で七十名を超える研究者集団となるナノ生命科学研究所を拠点化しております。
トップダウン型とボトムアップ型の研究グループ形成を戦略的に推進し、金沢大学の強い研究分野を更に強くして研究所や研究センター化を進めることで、中規模大学ながら、特定の研究分野を次々に重点的に支援して、世界レベルの研究拠点化を目指しているところであります。
こうした改革と同時並行して、研究に専念できるリサーチプロフェッサー制の導入や若手教員の積極的な登用、教員評価と処遇への反映など、教職員の処遇、待遇改善にも力を注いでまいりました。
これらの改革を遅滞なくスピード感を持って実施できている背景には、学部学科制を廃して金沢大学が推進してきた教育組織、研究組織の大くくり化による柔軟な組織改編と、これと時を同じくして実施されてきた、学長のリーダーシップの下で戦略的に大学運営できるガバナンス体制構築のための平成二十六年度の制度改正が力強い後押しになったというふうに理解をしております。
学長として、教職員や学生など大学構成員との対話を重視しながら、金沢大学の教育研究所のプレゼンスを上げる改革や取組を加速させ、重要な方向付けをしてまいりました。また、これら改革の取組の成果については、ステークホルダーに説明をし、理解をいただくということを常々その努力を重ねてきております。
さきの制度改正によって、学長のリーダーシップの下で様々な改革を推し進めることができるようになってきた一方で、国立大学法人が自律的な運営を実現するためには、監事や学長選考会議、これからの新しい名前は監察会議となるそうでございますが、それに学長への一定の牽制機能を持たせるということは十分理解できるところでございます。
今回の改正法案は、イノベーションを創出する知の拠点としての国立大学の役割を踏まえ、各大学が進むべき道を自ら模索し、それを実現するための自由度を高めるとともに、多様なステークホルダーから信頼されるガバナンスを構築することで真に自律的な存在となるための要素が多く盛り込まれているものと考えてございます。各国立大学法人がそれぞれ独自のビジョンとミッションを掲げ、国家の共有財としてのプレゼンス向上に努めることで、我が国の発展に寄与することが求められているというふうに理解をしております。
以上、本法案について私の考えるところを申し述べさせていただきました。
諸先生方におかれましては、引き続き御支援、御指導を賜りますようお願いを申し上げて、本法案への意見陳述とさせていただきます。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →本日は、国立大学法人法の一部を改正する法律案の御審議に当たり意見陳述の機会を頂戴し、誠にありがとうございます。太田房江委員長を始め、参議院文教科学委員会の委員の皆様に心より感謝を申し上げます。
金沢大学は、各地域に設置されている国立大学と同様、戦前のナンバースクールでございました第四高等学校を中核として、当時の医学専門学校、高等師範学校、そして高等工業高校等が母体となって昭和二十四年に設置をされた、現在では収容定員約一万名、一万余名の中規模の総合大学でございます。戦後の復興からの立ち上がり、そして高度経済成長期を経て八学部二十五学科・課程を擁する大学へと発展してまいりました。
地域の中核都市に立地する本学は、医師を始めとする医療人や教員養成、そして法曹や地方自治体、国、出先機関が必要とする地域の中核人材養成と国家レベルで必要とされる理工系を中心とする技術者養成を担ってまいりました。
また、その間、国の支援を頂戴しながら、平成元年から約三十年間を掛けて現在の角間キャンパスへの二期にわたる総合移転事業を完工し、平成十七年度からスタートさせた病院、キャンパスの再開発計画もほぼ完成させることができております。
国立大学法人移管後の金沢大学の教育、研究に関する歩みについて簡潔に述べさせていただきます。
平成二十年に、社会のニーズを即応的に取り入れ、より戦略的に教育研究活動を展開するため、それまでの学部学科制から、三学域十六学類から成る学域学類制の教育システムへと、また同時に、三研究科十四学系から成る教員組織へと教教分離の組織改編を行いました。
私は、学長に就任をして既に八年目を迎えておりますが、グローバル人材育成のための教育改革と研究力強化、そしてそれらを支える徹底した国際化を目標に掲げ、具体の改革プランをYAMAZAKIプランとして公表し、教職員とその共有に心を砕きながら日々の大学運営に当たっております。
教育改革では、文部科学省が進めるスーパーグローバル大学創成支援事業の採択を受け、グローバル人材育成を進めると同時に、教育における金沢大学グローバルスタンダード、KUGSを定め、共通教育科目群の刷新、国際基幹教育院の設置と専任教員の配置など、共通教育改革を進めてまいりました。
また、教育システム改革では、国際化や地域創生のための人材育成機能を充実させるとともに、理工系におけるフロンティア工学、生命、海洋資源における人材育成の開始など、三学域十七学類への再編を経て、本年四月から、四つ目の学域、文理融合型教育を実施するための融合学域をスタートさせ、知識集約型社会を担う人材養成を開始をいたしました。その第一番目の先導学類では、アントレプレナーシップ教育をその中核に据え、社会の変革を先導するイノベーター養成を開始しております。
また、数理、データサイエンスを武器に、観光ビジネスによって地方創生を促す人材養成の開始も計画をしております。昨今のコロナ禍において地方国立大学の役割が再認識されていることを重く受け止め、真に地方が必要とする地方創生人材を育成する決意を新たにしているところでございます。
さらに、大学院教育の高度化では、他大学の大学院との共同専攻の設置などを通した融合科学の学びの提供に腐心しているところでございます。
一方、研究力強化では、先鋭分野の強化と分野融合研究を推し進めており、新学術創成研究機構の設立を手始めに、学内異分野融合により、ナノ生命科学分野において、世界トップレベルの研究拠点プログラム、WPIに地方大学として初めての採択を受け、ここ三年半で七十名を超える研究者集団となるナノ生命科学研究所を拠点化しております。
トップダウン型とボトムアップ型の研究グループ形成を戦略的に推進し、金沢大学の強い研究分野を更に強くして研究所や研究センター化を進めることで、中規模大学ながら、特定の研究分野を次々に重点的に支援して、世界レベルの研究拠点化を目指しているところであります。
こうした改革と同時並行して、研究に専念できるリサーチプロフェッサー制の導入や若手教員の積極的な登用、教員評価と処遇への反映など、教職員の処遇、待遇改善にも力を注いでまいりました。
これらの改革を遅滞なくスピード感を持って実施できている背景には、学部学科制を廃して金沢大学が推進してきた教育組織、研究組織の大くくり化による柔軟な組織改編と、これと時を同じくして実施されてきた、学長のリーダーシップの下で戦略的に大学運営できるガバナンス体制構築のための平成二十六年度の制度改正が力強い後押しになったというふうに理解をしております。
学長として、教職員や学生など大学構成員との対話を重視しながら、金沢大学の教育研究所のプレゼンスを上げる改革や取組を加速させ、重要な方向付けをしてまいりました。また、これら改革の取組の成果については、ステークホルダーに説明をし、理解をいただくということを常々その努力を重ねてきております。
さきの制度改正によって、学長のリーダーシップの下で様々な改革を推し進めることができるようになってきた一方で、国立大学法人が自律的な運営を実現するためには、監事や学長選考会議、これからの新しい名前は監察会議となるそうでございますが、それに学長への一定の牽制機能を持たせるということは十分理解できるところでございます。
今回の改正法案は、イノベーションを創出する知の拠点としての国立大学の役割を踏まえ、各大学が進むべき道を自ら模索し、それを実現するための自由度を高めるとともに、多様なステークホルダーから信頼されるガバナンスを構築することで真に自律的な存在となるための要素が多く盛り込まれているものと考えてございます。各国立大学法人がそれぞれ独自のビジョンとミッションを掲げ、国家の共有財としてのプレゼンス向上に努めることで、我が国の発展に寄与することが求められているというふうに理解をしております。
以上、本法案について私の考えるところを申し述べさせていただきました。
諸先生方におかれましては、引き続き御支援、御指導を賜りますようお願いを申し上げて、本法案への意見陳述とさせていただきます。
ありがとうございました。
太
小
小倉康嗣#5
○参考人(小倉康嗣君) 皆さん、こんにちは。国立大学法人東京工業大学監事・国立大学法人等監事協議会会長の小倉康嗣です。監事協議会は、八十五の国立大学法人と四つの大学共同利用機関の監事の集まりで、そのまとめ役を務めさせていただいています。
本日は、国立大学法人法の一部改正する法律案の御審議に当たり、このような機会を与えていただき、誠にありがとうございます。太田委員長を始め、文教科学委員の皆様に厚く御礼申し上げます。
資料に沿って説明させていただきます。
国立大学法人法は、国立大学の自律的な運営と民間的マネジメント導入を基本として制定され、運用されてきていたと認識しています。このような中、自律的な運営といえども、中期目標、中期計画による目標管理については、単に既成の枠内のみ事業の効率化と質の向上を目指すものとなっているのではないかとの意見や、学長選考会議及び監事が持つ牽制機能について実効性のあるものとすべきとの意見もあります。一方では、様々なステークホルダーから納得が得られる財務諸表を載せた統合報告書を作成する大学や産業界との共同研究を拡大している大学、また大きな大学改革を断行している大学など、法人法制定により年々開かれた国立大学に近づいていると感じています。
本来、大学の使命は、教育と研究、すなわち社会人として世の中に役立つ人材を育成すること、そして優れた研究を行うことによって世の中に貢献することです。世界のトップグループに入る大学になることはその結果得られるものだということです。この原点に基づいて、現法律が成り立っているのかを常に確認する必要があると考えています。
今回の法律改正内容の方向性については納得できるところが多いと考えています。中期計画の策定、監事の体制の強化、そして出資の範囲の拡大について意見を述べさせていただきます。
最初に、中期計画の策定についてです。
