そのだ修光の発言 (本会議)
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○そのだ修光君 自由民主党のそのだ修光です。
私は、自由民主党・国民の声を代表して、新型インフルエンザ対策特別措置法改正案等について質問いたします。
新型コロナウイルス感染症により数多くの尊い命が失われました。心よりお悔やみを申し上げます。また、療養中の方々の一日も早い御回復を願っております。
そして、日々最前線で尽力をされておる医療従事者、保健所等の皆さん、介護従事者の皆さん、国民生活を支えるエッセンシャルワーカーの方々に心から感謝を申し上げます。
新型コロナウイルス感染症拡大を抑えようと、中国や欧米などでは制約が極めて厳しい都市封鎖や休業命令などの経済活動の制限が行われました。フランスや英国、イタリア、ドイツの一部などでは外出禁止違反者には罰則が科されたと聞いております。
一方、我が国では、平成二十四年に成立した新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、密閉、密集、密接、三密となる場面を回避することなどの行動変容、営業自粛、大型イベントの人数制限、自粛などを求める要請により、ここまで対応してきました。しかし、自粛疲れも見られるようになり、また、感染力の強い変異株の市中感染も確認されております。
そこで、我が国におけるここまでの新型コロナウイルス感染症対策をどのように総括しておられるのか、現在の緊急事態宣言による感染抑制効果をどのように見ておられるのか、その上で、今、特措法等を改正しなければならない理由を、どのようなものなのか、これらの点について総理の見解をお伺いいたします。
新型コロナウイルス感染症を抑え込むには、これまで明らかになってきたこの感染症の特性を踏まえた戦略が重要です。このウイルスは、無症状のまま、また次の感染へつながるという非常に対処しにくい特徴を持っていますが、一方で、三密に加えて大きな声を出す場所のリスクが高いことも分かってきました。したがって、感染が爆発してから広範囲に拡大抑制措置を講ずる段階に至る前に、感染しやすい場面にポイントを絞った対応を取ることが有効です。
今回の特措法改正案では、政府は、特定の地域において、国民生活及び国民経済への甚大な影響を及ぼすおそれがある蔓延を防止するため、まん延防止等重点措置、言わば予防的な措置を発出できるようになります。
そこで、緊急事態宣言の発令と比較して、具体的にどのような状況であれば、まん延防止等重点措置が出されることになるのか、また、どのような手順を踏むのでしょうか。さらに、まん延防止等重点措置の区域の知事はどのような要請や措置ができるのか、西村大臣にお伺いをいたします。
平成二十四年に新型インフルエンザ特別措置法案が国会で審議された当時、参議院の内閣委員会において、担当大臣から、自粛されるべき期間も一から二週間程度に限定されたものという旨の答弁がなされました。
しかし、新型コロナウイルス感染症に対処するには、法案審議時の想定をはるかに超えて、しかも、二度にわたり緊急事態宣言が発出されるような厳しい状況になった今、この状況を踏まえた柔軟な対応が必要です。
そこで、国及び地方公共団体は、都道府県知事による要請等が事業者の経営に及ぼす影響を緩和し、また、休業、営業時間短縮などの経済活動への制限要請の実効性を高めるために、法的な根拠を明らかにした上で一定の支援を講ずべきと考えますが、一方で、感染拡大を速やかに抑えるためには支援措置を迅速に行うことも求められます。この点についても、西村大臣の見解をお伺いいたします。
蔓延防止に係る措置による影響に対して支援措置が講じられる一方、要請や命令による感染拡大抑制のための実効性を上げるために罰則を科すことは先進国においても見られております。ただ、罰則については常に抑制的であることが求められます。
そこで、まん延防止等重点措置時そして緊急事態宣言時、それぞれにおいてどのような段階を踏んで最後の手段とも言える行政罰が科せられることになるのか、西村大臣にお伺いをいたします。
現在の感染症法では、危険度の高い感染症の蔓延防止のため、都道府県知事は、入院勧告や従わない場合の強制的な入院、いわゆる入院措置ができると規定されております。いわゆる入院措置ができる。しかし、現状、病床が逼迫していることから、高齢者や基礎疾患がある人を除いて軽症、無症状は、原則、地方自治体が用意した宿泊施設あるいは自宅での療養を求められております。御理解をいただいて療養に努めておられる方々に心から感謝を申し上げます。
一方、ごく一部であると思いますが、宿泊療養への理解を得られずに、要請された方が無断で出歩いてしまった事例、外出を強硬に求めることで宿泊療養施設、医療・保健関係者が説得に苦慮した事例も耳にいたします。また、感染経路の把握のために保健所が行う積極的疫学調査でも、行動歴などの聞き取りを拒否するケースが多くなっております。このため、全国知事会も実効性を高める法改正を求めてきました。
そこで、入院措置や積極的疫学調査等に応じてもらうように、一定の罰則を設けることで、誰が見てもこれはやむを得ないというときに限った伝家の宝刀的な抑止力を持たせると同時に、入院しても心配ないように、小さな子供のいる場合は保育支援や、介護が必要な家庭への支援など、十分なバックアップがなければならないと考えますが、この点についてどのように考えておられるのか、厚労大臣にお伺いいたします。
新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち重症化しやすいのは、高齢者と基礎疾患のある方々であることが統計的に明らかになっています。
高齢者の安心な暮らしを守る上でなくてはならない介護サービスの現場は、感染対策に万全を尽くしつつ、献身的に業務に当たっております。介護サービスの現場は、以前から人手不足が慢性化していましたが、感染拡大以降は疲労こんぱいでぎりぎりの状態です。しかも、感染者が出た施設、福祉施設や職員に対する中傷やうわさで利用者が急減するなど、風評被害も全国で相次いできました。介護に携わる方々の心が折れてしまいかねません。
介護の現場を守らなくて日本の安心を守れるのかと強く訴えてきましたが、政府からは、令和三年度の介護報酬改定でプラス〇・七〇%という前向きな対応をいただきました。また、特措法改正案でも、差別の防止に係る国及び地方公共団体の責務が加えられております。
これからも高齢化が進む我が国の生活の安心、安全を守るためには、このコロナ禍で介護現場を疲弊させ、経済的あるいは精神的な基盤を毀損させてはなりません。介護現場でのクラスターを防止するため、定期的な社会的検査を是非とも行っていただきたいと思います。
検査体制の強化を含め、政府に引き続き物心両面、介護現場を全力で支えていくという覚悟を総理にお伺いをいたします。
最後に、新型コロナウイルス感染症との闘いは百年に一度の国難と言っても過言ではありません。雪に耐えて梅花麗し、明治維新の志士、西郷南洲翁が、維新後の激動の時代を困難に負けることなく強い心を持って生き抜いてほしいと、おいの政直に詠んで送ったものであります。この言葉を総理にお贈りいたします。
総理、体に気を付けて国民のために頑張っていただきたい。先日も、野党の先生からエールが送られておられました。我々も全力で支えてまいりますことをお誓い申し上げ、終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣菅義偉君登壇、拍手〕