川村百合の発言 (法務委員会)

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○参考人(川村百合君) 一〇〇%全員が再非行しないで済んでいるかというとそういうわけではないので、そういう意味で完璧な制度かというと、まあ人間がつくる制度に完璧はないので、完璧ではないかもしれませんが、やはり刑務所との比較ということでいうと、少年院の教育の中で、少年は本当に反省し、再非行に陥らないように頑張っているという、そういう効果的な教育がされているというふうに思います。
 実際、少年院で少年に会ったり、あるいは少年院から出てきた少年に会って、本当に幼い、凶悪な事件を犯したと言われていても、実際にはとっても幼い、かわいらしい男の子、女の子で、とても素直になってきて、そして、先ほど申し上げた、自分が受け入れられるということを知る、自分が受容される、そして、鑑別所の心身鑑別の段階では、大体判で押したように自己肯定感が低い、自尊感情が低いという判定がされるんですね。自分のことを大切に思えないということですが、自分のことを大切に思えない人は人のことも大切に思えないということになって非行をしてしまうということになるんですが、少年院で受容されるという経験の中で、あっ、自分は大切にされている、自分は生きていっていいんだということが分かるにつれて反省の気持ちも深まり、贖罪の気持ちも深まっていくということだと思います。
 ただ、やっぱり社会に出ると、社会の現実というのはとても厳しくて、そういう、よし、頑張るぞと思って出てきた後にも、仕事がなかなか見付からないとか、仕事を変わらざるを得ない、仕事がうまくいかなくて、失敗しちゃって変わらざるを得ないとかですね。それから、そもそも住む場所がなかなか見付からないという少年が、少年院から出てくる、まあ出てこれない、なかなか少年院から仮退院が決まらないという少年がいるんですけれども、それは、なかなか帰住先が決まらないという少年が少なからずいるんですね。
 物理的な居場所というものと、それと、人間の精神的なつながりの中での信頼関係ということでの居場所というものが確保されないと、社会の中で居場所がなく、物理的な居場所もまた精神的な居場所もなく孤立して生きていくということはやはり現実難しいので、そういう中で、孤立してしまって、仕事もうまくいかなくてという中で再非行に至ってしまう少年もそれはいますが、それはやっぱり、その受入先をどれだけ私たちの社会がいわゆる社会資源として用意できるかということに懸かっているというふうに思います。

発言情報

speech_id: 120415206X01120210506_083

発言者: 川村百合

speaker_id: 27616

日付: 2021-05-06

院: 参議院

会議名: 法務委員会