次期第四期であります六年間の中期計画において、今回の改正により、毎年度行っていた年度計画及び各事業年度に係る業務の実績等に関する評価がなくなることは、事務負担の軽減の観点から評価できます。年度計画、年度評価の廃止によって法人運営は大丈夫なのかという意見があります。中期計画は年度計画の積み上げから成り立っておりまして、最終年度の目標のみでは運営できません。大学によっては差異があるかもしれませんけれども、各法人は毎年ごとの計画を作っていると考えています。この年度計画を法人自身が自由にマネジメントすることで、より一層の自律的運営ができるものというふうに考えています。
一方では、中期計画を作るに当たって、中期目標に基づく必要があります。第四期から国立大学法人に求められる役割や機能に関する基本事項として示された中期目標大綱の中から選択する方式に変更されています。国立大学法人の戦略的経営実現に向けた検討会議の最終報告には、国は、従来の中期目標のように個々の大学に対して経営全般にわたり細分化された目標をあらかじめ設定して国立大学法人の活動を管理するものではなく、国立大学法人の多様性にも十分配慮して、大学政策上必要な方針を大枠として示すことが必要であるとあります。選択項目の趣旨は踏まえるとしても、自主的な中期計画の策定ができるような柔軟な対応をお願いしたいと思います。
次に、監事の体制の強化についてです。
監事の少なくとも一人は常勤化を義務付ける件についてです。
監事は、財務会計だけではなく、法人の経営全体が適切かつ効率的に機能しているかについて監査することが求められています。監事は、学外からの人材を求めており、弁護士、会計士、地方自治体、企業経営者など様々な業種から選ばれています。大学運営を企業経営に近づけるとの意見があります。企業経営者や企業の会計士から見ても大学運営は企業経営とは異なるものであるために、大学の業務を理解していなければ間違った判断をしてしまいます。したがいまして、大学の業務を知る上でも常勤であることが望ましく、国立大学法人等監事協議会としても、全ての大学や機構の監事は少なくとも一人は常勤化すべきであると求めていたところであります。今回の改正において、法人の長が不正行為や法令違反等があると認められるときは、学長、機構長選考・監察会議に報告しなければならないと義務付けられているため、その役割の重要性においても常勤化は必要であると考えています。
しかしながら、監事の業務が多くなっているにもかかわらず、大学における監事業務のサポート体制は必ずしも十分とは言えません。監事の業務をサポートする体制をつくるための経費についても十分考慮するようお願いしたいと思います。
また、学長、機構長選考・監察会議のメンバーは経営協議会と教育研究評議会のメンバーから選ばれることになっておりまして、間接的ではありますが、学長が指名したメンバーで構成されています。こうした環境の中で、法人の長が不正行為や法令違反等があると認められる場合、学長、機構長選考・監察会議に報告することは、学長本人への報告ではないとはいえ、抵抗感があることは否めません。そのため、監事の資質として、バランス感覚を持ち、多角的な視点で事実を確認し、合理的な判断を行うとともに、臆せず発言できる能力、また質問力、分析力、説得力、さらには人間力といった能力も求められます。資質向上のための研修などのサポートが必要と考えています。また、状況によっては調査費用も必要になります。この点の経費についても十分考慮するようお願いしたいと思います。現在、監事協議会は法人からの会費で成り立っていますけれども、国からの直接の補助としての考慮もお願いしたいと思います。
監事の常勤化については、適正人材をどのように探すのかという課題があります。特に地方においては集まりにくいとの意見があります。
さきにも述べましたように、監事の責務が重くなっており、大学の様々な教員からのヒアリングや様々な会議への出席も行わなければなりません。したがいまして、業務を全うするには専任としての時間が必要であると考えています。監事も役員であり、勤務時間が決められているわけではなく、必要とあれば二十四時間体制で勤務に当たり、結果責任を持つのが役員です。常勤といえども毎日出勤する必要があるわけではありませんけれども、その責任の重さを考慮して、今後とも原則専任との考え方でお願いしたいと思います。
また、大都市においても非常勤しか置いていない大学もあれば、地方大学においても常勤監事を置いている大学もあります。地方においても工夫次第で人材確保はできるものと考えています。大学として公募することや、国や自治体、地域の様々な組織から推薦をいただくことなどが考えられます。大学が適正な監事候補者を確保できるように、こうした監事の推薦について各方面からの御協力をお願いいたします。常勤監事の候補者の選択幅を持たせるという意味では、年齢制限を緩和するということも考慮願います。
最後に、国立大学法人等の出資の範囲の拡大についてです。
出資活動は、国の予算を活用した法人の成果として、広く国民に還元していくという意味で有意義なことだと考えています。今回、指定国立法人にのみ限定している研究成果活用事業者への出資を全ての国立大学法人等に適用することとなっています。一方、ベンチャーへの出資は、実態面においてベンチャー企業の業態が様々であり、経済的リスクが高いことから、まずは指定国立大学法人から始めることは正しいやり方だと思っています。その後、実績を見て良いとなれば、全ての国立大学に適用していくようにお願いします。また、出資がベンチャーのみならず、ベンチャーインキュベーション法人への出資も幅広く可能となるような柔軟な解釈もお願いしたいと思います。
研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドラインの改正においても、監事に求められる役割の明確化が明記されています。大学職員自身が立ち上げたベンチャー企業の場合、利益相反の観点から十分注意を払っていく所存です。
以上、ここまで意見を述べてまいりました。国立大学法人の改革はまだ終わりではなく、国内外の大学等から優れた教員等を戦略的にリクルートする取組や、博士課程の進学率の伸び悩みへの対応、年度を越えた戦略的積立て可能な仕組みの拡充など、これからも検討すべき課題があると認識しています。今後も、検討会議における議論を通じて、国立大学法人法が実情に合った改正になることを望んでいます。
また、今回の改正の重要な部分として監事体制の強化が盛り込まれたことにより、監事協議会としては監事の役割の重要性に鑑み、身の引き締まる思いで対応していきたいと考えています。
以上、意見を述べさせていただきました。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →本日は、国立大学法人法の一部改正する法律案の御審議に当たり、このような機会を与えていただき、誠にありがとうございます。太田委員長を始め、文教科学委員の皆様に厚く御礼申し上げます。
資料に沿って説明させていただきます。
国立大学法人法は、国立大学の自律的な運営と民間的マネジメント導入を基本として制定され、運用されてきていたと認識しています。このような中、自律的な運営といえども、中期目標、中期計画による目標管理については、単に既成の枠内のみ事業の効率化と質の向上を目指すものとなっているのではないかとの意見や、学長選考会議及び監事が持つ牽制機能について実効性のあるものとすべきとの意見もあります。一方では、様々なステークホルダーから納得が得られる財務諸表を載せた統合報告書を作成する大学や産業界との共同研究を拡大している大学、また大きな大学改革を断行している大学など、法人法制定により年々開かれた国立大学に近づいていると感じています。
本来、大学の使命は、教育と研究、すなわち社会人として世の中に役立つ人材を育成すること、そして優れた研究を行うことによって世の中に貢献することです。世界のトップグループに入る大学になることはその結果得られるものだということです。この原点に基づいて、現法律が成り立っているのかを常に確認する必要があると考えています。
今回の法律改正内容の方向性については納得できるところが多いと考えています。中期計画の策定、監事の体制の強化、そして出資の範囲の拡大について意見を述べさせていただきます。
最初に、中期計画の策定についてです。
次期第四期であります六年間の中期計画において、今回の改正により、毎年度行っていた年度計画及び各事業年度に係る業務の実績等に関する評価がなくなることは、事務負担の軽減の観点から評価できます。年度計画、年度評価の廃止によって法人運営は大丈夫なのかという意見があります。中期計画は年度計画の積み上げから成り立っておりまして、最終年度の目標のみでは運営できません。大学によっては差異があるかもしれませんけれども、各法人は毎年ごとの計画を作っていると考えています。この年度計画を法人自身が自由にマネジメントすることで、より一層の自律的運営ができるものというふうに考えています。
一方では、中期計画を作るに当たって、中期目標に基づく必要があります。第四期から国立大学法人に求められる役割や機能に関する基本事項として示された中期目標大綱の中から選択する方式に変更されています。国立大学法人の戦略的経営実現に向けた検討会議の最終報告には、国は、従来の中期目標のように個々の大学に対して経営全般にわたり細分化された目標をあらかじめ設定して国立大学法人の活動を管理するものではなく、国立大学法人の多様性にも十分配慮して、大学政策上必要な方針を大枠として示すことが必要であるとあります。選択項目の趣旨は踏まえるとしても、自主的な中期計画の策定ができるような柔軟な対応をお願いしたいと思います。
次に、監事の体制の強化についてです。
監事の少なくとも一人は常勤化を義務付ける件についてです。
監事は、財務会計だけではなく、法人の経営全体が適切かつ効率的に機能しているかについて監査することが求められています。監事は、学外からの人材を求めており、弁護士、会計士、地方自治体、企業経営者など様々な業種から選ばれています。大学運営を企業経営に近づけるとの意見があります。企業経営者や企業の会計士から見ても大学運営は企業経営とは異なるものであるために、大学の業務を理解していなければ間違った判断をしてしまいます。したがいまして、大学の業務を知る上でも常勤であることが望ましく、国立大学法人等監事協議会としても、全ての大学や機構の監事は少なくとも一人は常勤化すべきであると求めていたところであります。今回の改正において、法人の長が不正行為や法令違反等があると認められるときは、学長、機構長選考・監察会議に報告しなければならないと義務付けられているため、その役割の重要性においても常勤化は必要であると考えています。
