川村百合の発言 (法務委員会)
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○参考人(川村百合君) 被害者の、あるいはその遺族の処罰感情が強い事件というのは、今回の改正で逆送対象になった事件ではない事件ということで、もう既に逆送対象になっている、そして刑罰を科せられる事件だというふうに理解しております。
その前提で申し上げますけれども、先ほども申し上げたんですけれども、その償いを形で表す一つがやはり賠償、金銭で賠償するしかないということになってきたときに、刑務所に入っているときには当然賠償するつもりだということで頑張って出てくるわけですが、実際に社会に出て賠償金を賄えるほどの、自分の生活を成り立たせた上で賠償金を賄えるほどの仕事に就けるかどうかというところにまずハードルがありますし、それが続けられるかどうかということに現状でもいろいろ困難が伴う中で推知報道がされるというようなことになってきて、仕事に就けない、あるいは就いてもすぐ辞めざるを得ないということになれば、賠償しよう、したくてもできない状況に追い込まれ、無職で、それこそ生活保護でも受けて生きるしかないか、あるいは犯罪を再びして生きるしかないかというような状況に追い込まれてしまうと、その贖罪の気持ちを形で表すということができなくなってきてしまうということになると思います。
ですから、そうならないためにも、やはり少年の社会復帰を社会全体で支援していく、いろいろな不利益になりかねないような要素は排除していくということが必要なんだろうと思います。そういう意味で、実名報道のことや、それから職業制限などができてしまうということは、その被害者の感情にも合わない、逆方向だろうというふうに思います。
それから、全員が少年院に行って被害者の方に納得してもらえるような更生を果たし、贖罪の気持ちを持てるかというと、それは一〇〇%全員ということはないと思います。
やはり、今、神戸の少年の事件を出されましたけれども、あの少年は、報道されている範囲の審判の内容によっても自閉症スペクトラム障害があるということで、人の気持ちを理解しにくい、そういう発達特性を持っている方だというふうに認識しております。それを頭では理解して、犯罪行為に及ばないようにということを訓練していくわけですけれども、やはりそれは被害者の遺族の方からすると、何でこんな行動をというような行動になってしまうという方も、それはゼロではないと思いますが、そういうケースが一件、二件あるだけで、それがもう全てであるかのように取り上げられてセンセーショナルに報道されてということで、多くの少年がそうではない、真摯に罪に向き合おうとしているということが忘れ去られてしまっているのが残念に思います。