川村百合の発言 (法務委員会)

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○参考人(川村百合君) ありがとうございます。
 まず、前提としまして、今、少年院入所者の被虐待歴が、身体的虐待が男子二七・九%、女子三九・八%という数字を御紹介くださったんですが、これは犯罪白書の数字だと思いますが、この犯罪白書には注釈がありますとおり、この数というのはあくまでも少年が少年院に入所するときに自分が申告した数でして、このネグレクトや心理的虐待、性的虐待を合計すると、男子の場合三三%、女子の場合五四%ぐらいになりますけれども、これもあくまでも本人の申告した数字ですね。
 身体的虐待を受けている子も、客観的には身体的な虐待を受けていても、それが当たり前になってしまっていて、自分が虐待を受けているとは思っていない、自分が悪いことをしたから、あるいは親の期待に沿えなかったから親から殴られた、それは当たり前だというような価値観を身に付けてしまっていて、だからこそ虐待を受けたかというふうに聞かれても、いや、虐待なんて受けていないというふうに答えるような子がいて、なので、実際には少年院に入っている少年のほとんどが、身体的虐待だけではなくネグレクト、心理的虐待、性的虐待や、さっき申し上げた、その親の側に悪い意思があるわけではないんだけれども客観的に見ればネグレクトとか、あるいは親同士の暴力を見せさせられて、いわゆる面前DVにさらされていた、これも心理的虐待に当たりますが、少年自身はそう認識していないものも含めると、やっぱり生育環境が悪かった子がほとんどということが言えるというふうに、少年院の先生たちも実際に面接して話を聞いてみると、やっぱり家庭環境が恵まれていなかった子がほとんどであるというふうに聞いています。そういう子はやはり暴力でコミュニケーションを取るということが当たり前になっているので、自分も衝動的に暴力を振るってしまうというようなことになりがち。
 あるいは、暴力、身体的な暴力だけじゃなくて、いろいろな虐待によっていわゆる愛着関係がうまく形成できていなくて他人との信頼関係もうまく形成できていないので、社会的に不適応を起こしてしまって社会生活がうまく営めない。それが自傷行為という形で自分自身にやいばが向くか、他害行為ということで犯罪行為になってしまうかというのは表裏の関係でどちらにでもなり得るというようなことで、その生育歴が犯罪と相関関係あるかというと、あるということだと思います。
 ただ、それが暴力的なものが暴力的になるだけではなくて、暴力的な被害を受けた子が窃盗だとか振り込め詐欺などの加害ということもあるので、ちょっと私は、そこの数字を専門的にデータとしてあるのかどうかというところまで、完全なその相関関係についてのデータまでは承知はしておりませんけれども、やっぱり暴力を受けていたら暴力的な傾向になるというところは自分の接している少年の体験からいうと、あるように思います。

発言情報

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発言者: 川村百合

speaker_id: 27616

日付: 2021-05-06

院: 参議院

会議名: 法務委員会