しかしながら、監事の業務が多くなっているにもかかわらず、大学における監事業務のサポート体制は必ずしも十分とは言えません。監事の業務をサポートする体制をつくるための経費についても十分考慮するようお願いしたいと思います。
また、学長、機構長選考・監察会議のメンバーは経営協議会と教育研究評議会のメンバーから選ばれることになっておりまして、間接的ではありますが、学長が指名したメンバーで構成されています。こうした環境の中で、法人の長が不正行為や法令違反等があると認められる場合、学長、機構長選考・監察会議に報告することは、学長本人への報告ではないとはいえ、抵抗感があることは否めません。そのため、監事の資質として、バランス感覚を持ち、多角的な視点で事実を確認し、合理的な判断を行うとともに、臆せず発言できる能力、また質問力、分析力、説得力、さらには人間力といった能力も求められます。資質向上のための研修などのサポートが必要と考えています。また、状況によっては調査費用も必要になります。この点の経費についても十分考慮するようお願いしたいと思います。現在、監事協議会は法人からの会費で成り立っていますけれども、国からの直接の補助としての考慮もお願いしたいと思います。
監事の常勤化については、適正人材をどのように探すのかという課題があります。特に地方においては集まりにくいとの意見があります。
さきにも述べましたように、監事の責務が重くなっており、大学の様々な教員からのヒアリングや様々な会議への出席も行わなければなりません。したがいまして、業務を全うするには専任としての時間が必要であると考えています。監事も役員であり、勤務時間が決められているわけではなく、必要とあれば二十四時間体制で勤務に当たり、結果責任を持つのが役員です。常勤といえども毎日出勤する必要があるわけではありませんけれども、その責任の重さを考慮して、今後とも原則専任との考え方でお願いしたいと思います。
また、大都市においても非常勤しか置いていない大学もあれば、地方大学においても常勤監事を置いている大学もあります。地方においても工夫次第で人材確保はできるものと考えています。大学として公募することや、国や自治体、地域の様々な組織から推薦をいただくことなどが考えられます。大学が適正な監事候補者を確保できるように、こうした監事の推薦について各方面からの御協力をお願いいたします。常勤監事の候補者の選択幅を持たせるという意味では、年齢制限を緩和するということも考慮願います。
最後に、国立大学法人等の出資の範囲の拡大についてです。
出資活動は、国の予算を活用した法人の成果として、広く国民に還元していくという意味で有意義なことだと考えています。今回、指定国立法人にのみ限定している研究成果活用事業者への出資を全ての国立大学法人等に適用することとなっています。一方、ベンチャーへの出資は、実態面においてベンチャー企業の業態が様々であり、経済的リスクが高いことから、まずは指定国立大学法人から始めることは正しいやり方だと思っています。その後、実績を見て良いとなれば、全ての国立大学に適用していくようにお願いします。また、出資がベンチャーのみならず、ベンチャーインキュベーション法人への出資も幅広く可能となるような柔軟な解釈もお願いしたいと思います。
研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドラインの改正においても、監事に求められる役割の明確化が明記されています。大学職員自身が立ち上げたベンチャー企業の場合、利益相反の観点から十分注意を払っていく所存です。
以上、ここまで意見を述べてまいりました。国立大学法人の改革はまだ終わりではなく、国内外の大学等から優れた教員等を戦略的にリクルートする取組や、博士課程の進学率の伸び悩みへの対応、年度を越えた戦略的積立て可能な仕組みの拡充など、これからも検討すべき課題があると認識しています。今後も、検討会議における議論を通じて、国立大学法人法が実情に合った改正になることを望んでいます。
また、今回の改正の重要な部分として監事体制の強化が盛り込まれたことにより、監事協議会としては監事の役割の重要性に鑑み、身の引き締まる思いで対応していきたいと考えています。
以上、意見を述べさせていただきました。
ありがとうございます。
太
駒
駒込武#7
○参考人(駒込武君) こんにちは。駒込と申します。よろしくお願いします。
本日は、参議院文教科学委員会において意見陳述の機会を与えられましたことを心より感謝申し上げます。
私は、教育学、教育史を専攻しております。本日は、現場で研究、教育に携わる一教員としての立場から、国立大学のガバナンス体制をめぐる問題に絞って意見を述べさせていただきます。
お手元に資料があるかと思いますが、その一ページ目の下の図を御覧ください。この図は文部科学省が作成したものです。中央に学長がいて、学長の指名した理事とともに役員会を構成する、左側に経営協議会、右側に教育研究評議会があり、それぞれから選出された委員が同数で学長選考会議を構成し、学長を選出する、そうした仕組みを表しています。
二ページ目になりますが、それでは、もしも学長に不正や法令違反などがあった場合にはどう対応すればよいのでしょうか。改正案は、学長への牽制機能の強化が必要であるとして、三つのポイントを挙げています。①監事に学長選考会議に報告する権限を与える、②学長選考会議を学長選考・監察会議と改称して学長への説明を求める権限を与える、③学長が選考会議の委員になれないようにすることです。
その下の図は、先ほどの文科省作成の図が率直に申し上げてミスリーディングであると考えて、私が修正を加えた図です。
学長と理事は、実は経営協議会の委員でもあります。その委員は学長が任命あるいは指名することになっており、議長は学長です。教育研究評議会についても事態はおおよそ同様です。
政府提出の改正案におきまして、学長は確かに委員から外れることになりましたが、学長の選んだ委員が学長を選ぶという仕組みに変わりはありません。それで果たして選考会議の判断の透明性や公平性を担保できるのでしょうか。むしろ、学長による不正の温存や隠蔽につながるのではないかという懸念がございます。
それでは、監事についてはどうでしょうか。監事は文部科学大臣の任命です。衆議院で萩生田文科大臣は、文科省退省者が監事に就任する可能性を否定しませんでした。中期目標、中期計画に関わる文科省の権限強化と相まって、国立大学に対する国による間接支配が強化される可能性がございます。
監事が言わば上からの牽制、経営協議会が横からの牽制機能を担っているのに対して、教育研究評議会の方は下から牽制する役目を担っています。ところが、実際のところは、学長選に関わる意向投票の廃止、部局長互選の廃止などにより、この下からの牽制が機能不全に陥っています。そのため、研究、教育、医療の現場と大学執行部の亀裂や対立が実際に各地で生じています。
ツイッターで、ある京大の学生はこのようにつぶやいていました。「大学の意思決定に一番人数多くて、金まで払っている学生が参加できなくて、どこぞの誰かも知らんたった八人の理事さんたちがお金もらってドンドン決めてくの意味わかんなくね?」。極めて真っ当な見解だと思います。
次のページになります。なぜこのような事態が生じているのでしょうか。
原因の一つは、二〇一四年の文科省の施行通知です。この通知では、過度に学内の意見に偏ることなく、社会の意見を反映させる仕組みが重要だとしています。
この通知には大きな問題がはらまれています。学内よりも社会を優先としていますが、学生とその保護者も、また大学を支える地域社会もまた社会の一部です。学内と社会を単純に対比する論法は、この点を見落としています。手続的には、文科省は、施行通知に加えてチェックリストを作成して各大学に内部規則の改正を促しました。これは、大学の自主性、自律性を掘り崩す行政指導であり、適法と言えるか疑問です。
二つ目の原因は、二〇一九年の閣議決定です。
この閣議決定で、学長、学部長等を必要な資質能力に関する客観基準により、法律にのっとり意向投票によることなく選考せよと定めました。この閣議決定は違法のおそれがあります。
二〇一四年当時、下村文科大臣は、「これから意向投票はもうやめるべきだということを国が言う考えはありません。」と答弁しています。閣議決定はこの大臣答弁をほごにするものであり、行政の一貫性を損なうものです。また、法律にのっとりと書いていますが、学長や学部長の選考方法について具体的に定めた法律はありません。
私の恩師である寺崎昌男東京大学名誉教授が記しているように、一九一九年に東京帝国大学で始められた総長選挙制度は、大学自治の象徴的な到達点です。この閣議決定は、日本国憲法第二十三条に定める学問の自律性、その制度的保障としての大学の自治に対する侵害です。同時に、国会の立法権への侵害でもあります。
政府は、学長監視機能の強化を必要とする事実、すなわち改正案の前提となる立法事実について説明していません。ですが、事実を確認すれば、先ほどの施行通知や閣議決定こそが今日の混乱と沈滞の原因だと分かります。
ここでは、意向投票を形骸化ないし無視し、任期の上限も撤廃した例として、筑波大学と旭川医科大学に着目します。
筑波大学では、学長選考に関わる意向調査投票が行われてきましたが、昨年、これを意見聴取と改めました。これは単なる言葉の上の変更ではありませんでした。実際、選考会議は意見聴取の結果を覆して永田氏を再任しました。意見聴取に先立って、永田学長は、最長六年という通算任期の上限を撤廃しました。しかし、選考会議で通算任期の撤廃を決定したことを示す記録は存在していません。
選考会議が永田学長の再任を意見聴取の結果を覆して決定する五日前、文科大臣は筑波大学を指定国立大学法人に認定しました。学長の強いリーダーシップを認定の理由として挙げています。ところが、今年になって指定申請書類に記した留学生数に水増しのあったことが発覚。問題はないという学長の説明にもかかわらず、虚偽記載であることが確定しました。
政府提出の改正案では、この筑波の例のような場合、学長への牽制機能が有効に機能しません。筑波大学の監事は、この虚偽記載について調査に着手した形跡はありません。また、文科省は、学内問題なので調査するつもりはないとしています。こうした事例は、学内からの信任と支持なきリーダーシップの下に単なる独裁が生じているのではないか、そうした疑念を抱かせるものです。
もう一つ、旭川医科大学の例を挙げます。
