高良鉄美の発言 (法務委員会)
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○高良鉄美君 調停という作業はどういう作業でしょうかね、これ。本当に聞くんですよ、両方の言うことをね。そして、合意があれば初めて調書に書くわけですから、これが確定判決と、効力を持つわけです。
ですから、両方の合意があるということは、何もその調停委員が公権力の行使をするとか国家意思の形成をするとか、そんなこととは全く関係ないわけですよ。しかも、国家意思の形成とかこの公権力の行使に該当しないんじゃないかということが国連の方からも指摘されているわけです。そして、確定判決といいますけれども、この調停委員会がそれをするわけであって、調停委員ではやらないわけですよね。
だから、この中に一人外国籍が入っているということは、先ほども言いましたけれども、現在の状況の中で、国際的な、国際化をしている、あるいは日本の中にも三百万人の外国人の方がいらっしゃると、こういうことを考えると、調停制度を更に充実させていくというためにはむしろ貢献するんじゃないかと私はそう思うんですけれども、人権のとりでと、人権保障のとりでとして期待されている最高裁には、是非これ再考していただけるように強く望みたいと思います。
資料ですね、新聞の記事がありますけれども、かつて弁護士は日本国籍に限られていました。それは司法試験に合格しても、外国籍者は法曹資格に必要な司法修習が認められていませんでした。準公務員である司法修習生の選考要項には国籍条項があったわけです。それでも、最高裁は一九七七年に外国籍者に門戸を開きました。この資料にその経緯が書かれていますが、司法修習の選考要項から国籍条項が削除されたのは二〇〇九年。しかし、最高裁は一九七八年に、この要項の国籍条項に最高裁が認めた者を除くとただし書を付けることで救済したわけです。三十年間それで救済してきたわけですね。そういった点を鑑みますと、まさに人権保障のとりでということの役割をよくしたと思うんですね。
国籍条項をやめた理由を問われた当時の大谷直人人事局長は、今の最高裁の長官です、二〇一〇年三月十二日の衆議院法務委員会で、司法修習の選考要項から国籍条項が解除された理由について、その人の法的な地位の安定性、居住性の連続性等を考慮して日本国民と同等の取扱いをしても差し支えないかどうか個別的に判断をしたと、欠格事由という言葉、日本国籍を有していないことのみをもってあたかも採用されないというふうに思われるような記載は削除するのがよいのであろうということで判断し、その事項を削除したと答弁されています。
しかし、その直後に、大谷人事局長は、調停委員に外国籍者を排除していることについては、法律上の規定はございません、これを取り扱っております事務当局としてそういう考えで運用しているということですというふうに答弁していますね。これは何かというと、つまり外国籍者を排除する考えで運用しているということなんですよ。
国籍条項があったけれども差別を撤廃しているかつての最高裁と、法律や規則、通達にも基づかず差別をして、それを改めようとしない今の最高裁は、まるで対照的と言わざるを得ません。最高裁に対しても、法の支配ではなく、人の支配ではないかと言わざるを得ません。適正手続、デュー・プロセス・オブ・ローの観点からも問題があると言わざるを得ません。
この点は今後も引き続き質問していきたいと思いますけれども、法の支配というのを、各大臣にいつもそれをお伺いしてきましたけれども、最高裁に法の支配のことを伺うというのは私はちょっと問題だと。まあ問題って、私の問題ではないですけれども、こうなるとは思わなかったですよ。
人権保障のとりでと、それから法の支配の中身というのは、憲法の最高法規性、適正手続、さらには司法権の優位、まあ司法権を尊重するということ、そして今言ったこの適正手続ほかの法の支配の内容というのをしっかりと最高裁判所が踏襲していくと、踏んでいくということがとても大事だということを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。