二〇〇九年には、学長通算任期は最長六年という上限を撤廃し、一昨年には、意向聴取をせずに吉田晃敏氏を学長に再任しました。その吉田学長は、新型コロナ感染症患者を受け入れようとした病院長を解任しました。これについて、患者らによる署名運動が起きているほか、意向聴取対象者の過半数の署名を得て解職請求が行われています。
経営を重視する立場からは、感染症患者を受け入れない方がよいという判断もあり得るのでしょう。ですが、教学、すなわち研究、教育、医療の公共性を重視する観点や地域貢献という観点とこの経営の観点は矛盾することもあります。つまり、採算は合わないけれど、市民や学生にとって切実に必要とされる研究、教育、医療もあるのです。これを切り捨てることによって犠牲にされるのは、この例では市民です。ダイナミックで民主的なガバナンス体制によって経営の観点と教学の観点を調整していくことが必要です。
それでは、どうしたらよいのでしょうか。
大学は元々、公共財の一つです。その研究、教育、医療の充実と地域への貢献を図るためには、学内のステークホルダーのモチベーションを高め、相互の信頼に立つ安定した関係を築くことが大切です。文科省の検討会議でも言われているように、守るべきは学生と研究の未来です。
まず、学内におけるボトムアップ型意思決定の仕組みの再構築を図る必要があります。具体的には次のようなことが考えられます。
第一に、意向投票の結果を最大限に尊重すること。第二に、直接請求による学長解職制度を創設すること。第三に、学長指名の評議員を割合を三分の一以下にとどめること。第四に、学長の通算任期の上限を定めること。第五に、監事は公益通報の窓口を設けること。第六に、監事の選任に当たっては、国、学外委員関連企業等との縁故を廃すること。
政府提出の改正案の先に研究と学生の未来があるとは思えません。大学のガバナンス改革は、二〇一四年施行通知と二〇一九年閣議決定の適法性を問い直し、それが研究、教育、医療の現場にもたらすゆがみを確認することから始めるべきです。
なお、そうした観点から、政府提出の改正案の修正意見を請願書としてまとめて参議院議長に提出しましたので、慎重に御審議ください。また、参考資料として政府提出の改正案をめぐる新聞報道を二件添付しましたので、御参照ください。
以上で私の意見陳述を終わります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →本日は、参議院文教科学委員会において意見陳述の機会を与えられましたことを心より感謝申し上げます。
私は、教育学、教育史を専攻しております。本日は、現場で研究、教育に携わる一教員としての立場から、国立大学のガバナンス体制をめぐる問題に絞って意見を述べさせていただきます。
お手元に資料があるかと思いますが、その一ページ目の下の図を御覧ください。この図は文部科学省が作成したものです。中央に学長がいて、学長の指名した理事とともに役員会を構成する、左側に経営協議会、右側に教育研究評議会があり、それぞれから選出された委員が同数で学長選考会議を構成し、学長を選出する、そうした仕組みを表しています。
二ページ目になりますが、それでは、もしも学長に不正や法令違反などがあった場合にはどう対応すればよいのでしょうか。改正案は、学長への牽制機能の強化が必要であるとして、三つのポイントを挙げています。①監事に学長選考会議に報告する権限を与える、②学長選考会議を学長選考・監察会議と改称して学長への説明を求める権限を与える、③学長が選考会議の委員になれないようにすることです。
その下の図は、先ほどの文科省作成の図が率直に申し上げてミスリーディングであると考えて、私が修正を加えた図です。
学長と理事は、実は経営協議会の委員でもあります。その委員は学長が任命あるいは指名することになっており、議長は学長です。教育研究評議会についても事態はおおよそ同様です。
政府提出の改正案におきまして、学長は確かに委員から外れることになりましたが、学長の選んだ委員が学長を選ぶという仕組みに変わりはありません。それで果たして選考会議の判断の透明性や公平性を担保できるのでしょうか。むしろ、学長による不正の温存や隠蔽につながるのではないかという懸念がございます。
それでは、監事についてはどうでしょうか。監事は文部科学大臣の任命です。衆議院で萩生田文科大臣は、文科省退省者が監事に就任する可能性を否定しませんでした。中期目標、中期計画に関わる文科省の権限強化と相まって、国立大学に対する国による間接支配が強化される可能性がございます。
監事が言わば上からの牽制、経営協議会が横からの牽制機能を担っているのに対して、教育研究評議会の方は下から牽制する役目を担っています。ところが、実際のところは、学長選に関わる意向投票の廃止、部局長互選の廃止などにより、この下からの牽制が機能不全に陥っています。そのため、研究、教育、医療の現場と大学執行部の亀裂や対立が実際に各地で生じています。
ツイッターで、ある京大の学生はこのようにつぶやいていました。「大学の意思決定に一番人数多くて、金まで払っている学生が参加できなくて、どこぞの誰かも知らんたった八人の理事さんたちがお金もらってドンドン決めてくの意味わかんなくね?」。極めて真っ当な見解だと思います。
次のページになります。なぜこのような事態が生じているのでしょうか。
原因の一つは、二〇一四年の文科省の施行通知です。この通知では、過度に学内の意見に偏ることなく、社会の意見を反映させる仕組みが重要だとしています。
この通知には大きな問題がはらまれています。学内よりも社会を優先としていますが、学生とその保護者も、また大学を支える地域社会もまた社会の一部です。学内と社会を単純に対比する論法は、この点を見落としています。手続的には、文科省は、施行通知に加えてチェックリストを作成して各大学に内部規則の改正を促しました。これは、大学の自主性、自律性を掘り崩す行政指導であり、適法と言えるか疑問です。
二つ目の原因は、二〇一九年の閣議決定です。
この閣議決定で、学長、学部長等を必要な資質能力に関する客観基準により、法律にのっとり意向投票によることなく選考せよと定めました。この閣議決定は違法のおそれがあります。
二〇一四年当時、下村文科大臣は、「これから意向投票はもうやめるべきだということを国が言う考えはありません。」と答弁しています。閣議決定はこの大臣答弁をほごにするものであり、行政の一貫性を損なうものです。また、法律にのっとりと書いていますが、学長や学部長の選考方法について具体的に定めた法律はありません。
私の恩師である寺崎昌男東京大学名誉教授が記しているように、一九一九年に東京帝国大学で始められた総長選挙制度は、大学自治の象徴的な到達点です。この閣議決定は、日本国憲法第二十三条に定める学問の自律性、その制度的保障としての大学の自治に対する侵害です。同時に、国会の立法権への侵害でもあります。
政府は、学長監視機能の強化を必要とする事実、すなわち改正案の前提となる立法事実について説明していません。ですが、事実を確認すれば、先ほどの施行通知や閣議決定こそが今日の混乱と沈滞の原因だと分かります。
ここでは、意向投票を形骸化ないし無視し、任期の上限も撤廃した例として、筑波大学と旭川医科大学に着目します。
筑波大学では、学長選考に関わる意向調査投票が行われてきましたが、昨年、これを意見聴取と改めました。これは単なる言葉の上の変更ではありませんでした。実際、選考会議は意見聴取の結果を覆して永田氏を再任しました。意見聴取に先立って、永田学長は、最長六年という通算任期の上限を撤廃しました。しかし、選考会議で通算任期の撤廃を決定したことを示す記録は存在していません。
選考会議が永田学長の再任を意見聴取の結果を覆して決定する五日前、文科大臣は筑波大学を指定国立大学法人に認定しました。学長の強いリーダーシップを認定の理由として挙げています。ところが、今年になって指定申請書類に記した留学生数に水増しのあったことが発覚。問題はないという学長の説明にもかかわらず、虚偽記載であることが確定しました。
政府提出の改正案では、この筑波の例のような場合、学長への牽制機能が有効に機能しません。筑波大学の監事は、この虚偽記載について調査に着手した形跡はありません。また、文科省は、学内問題なので調査するつもりはないとしています。こうした事例は、学内からの信任と支持なきリーダーシップの下に単なる独裁が生じているのではないか、そうした疑念を抱かせるものです。
もう一つ、旭川医科大学の例を挙げます。
二〇〇九年には、学長通算任期は最長六年という上限を撤廃し、一昨年には、意向聴取をせずに吉田晃敏氏を学長に再任しました。その吉田学長は、新型コロナ感染症患者を受け入れようとした病院長を解任しました。これについて、患者らによる署名運動が起きているほか、意向聴取対象者の過半数の署名を得て解職請求が行われています。
経営を重視する立場からは、感染症患者を受け入れない方がよいという判断もあり得るのでしょう。ですが、教学、すなわち研究、教育、医療の公共性を重視する観点や地域貢献という観点とこの経営の観点は矛盾することもあります。つまり、採算は合わないけれど、市民や学生にとって切実に必要とされる研究、教育、医療もあるのです。これを切り捨てることによって犠牲にされるのは、この例では市民です。ダイナミックで民主的なガバナンス体制によって経営の観点と教学の観点を調整していくことが必要です。
それでは、どうしたらよいのでしょうか。
大学は元々、公共財の一つです。その研究、教育、医療の充実と地域への貢献を図るためには、学内のステークホルダーのモチベーションを高め、相互の信頼に立つ安定した関係を築くことが大切です。文科省の検討会議でも言われているように、守るべきは学生と研究の未来です。
まず、学内におけるボトムアップ型意思決定の仕組みの再構築を図る必要があります。具体的には次のようなことが考えられます。
第一に、意向投票の結果を最大限に尊重すること。第二に、直接請求による学長解職制度を創設すること。第三に、学長指名の評議員を割合を三分の一以下にとどめること。第四に、学長の通算任期の上限を定めること。第五に、監事は公益通報の窓口を設けること。第六に、監事の選任に当たっては、国、学外委員関連企業等との縁故を廃すること。
政府提出の改正案の先に研究と学生の未来があるとは思えません。大学のガバナンス改革は、二〇一四年施行通知と二〇一九年閣議決定の適法性を問い直し、それが研究、教育、医療の現場にもたらすゆがみを確認することから始めるべきです。
なお、そうした観点から、政府提出の改正案の修正意見を請願書としてまとめて参議院議長に提出しましたので、慎重に御審議ください。また、参考資料として政府提出の改正案をめぐる新聞報道を二件添付しましたので、御参照ください。
以上で私の意見陳述を終わります。ありがとうございました。
太
太田房江#8
○委員長(太田房江君) ありがとうございました。
以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
吉
吉川ゆうみ#9
○吉川ゆうみ君 自由民主党の吉川ゆうみでございます。
三人の参考人の皆様方からはそれぞれのお立場から大変貴重な御意見をいただきましたこと、まずもって心から御礼申し上げます。ありがとうございました。
早速ですけれども、質疑に入らせていただきます。
今回の改正案におきましては、まず、国立大学法人が作成する中期計画の記載事項として、教育研究の質の向上に関する目標等を達成するためにとるべき措置などの実施状況に関する指標を追加するということとなっております。これによりまして、国立大学法人等は中期目標の達成に一層の責任を持つことが期待されますが、見方を変えますと、その指標によって中期計画に掲げる目標の達成度というのが具体的に見える、見られる形になってくるということを意味するかというふうに思っております。
一方で、このことが、その評価ができてしまうがために、評価に縛られるが余り、その評価をしっかりと達成しなければいけないということで、安易な目標設定、各国立大学法人にとって取り組みやすいような設定にされはしないか、各大学法人が国立大学法人にとってしっかりと取り組むべき課題への取組、これが中期目標にしっかりと盛り込まれなくなってしまうのではないかというようなことを懸念いたしております。
この点におきまして、山崎参考人より御意見をいただけたらと思うのと同時に、そういった目標設定の際に、達成がしっかりしたよということが言えるような安易な設定にならないような、そして、しかし、実行力のある、その国立大学法人にとって重要な目標になるようにしていくにはどのような形で仕組みをつくっていく、進めていけばいいのかという御意見ございましたらお聞かせ願えればというふうに思います。
この発言だけを見る →三人の参考人の皆様方からはそれぞれのお立場から大変貴重な御意見をいただきましたこと、まずもって心から御礼申し上げます。ありがとうございました。
早速ですけれども、質疑に入らせていただきます。
今回の改正案におきましては、まず、国立大学法人が作成する中期計画の記載事項として、教育研究の質の向上に関する目標等を達成するためにとるべき措置などの実施状況に関する指標を追加するということとなっております。これによりまして、国立大学法人等は中期目標の達成に一層の責任を持つことが期待されますが、見方を変えますと、その指標によって中期計画に掲げる目標の達成度というのが具体的に見える、見られる形になってくるということを意味するかというふうに思っております。
一方で、このことが、その評価ができてしまうがために、評価に縛られるが余り、その評価をしっかりと達成しなければいけないということで、安易な目標設定、各国立大学法人にとって取り組みやすいような設定にされはしないか、各大学法人が国立大学法人にとってしっかりと取り組むべき課題への取組、これが中期目標にしっかりと盛り込まれなくなってしまうのではないかというようなことを懸念いたしております。
この点におきまして、山崎参考人より御意見をいただけたらと思うのと同時に、そういった目標設定の際に、達成がしっかりしたよということが言えるような安易な設定にならないような、そして、しかし、実行力のある、その国立大学法人にとって重要な目標になるようにしていくにはどのような形で仕組みをつくっていく、進めていけばいいのかという御意見ございましたらお聞かせ願えればというふうに思います。
山
山崎光悦#10
○参考人(山崎光悦君) 御質問ありがとうございます。山崎でございます。
第四期には中期目標の大綱が、最終的に、まだまだ案の段階ですけど、示されるというふうに内示をいただいておりますので、それはほとんどの国立大学法人が取り組むべき内容を網羅しているというふうに私どもは捉えております。その中から幾つかを各法人が選び出し、ここに書かれている全ての項目について取り組むのではなく、自分の大学が特に注力をして次の六年間でこう頑張りたいというところを中期計画として具体的に書き下すというふうに理解をしております。したがって、自らがその目標を定め、それについてのいわゆる重要指標、KPIを定めるということは、我々実施する側、あるいは構成員から見ても、その計画がどの程度実施、達成できているかということをきちっと見るための一つのバロメーターになるだろうというふうに考えてございます。
決して、そのために戦略的な目標をおろそかにして達成しやすいものにしようというふうに、今の国立大学群はそういう安易な考え方はほとんどの大学は持っていないというふうに私は理解をしております。私の大学は、特に、戦略的に今までの三期にわたるいろんな運営をやってまいりましたし、これからもそういうチャレンジを続けていくつもりでございますので、決して御心配のようなことにはならないというふうに私自身は思っております。
お答えになっているかどうか分かりませんが、以上でございます。ヤジ
この発言だけを見る →第四期には中期目標の大綱が、最終的に、まだまだ案の段階ですけど、示されるというふうに内示をいただいておりますので、それはほとんどの国立大学法人が取り組むべき内容を網羅しているというふうに私どもは捉えております。その中から幾つかを各法人が選び出し、ここに書かれている全ての項目について取り組むのではなく、自分の大学が特に注力をして次の六年間でこう頑張りたいというところを中期計画として具体的に書き下すというふうに理解をしております。したがって、自らがその目標を定め、それについてのいわゆる重要指標、KPIを定めるということは、我々実施する側、あるいは構成員から見ても、その計画がどの程度実施、達成できているかということをきちっと見るための一つのバロメーターになるだろうというふうに考えてございます。
決して、そのために戦略的な目標をおろそかにして達成しやすいものにしようというふうに、今の国立大学群はそういう安易な考え方はほとんどの大学は持っていないというふうに私は理解をしております。私の大学は、特に、戦略的に今までの三期にわたるいろんな運営をやってまいりましたし、これからもそういうチャレンジを続けていくつもりでございますので、決して御心配のようなことにはならないというふうに私自身は思っております。
お答えになっているかどうか分かりませんが、以上でございます。ヤジ
太
吉
吉川ゆうみ#12
○吉川ゆうみ君 ごめんなさい。
ありがとうございます。
かもしれませんけれども、あくまで今回の法律の趣旨にのっとるとそういったことが危惧されるものですから、是非とも各国立大学法人の皆様におかれましては、山崎参考人のような考え方でもって進めていただければということを期待するところでございます。ありがとうございました。
続きまして、監事に関してお伺いをさせていただきたいと思います。
昨年、常勤監事を置いている国立大学法人、八十六法人のうち四十六法人というふうになっておりますけれども、今回の改正案では、監事の監査体制を強化していくために、監事のうち少なくとも、先ほどもございましたけれども、一人は常勤にしなければならないというふうになっております。しかし他方で、地方では常任、常勤の監事を確保するということが大変人材の面で困難であるというようなことが多く言われているところでございます。
この人材確保につきまして、監事は国立大学法人の業務や財務等を監査する役割を担うわけでございますけれども、その責務を果たすためにどのような資質や背景を持った方がこの監事としてふさわしいのか、また、選任者を選考、確保していくためにはどのような工夫をこれまでなさってきたのか、あるいはこれから更にこの常任というところも置かなければいけないという中において工夫をされていくことが重要だと思っておられるか、山崎参考人にお伺いさせていただきたいと同時に、小倉参考人におかれましては、先ほど、この常任監事というのも地方においても何とか確保できるんじゃないかというお話をいただいたところでございますけれども、その際には様々な周りのステークホルダーの協力があればということでございましたので、具体的にどのような協力を得られると、この地方で人材、様々な資質を持った人材を常勤として選ぶ、選任するということが可能になってくるのか、具体的な協力の面についてお聞かせいただきたいということと、さらに、それらを現場で見ておられる駒込参考人からも、この監事についての、常任の特に監事についての御意見、お伺いできたらというふうに思います。
山崎参考人の方からお願いできればと思います。
この発言だけを見る →ありがとうございます。
かもしれませんけれども、あくまで今回の法律の趣旨にのっとるとそういったことが危惧されるものですから、是非とも各国立大学法人の皆様におかれましては、山崎参考人のような考え方でもって進めていただければということを期待するところでございます。ありがとうございました。
続きまして、監事に関してお伺いをさせていただきたいと思います。
昨年、常勤監事を置いている国立大学法人、八十六法人のうち四十六法人というふうになっておりますけれども、今回の改正案では、監事の監査体制を強化していくために、監事のうち少なくとも、先ほどもございましたけれども、一人は常勤にしなければならないというふうになっております。しかし他方で、地方では常任、常勤の監事を確保するということが大変人材の面で困難であるというようなことが多く言われているところでございます。
この人材確保につきまして、監事は国立大学法人の業務や財務等を監査する役割を担うわけでございますけれども、その責務を果たすためにどのような資質や背景を持った方がこの監事としてふさわしいのか、また、選任者を選考、確保していくためにはどのような工夫をこれまでなさってきたのか、あるいはこれから更にこの常任というところも置かなければいけないという中において工夫をされていくことが重要だと思っておられるか、山崎参考人にお伺いさせていただきたいと同時に、小倉参考人におかれましては、先ほど、この常任監事というのも地方においても何とか確保できるんじゃないかというお話をいただいたところでございますけれども、その際には様々な周りのステークホルダーの協力があればということでございましたので、具体的にどのような協力を得られると、この地方で人材、様々な資質を持った人材を常勤として選ぶ、選任するということが可能になってくるのか、具体的な協力の面についてお聞かせいただきたいということと、さらに、それらを現場で見ておられる駒込参考人からも、この監事についての、常任の特に監事についての御意見、お伺いできたらというふうに思います。
山崎参考人の方からお願いできればと思います。
山
山崎光悦#13
○参考人(山崎光悦君) 御質問ありがとうございます。
地方でなかなか人材確保が難しいのではなかろうかという御指摘かと思いますが、先ほどの御発言にもございましたように、やっぱり大学の中のことを熟知していただいた上でやっぱり監事業務をしっかりとやっていただきたいなという観点から、やっぱり大学の経営あるいは高等教育機関での経営等に携われた御経験のある方の中から選ぶのが今現在の地方では現実的な選択肢だというふうに理解をしております。
しかしながら、これから先のことを考えますと、大学の機能、経営というところがどんどんその機能が広がっていくという将来を考えますと、さらにやっぱりそういう視点、経営あるいは経済活動ですね、外部資金獲得という観点も重要な視点になってまいりますので、そうした見識を持たれた、あるいは経験、チェック機能をきちっと果たしていただける、期待できる方をやっぱり確保していく必要があるというふうに理解をしています。
以上でございます。
この発言だけを見る →地方でなかなか人材確保が難しいのではなかろうかという御指摘かと思いますが、先ほどの御発言にもございましたように、やっぱり大学の中のことを熟知していただいた上でやっぱり監事業務をしっかりとやっていただきたいなという観点から、やっぱり大学の経営あるいは高等教育機関での経営等に携われた御経験のある方の中から選ぶのが今現在の地方では現実的な選択肢だというふうに理解をしております。
しかしながら、これから先のことを考えますと、大学の機能、経営というところがどんどんその機能が広がっていくという将来を考えますと、さらにやっぱりそういう視点、経営あるいは経済活動ですね、外部資金獲得という観点も重要な視点になってまいりますので、そうした見識を持たれた、あるいは経験、チェック機能をきちっと果たしていただける、期待できる方をやっぱり確保していく必要があるというふうに理解をしています。
以上でございます。
小
小倉康嗣#14
○参考人(小倉康嗣君) それでは、私、小倉からお答えさせていただきます。
まず、現在、常勤監事のいるところは四十八大学です。ちょっと修正させていただきます。
私の資料のパワーポイントの八ページを見ていただくと分かると思うんですが、まず、例えば四国・中国支部、十大学のあるうち九大学にもう既に常勤監事がいます。それから、九州・沖縄支部におきましても、十一大学のうち八大学はもう既に常勤監事がいるわけですね。ですから、地方において常勤監事が集まりにくいということは必ずしも当たっていないのではないかなというふうに思っています。
それで、もう一つ、一方では、非常勤監事の大学というのは専門大学だったりあるいは単科大学だったりするケースが多いということで、一つの選任していただくための方法としては、様々な地域にもいろんな商工会議所なり、あるいはいろんな組織があるわけですね。その地域の組織の人たちにやっぱりお願いしていくということで、開かれた形での公募を行う。それから、今大学で公募するということもできますので、大学で公募するというやり方もあると思います。
それから、もう一つは、国に、監事の資質というのは先ほど言いましたように非常に重要になってきますので、国がそういう人材バンクを持つとか、そういった方法もあるのではないかというふうに思っています。
以上です。
この発言だけを見る →まず、現在、常勤監事のいるところは四十八大学です。ちょっと修正させていただきます。
私の資料のパワーポイントの八ページを見ていただくと分かると思うんですが、まず、例えば四国・中国支部、十大学のあるうち九大学にもう既に常勤監事がいます。それから、九州・沖縄支部におきましても、十一大学のうち八大学はもう既に常勤監事がいるわけですね。ですから、地方において常勤監事が集まりにくいということは必ずしも当たっていないのではないかなというふうに思っています。
それで、もう一つ、一方では、非常勤監事の大学というのは専門大学だったりあるいは単科大学だったりするケースが多いということで、一つの選任していただくための方法としては、様々な地域にもいろんな商工会議所なり、あるいはいろんな組織があるわけですね。その地域の組織の人たちにやっぱりお願いしていくということで、開かれた形での公募を行う。それから、今大学で公募するということもできますので、大学で公募するというやり方もあると思います。
それから、もう一つは、国に、監事の資質というのは先ほど言いましたように非常に重要になってきますので、国がそういう人材バンクを持つとか、そういった方法もあるのではないかというふうに思っています。
以上です。
駒
駒込武#15
○参考人(駒込武君) 御質問ありがとうございます。
まず、監事の常勤化ということですが、先ほど小倉参考人の話を伺って、監事さんも本当に大変なんだ、業務があるということがよく分かりました。
他方で、国立大学の現場からいいますと、今、京都大学に限らず、ほとんど全ての国立大学で、人が退職しても予算がないために後任を補充できないという事態が相次いでいます。そのため、例えばそれまで四十人でやっていたところが一人減り二人減り三十五人で運営する、でも授業科目などがそれで減るわけではないという、非常に無理な事態が起きています。
そうした中で、新たに監事を常勤するときに、その報酬というのは一体どこから出るのだろうかという問題がございます。それでも、恐らく私の属する京都大学は財政的に比較的に恵まれた方だと思いますが、私の存じ上げているある国立大学の先生は、もう本当にコピー費もない、学生に資料を紙媒体で配ることもできない、もうそこまで本当に追い詰められている、そこで監事を常勤化してくれというのは、本当に、そのことによってまた何人かの教員が辞めた後補充できないということになる、どうしたらいいのかという嘆きを漏らしていました。ですので、十分な財政的な措置というものが必要だと思います。
また、その監事とされる方の特質については、やはり研究や教育の特性というものをよく理解されている方になっていただきたいと思います。研究や教育というのは、あらかじめ定められたルートを全部スムーズに進むとは限りません。思わずルートを外れたり、そこで発見があったり、大発明があったり、でもやっぱりうまくいかなかったり、そうした試行錯誤の蓄積です。そうしたものである、研究とは、教育とはということをよく理解した方に監事になっていただきたい。それから、各大学の歴史、沿革や地域との関係、そうしたものをよく御存じの方になっていただきたいというふうに思っています。
以上です。
この発言だけを見る →まず、監事の常勤化ということですが、先ほど小倉参考人の話を伺って、監事さんも本当に大変なんだ、業務があるということがよく分かりました。
他方で、国立大学の現場からいいますと、今、京都大学に限らず、ほとんど全ての国立大学で、人が退職しても予算がないために後任を補充できないという事態が相次いでいます。そのため、例えばそれまで四十人でやっていたところが一人減り二人減り三十五人で運営する、でも授業科目などがそれで減るわけではないという、非常に無理な事態が起きています。
そうした中で、新たに監事を常勤するときに、その報酬というのは一体どこから出るのだろうかという問題がございます。それでも、恐らく私の属する京都大学は財政的に比較的に恵まれた方だと思いますが、私の存じ上げているある国立大学の先生は、もう本当にコピー費もない、学生に資料を紙媒体で配ることもできない、もうそこまで本当に追い詰められている、そこで監事を常勤化してくれというのは、本当に、そのことによってまた何人かの教員が辞めた後補充できないということになる、どうしたらいいのかという嘆きを漏らしていました。ですので、十分な財政的な措置というものが必要だと思います。
また、その監事とされる方の特質については、やはり研究や教育の特性というものをよく理解されている方になっていただきたいと思います。研究や教育というのは、あらかじめ定められたルートを全部スムーズに進むとは限りません。思わずルートを外れたり、そこで発見があったり、大発明があったり、でもやっぱりうまくいかなかったり、そうした試行錯誤の蓄積です。そうしたものである、研究とは、教育とはということをよく理解した方に監事になっていただきたい。それから、各大学の歴史、沿革や地域との関係、そうしたものをよく御存じの方になっていただきたいというふうに思っています。
以上です。
吉
吉川ゆうみ#16
○吉川ゆうみ君 ありがとうございました。
大変貴重な御意見、本当に有り難く存じます。ありがとうございました。
最後に、国立大学は、平成十六年に法人化をされました。競争的環境の中で活力に富み、個性豊かな魅力ある国立大学を目指すという趣旨、目的の下、以来二十年近くになりますけれども、現在果たしてこの法人化の趣旨あるいは目的に沿った形で進んできていると言えるのだろうかと。今回の改正案が出されたこの機会に合わせて、改めてこの二十年、平成十六年の二十年前の趣旨、目的ということを振り返る、検証する必要があるのではないかというふうにも思っております。
改めて、この法人化以降の国立大学改革の方向性や成果につきまして、どのようにお考えでおられ、そしてまた評価をしておられるのか、特に学長でいらっしゃいます山崎参考人に御意見をお伺いをさせていただければというふうに思います。
この発言だけを見る →大変貴重な御意見、本当に有り難く存じます。ありがとうございました。
最後に、国立大学は、平成十六年に法人化をされました。競争的環境の中で活力に富み、個性豊かな魅力ある国立大学を目指すという趣旨、目的の下、以来二十年近くになりますけれども、現在果たしてこの法人化の趣旨あるいは目的に沿った形で進んできていると言えるのだろうかと。今回の改正案が出されたこの機会に合わせて、改めてこの二十年、平成十六年の二十年前の趣旨、目的ということを振り返る、検証する必要があるのではないかというふうにも思っております。
改めて、この法人化以降の国立大学改革の方向性や成果につきまして、どのようにお考えでおられ、そしてまた評価をしておられるのか、特に学長でいらっしゃいます山崎参考人に御意見をお伺いをさせていただければというふうに思います。
山
山崎光悦#17
○参考人(山崎光悦君) ありがとうございます。
金沢大学の例で御説明をさせていただこうと思います。
先ほどの駒込参考人の御意見にあったように、多くの国立大学は、予算が多分この十八年間で大体一〇%強削られてきたということを背景に、人件費を削るのが一番、何というかな、大学経営の観点からはやりやすい方法なので、そういうふうにやってきたかなというふうに思います。
私は、先ほども申し上げましたように、学長に就任して八年目でございます。私が引き受けたときには、常勤の、私ども千百ぐらいいた教員が百人強減っておりました。それをまず増やすことが学長の一番の使命かなと、組織は人なりという考えでございます。
その分だけどこかで人件費を確保しなきゃいけない。それが多分、間接経費など大学執行部が自由に、自由裁量で賄える予算だというふうに理解をしています。
その意味で、今回の改正で、さらにいろんな形で外部資金、産業界のみならず、いろんなところから資金を獲得できる可能性が、少しずつではありますけれども広まるというふうに認識をしております。そういったことを繰り返すことで、自ら自律した国立大学運営がだんだんと、少しずつではありますけれども可能になっていくということを大いに期待をしたいと。
ですので、多くの大学というか、全ての大学がしっかりと改革を進めてきております。予算が削られているところがちょっと厳しいところですが、やっぱりランキングも下がっているという現状から見ると、やっぱり少しは予算増をしていただいて、元気が出る国立大学を是非応援をしていただけたら有り難いかなと。努力は絶対しています、みんな。なので、そこは是非お認めいただきたいなと、こんなふうに思う次第です。
以上です。
この発言だけを見る →金沢大学の例で御説明をさせていただこうと思います。
先ほどの駒込参考人の御意見にあったように、多くの国立大学は、予算が多分この十八年間で大体一〇%強削られてきたということを背景に、人件費を削るのが一番、何というかな、大学経営の観点からはやりやすい方法なので、そういうふうにやってきたかなというふうに思います。
私は、先ほども申し上げましたように、学長に就任して八年目でございます。私が引き受けたときには、常勤の、私ども千百ぐらいいた教員が百人強減っておりました。それをまず増やすことが学長の一番の使命かなと、組織は人なりという考えでございます。
その分だけどこかで人件費を確保しなきゃいけない。それが多分、間接経費など大学執行部が自由に、自由裁量で賄える予算だというふうに理解をしています。
その意味で、今回の改正で、さらにいろんな形で外部資金、産業界のみならず、いろんなところから資金を獲得できる可能性が、少しずつではありますけれども広まるというふうに認識をしております。そういったことを繰り返すことで、自ら自律した国立大学運営がだんだんと、少しずつではありますけれども可能になっていくということを大いに期待をしたいと。
ですので、多くの大学というか、全ての大学がしっかりと改革を進めてきております。予算が削られているところがちょっと厳しいところですが、やっぱりランキングも下がっているという現状から見ると、やっぱり少しは予算増をしていただいて、元気が出る国立大学を是非応援をしていただけたら有り難いかなと。努力は絶対しています、みんな。なので、そこは是非お認めいただきたいなと、こんなふうに思う次第です。
以上です。
吉
太
太田房江#19
○委員長(太田房江君) この際、委員の異動について御報告をいたします。
本日、有村治子さんが委員を辞任され、その補欠として宮崎雅夫さんが選任されました。
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この発言だけを見る →本日、有村治子さんが委員を辞任され、その補欠として宮崎雅夫さんが選任されました。
─────────────
石
石川大我#20
○石川大我君 立憲民主・社民の石川大我です。
本日は、三名の参考人の皆様には貴重な御意見をいただきました。ありがとうございます。
まず初めに、山崎光悦参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。
山崎先生、プロフィールを拝見をいたしますと金沢大学一筋ということで、まさに大学におけるプロパーと言える存在だと思うんですが、現状で、大学における内部委員が学内の様々な多様なステークホルダーの代表として選ばれているという実感はおありでしょうか。また、そうしていくために必要なアイデアがあればお示しいただきたいというふうに思います。
また、学長は、大学における人材戦略の本質はバラエティーだというようなお話、多様性ということだと思いますけれども、この学長のトップダウンな権限強化に伴って、このバラエティーをどう保っていくのか、失われやしないかといったところについての傾向についてもお聞かせいただければと思います。
この発言だけを見る →本日は、三名の参考人の皆様には貴重な御意見をいただきました。ありがとうございます。
まず初めに、山崎光悦参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。
山崎先生、プロフィールを拝見をいたしますと金沢大学一筋ということで、まさに大学におけるプロパーと言える存在だと思うんですが、現状で、大学における内部委員が学内の様々な多様なステークホルダーの代表として選ばれているという実感はおありでしょうか。また、そうしていくために必要なアイデアがあればお示しいただきたいというふうに思います。
また、学長は、大学における人材戦略の本質はバラエティーだというようなお話、多様性ということだと思いますけれども、この学長のトップダウンな権限強化に伴って、このバラエティーをどう保っていくのか、失われやしないかといったところについての傾向についてもお聞かせいただければと思います。
山
山崎光悦#21
○参考人(山崎光悦君) 質問ありがとうございます。
なかなか難しい御質問かなと思いますが、私が、多様性こそ組織の柔軟性、将来性だというふうに常々構成員に申し上げておりますので、そういう観点から申し上げさせていただきます。
役員の構成も含めて、教員の登用、そして、全国あるいは世界から集まってくる学生に対して、キャンパスをどのように多様化するか、国際化するかというのが一生懸命に腐心しているところであります。学生の観点からいいますと、学内に英語だけで会話ができる場所をつくってみたり、混住寮といいまして、留学生と日本人学生をある比率で共同生活をさせるスペースを学内につくって、英語オンリーで、日本人については国際化を、外国人については日本に慣れ親しむようなサポートをしたりというようなことも進めております。そういう意味で、教職員においても、外国語が運用できるとか外国籍の方を優先的に登用するとかという、ある比率でしっかりとやってきています。
そういったことが、少しずつではありますけれども、多様性、バラエティーというふうに、を大学の中に取り組む大切な方向性かなと。多様性というのは、たくさんの人がいらっしゃるとやっぱり多様な意見が出てまいりますので、それを取りまとめたり、相手を理解することでそれぞれの人間が大きく成長できるということについては確信をしております。
お答えになっているかどうか分かりません。
以上でございます。
この発言だけを見る →なかなか難しい御質問かなと思いますが、私が、多様性こそ組織の柔軟性、将来性だというふうに常々構成員に申し上げておりますので、そういう観点から申し上げさせていただきます。
役員の構成も含めて、教員の登用、そして、全国あるいは世界から集まってくる学生に対して、キャンパスをどのように多様化するか、国際化するかというのが一生懸命に腐心しているところであります。学生の観点からいいますと、学内に英語だけで会話ができる場所をつくってみたり、混住寮といいまして、留学生と日本人学生をある比率で共同生活をさせるスペースを学内につくって、英語オンリーで、日本人については国際化を、外国人については日本に慣れ親しむようなサポートをしたりというようなことも進めております。そういう意味で、教職員においても、外国語が運用できるとか外国籍の方を優先的に登用するとかという、ある比率でしっかりとやってきています。
そういったことが、少しずつではありますけれども、多様性、バラエティーというふうに、を大学の中に取り組む大切な方向性かなと。多様性というのは、たくさんの人がいらっしゃるとやっぱり多様な意見が出てまいりますので、それを取りまとめたり、相手を理解することでそれぞれの人間が大きく成長できるということについては確信をしております。
お答えになっているかどうか分かりません。
以上でございます。
石
石川大我#22
○石川大我君 ありがとうございます。
続きまして、小倉康嗣参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。
小倉参考人は、民間の出身、会社の出身ということで、現状で、大学における今度は外部委員でございますけれども、学外の多様なステークホルダーの代表として選ばれているという、そういう実感はおありでしょうか。また、そうなっていくために必要なアイデアがあればお示しいただきたいと思います。
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小倉参考人は、民間の出身、会社の出身ということで、現状で、大学における今度は外部委員でございますけれども、学外の多様なステークホルダーの代表として選ばれているという、そういう実感はおありでしょうか。また、そうなっていくために必要なアイデアがあればお示しいただきたいと思います。
小
石
石川大我#24
○石川大我君 ありがとうございます。
そうしましたら、今回の改正案についてですけれども、監事の権限強化が図られていますが、今後、文科省の、先ほどちょっとお話が出ましたけれども、文科省の職員や元職員が監事になっていくことも検討されているようですけれども、そうなると、結果的に大学に対する文科省の権限というものが更に強化されていくことになると考えますが、仮にそうなった場合、監事としてのあるべき姿、ふさわしい姿ということについてどのようにお考えでしょうか。
この発言だけを見る →そうしましたら、今回の改正案についてですけれども、監事の権限強化が図られていますが、今後、文科省の、先ほどちょっとお話が出ましたけれども、文科省の職員や元職員が監事になっていくことも検討されているようですけれども、そうなると、結果的に大学に対する文科省の権限というものが更に強化されていくことになると考えますが、仮にそうなった場合、監事としてのあるべき姿、ふさわしい姿ということについてどのようにお考えでしょうか。
小
小倉康嗣#25
○参考人(小倉康嗣君) 文科省の職員がという、検討しているという話はちょっと私は全く聞いておりませんけれども、監事の業務というのは、会計監査のほかにいろんな意味での大学の、何というんですかね、事業というか、運営に関して見ていくわけで、それが文科省の方が見ても企業から見ても、見方というのは多少変わるかもしれませんけれども、基本的には同じだと思うんですよね。要するに、大学の運営がきちんとできているかどうかとか、どういうふうに例えば中期計画を作っているかなんというのも含めてですね、国から来た人だからおかしいとかいうことはないと思います。
それで、もう一つ、国立大学には国から実際に来られている事務の方もおられますけれども、そういうのを必ずしも引きずっているわけじゃないので、そういう問題は発生しないと私は思っています。
以上です。
この発言だけを見る →それで、もう一つ、国立大学には国から実際に来られている事務の方もおられますけれども、そういうのを必ずしも引きずっているわけじゃないので、そういう問題は発生しないと私は思っています。
以上です。
石
石川大我#26
○石川大我君 ありがとうございます。
そうしましたら、駒込武参考人にお伺いをしたいと思います。駒込先生からは現在の国立大学と今回の改正案に対する様々な問題点を御指摘いただいたと思うんですが、その中から幾つかお伺いをしたいと思います。
これまで、改革による行き過ぎたトップダウンによって起きている弊害とか、今後具体的に起きる問題というのがあればお聞かせいただきたいと思います。例えば筑波大学の例ですけれども、学長の偏重によって研究分野や研究費、あるいは提供できる教育分野が減少していくなど、そういったことも含めて御見解をいただければと思います。
この発言だけを見る →そうしましたら、駒込武参考人にお伺いをしたいと思います。駒込先生からは現在の国立大学と今回の改正案に対する様々な問題点を御指摘いただいたと思うんですが、その中から幾つかお伺いをしたいと思います。
これまで、改革による行き過ぎたトップダウンによって起きている弊害とか、今後具体的に起きる問題というのがあればお聞かせいただきたいと思います。例えば筑波大学の例ですけれども、学長の偏重によって研究分野や研究費、あるいは提供できる教育分野が減少していくなど、そういったことも含めて御見解をいただければと思います。
駒
駒込武#27
○参考人(駒込武君) 御質問ありがとうございます。
学長は、たとえ個人として優れた研究者であっても一分野の専門家にすぎません。大学における様々な学科、学問、それぞれの領域についてよく知っているわけではありません。ところが、現実に起きているのは、学長に近い分野は予算や人員が付く一方、そうでない分野は切り捨てられていくというような事態です。
筑波大学の場合には、永田学長の出身母体である医学医療系の教員というのがこの五、六年の間にも増えているのに対して、人文社会系、あるいは理科系でも生命環境系の教員は大きく削減されています。二〇%近い削減となっています。こうした中で、困るのは教員だけではなく、学生たちが、自分が学びたいと思っていた分野、コースがなくなってしまった、そういう戸惑いを上げているという声が筑波大学新聞でも報じられています。
こうした大学予算のカットによる教員構成の貧困化というのは、学生の学習権を侵害するものだと思っています。どんどん人がいなくなる中で、例えば、必修科目が朝一限と夕方五限に集中していく、そうじゃないと時間が割り振れない、そうした事態が各地で生じています。そうすると、例えば学生はアルバイトの関係で非常に困ってしまって、本当は学び続けたいのに大学をやめざるを得ないというような事態も生じています。
昨今、コロナ感染症の拡大で学費を払うことが困難な学生の退学が相次いでいるというニュースがあって私も胸を痛めていますが、コロナのことがなくても、学生が大学で学び続けにくい、続けられないという状態が生じています。
大学のガバナンス改革を言うならば、こうした学生の声を受け止められる体制を、仕組みを考えるべきであるにもかかわらず、現在生じているのは、学生のニーズというよりも、むしろ政府のニーズによって学部やコースをリストラしていく、そういう事態になっていると思います。
以上です。
この発言だけを見る →学長は、たとえ個人として優れた研究者であっても一分野の専門家にすぎません。大学における様々な学科、学問、それぞれの領域についてよく知っているわけではありません。ところが、現実に起きているのは、学長に近い分野は予算や人員が付く一方、そうでない分野は切り捨てられていくというような事態です。
筑波大学の場合には、永田学長の出身母体である医学医療系の教員というのがこの五、六年の間にも増えているのに対して、人文社会系、あるいは理科系でも生命環境系の教員は大きく削減されています。二〇%近い削減となっています。こうした中で、困るのは教員だけではなく、学生たちが、自分が学びたいと思っていた分野、コースがなくなってしまった、そういう戸惑いを上げているという声が筑波大学新聞でも報じられています。
こうした大学予算のカットによる教員構成の貧困化というのは、学生の学習権を侵害するものだと思っています。どんどん人がいなくなる中で、例えば、必修科目が朝一限と夕方五限に集中していく、そうじゃないと時間が割り振れない、そうした事態が各地で生じています。そうすると、例えば学生はアルバイトの関係で非常に困ってしまって、本当は学び続けたいのに大学をやめざるを得ないというような事態も生じています。
昨今、コロナ感染症の拡大で学費を払うことが困難な学生の退学が相次いでいるというニュースがあって私も胸を痛めていますが、コロナのことがなくても、学生が大学で学び続けにくい、続けられないという状態が生じています。
大学のガバナンス改革を言うならば、こうした学生の声を受け止められる体制を、仕組みを考えるべきであるにもかかわらず、現在生じているのは、学生のニーズというよりも、むしろ政府のニーズによって学部やコースをリストラしていく、そういう事態になっていると思います。
以上です。
石
石川大我#28
○石川大我君 ありがとうございます。
先ほどレジュメの三ページでも御紹介をいただいていると思いますけれども、ツイッターにおけるぐしゃりんさんのつぶやきということで御紹介をいただいたんですが、本来、学内のステークホルダーであるべき教員や学生の意思というものが大学の運営に反映されなくなってきているというような状況もあると思うんですが、それによって生じている具体的な問題、今、先ほど少しお話がありましたけれども、そういったものをもう少し聞かせていただきたいということと、あと、大学の将来にわたってどういった影響があるというふうに先生はお考えでしょうか。
この発言だけを見る →先ほどレジュメの三ページでも御紹介をいただいていると思いますけれども、ツイッターにおけるぐしゃりんさんのつぶやきということで御紹介をいただいたんですが、本来、学内のステークホルダーであるべき教員や学生の意思というものが大学の運営に反映されなくなってきているというような状況もあると思うんですが、それによって生じている具体的な問題、今、先ほど少しお話がありましたけれども、そういったものをもう少し聞かせていただきたいということと、あと、大学の将来にわたってどういった影響があるというふうに先生はお考えでしょうか。
駒
駒込武#29
○参考人(駒込武君) ありがとうございます。
一言で言うと、学長を中心とした大学執行部と学内ステークホルダーである教員や生徒の間で、生徒と執行部の間に対立や相互不信が高まってしまっています。
この不信感がどれほどの深さと広がりを持っているのかというのを具体的に示すのは難しいのですが、先ほども申し上げましたように、筑波大学の例でいえば、学長選考において、現職が有利であるにもかかわらず、永田氏は大差で敗れました。これは、実質的に教職員による不信任であったと見るべきだと思います。それにもかかわらず、学長選考会議は、人格高潔といった理由を挙げて永田氏を再任しました。これは投票ではない、一種のアンケートにすぎない、そうした見解が示されたわけです。そうした見解を示した選考会議の委員は学長の選んだ方々です。こうした状況の中で不信が渦巻くのは当然であるというふうに思います。
文科省の国立大学法人の戦略的経営実現に向けた検討会議は今回の改正案の前提となる重要な会議ですが、その中では、繰り返し、学内のステークホルダーのモチベーションを高め、相互の信頼に立つ安定した関係を築くことが大切だというふうに書いています。しかし、このように学内の意向を顧みない体制で安定した信頼関係など望むべくもありません。心ある教員は、私立の大学へ、あるいは海外の大学へとどんどん流出していっています。個々の教員はそれでよいかもしれませんが、残された学生、あるいは大学を町づくりの中心としようと思っていた地域の住民はどうなるのでしょうか。
そうした意味で、現状においては、トップダウンのガバナンス体制が研究と学生の未来を破壊していく、そうした事態が残念ながら生じていると思います。
この発言だけを見る →一言で言うと、学長を中心とした大学執行部と学内ステークホルダーである教員や生徒の間で、生徒と執行部の間に対立や相互不信が高まってしまっています。
この不信感がどれほどの深さと広がりを持っているのかというのを具体的に示すのは難しいのですが、先ほども申し上げましたように、筑波大学の例でいえば、学長選考において、現職が有利であるにもかかわらず、永田氏は大差で敗れました。これは、実質的に教職員による不信任であったと見るべきだと思います。それにもかかわらず、学長選考会議は、人格高潔といった理由を挙げて永田氏を再任しました。これは投票ではない、一種のアンケートにすぎない、そうした見解が示されたわけです。そうした見解を示した選考会議の委員は学長の選んだ方々です。こうした状況の中で不信が渦巻くのは当然であるというふうに思います。
文科省の国立大学法人の戦略的経営実現に向けた検討会議は今回の改正案の前提となる重要な会議ですが、その中では、繰り返し、学内のステークホルダーのモチベーションを高め、相互の信頼に立つ安定した関係を築くことが大切だというふうに書いています。しかし、このように学内の意向を顧みない体制で安定した信頼関係など望むべくもありません。心ある教員は、私立の大学へ、あるいは海外の大学へとどんどん流出していっています。個々の教員はそれでよいかもしれませんが、残された学生、あるいは大学を町づくりの中心としようと思っていた地域の住民はどうなるのでしょうか。
そうした意味で、現状においては、トップダウンのガバナンス体制が研究と学生の未来を破壊していく、そうした事態が残念ながら生じていると思います。