宮沢由佳の発言 (本会議)
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○宮沢由佳君 立憲民主・社民の宮沢由佳です。
私は、会派を代表して、令和三年度予算三案に反対の立場で討論を行います。
以下、反対の理由を述べます。
反対の第一の理由は、新型コロナウイルス感染症対策に関しての予算が余りにも弱く、小さいことです。
私たち立憲民主党は、令和三年度予算は、新型コロナウイルス感染症により被害や影響を被った国民生活と社会経済活動を力強く再生へと導く予算編成が必要不可欠と考えています。一都三県の緊急事態宣言は解除されましたが、ワクチンを希望する全国民へ行き渡るのにはまだまだ時間が掛かる上、変異株も含め、ウイルス感染の第四波が起こるのか、全く先が読めません。
そのような状況において、政府が進めてきたウイズコロナ、社会経済と感染対策の両立では、感染抑制と感染拡大の波が何度となく繰り返され、その結果、社会経済活動の制約は長期にわたり、国民生活や社会経済活動に深刻な影響を与えています。
私たちは、感染防止対策と医療支援、そして生活者、事業者支援を集中的に展開し、感染拡大の波を十分に収束させ、その状態を継続させることで感染を封じ込め、早期に通常に近い生活、経済活動を取り戻すゼロコロナの道を選択すべきと考えています。
だからこそ、更なる対策として特別定額給付金を生活困窮者やコロナの影響で家計が急変した方々を対象に再度支給するとともに、持続化給付金を改善し、支給要件の緩和と事業規模に応じた支給を実施すべきとして衆議院において予算の組替えを提案し、関連法案を他の野党とも協力し提出しています。
菅内閣は、余りにも対応が小出しになっており、コロナ禍の根本的な解決には至っていません。衆議院に提出した私たちの予算の組替え動議や法案の内容、例えば、更なる医療機関支援や、医療・介護従事者と自費で検査した後の精算も可とする希望するエッセンシャルワーカーへの定期的公費検査の実施、感染者の周辺をより広く無料で検査すること、新型コロナの治療薬の創薬支援、生活困窮者に対する給付金の支給、持続化給付金、家賃支援給付金の再給付及び減収要件等の要件緩和、休業協力金や一時支援金の要件緩和及び事業規模に応じた支援の実施、無利子、無担保融資枠の拡大、延長、雇用調整助成金特例の六月までの延長等、もう一度検討してはいかがでしょうか。総理、国難に政府も与野党もありません。今こそ、国民のため、お互いに良いところは評価し、話し合い、取り入れる度量の広さを示すときです。
反対の第二の理由は、必要な予算は少なく、必要でない予算が多く計上されていることです。
例えば、カジノです。私はIRに反対ですが、今、カジノを推進すべきときでしょうか。カジノ管理委員会運営費等、削除すべきだと思います。同じように不要不急な予算が多く計上されています。
それでいて、保育士、幼稚園教諭、介護・障害福祉従事者等の処遇改善、DV被害者支援、若年被害女性等支援事業の推進、性犯罪・性暴力被害対策の推進、自殺対策の推進など、国民の命と健康を守るためにすぐにでも着手すべき予算は本当に手薄です。
困っている人に自分のことのように寄り添う、助け合う、日本人のすばらしいところです。しかし、今回の予算案は助け合いの精神が余りうかがえない、さすがは自助第一主義の菅内閣の予算案だと思います。しかし、国民は、国難のときだからこそ、国に温かい公助の予算を切実に求めています。全ての課題には時があると思います。時勢を読まない予算案には賛成できません。
第三の理由は、全く情けない限りですが、度重なる行政の問題、行政がゆがめられていないか全く解明されていないことです。問題が解明されなければ、関連予算が適切か、国民の税金が正しく使われているのか審議し、判断することもできません。
国会は、行政を監視する責務を負っています。私たち立憲民主党は、政府に対し、もっともっと国民のために問いただしたい予算項目や政策がたくさんあります。しかし、行政がゆがめられていないかを厳しく追及しないと大切な国民の税金の使い道までゆがめられてしまう、その危機感を持って対応してまいりました。
行政監視に関しては、平成三十年の参議院改革協議会報告書において、「参議院は、これまで取り組んできた決算審査の充実とともに、行政の適正な執行を監視、監督することを活動の柱の一つとし、行政監視機能の強化に議院全体として取り組む。」と、自民党の座長の下、参議院のみんなで決めています。
しかし、今の与党自民党はどうですか。政府に都合の悪い参考人は呼ばない、文書資料の提出も認めない、これで行政監視ができますか。行政監視機能の強化ではなく、弱体化に加担していると思われても仕方がありません。自民党の座長の下に決めた報告書に沿った参議院にしていただけるように強くお願いいたします。
その行政を監視する国会において、安倍内閣以降、総理、閣僚、政府側の虚偽答弁が横行しています。森友問題では政府側が百三十九回も、桜を見る会では、何と安倍前総理大臣が百十八回も虚偽答弁を行いました。国会で虚偽答弁など決して許されません。疑惑があれば政府はきちんと事実を説明し、関係文書を提出する、その責任が果たされないなら、私たちは厳しく政府を監視、疑惑を解明することができません。まさに、民主主義の危機です。
しかも、今でも、総務省では、大臣が誠実さのかけらもない同じ答弁を何度も何度も繰り返す。政治家は、関係業者と会食で一緒になっても、国民の疑念を招いていないからと開き直る。総務省の官僚は、週刊誌で報道されると、前日までの答弁を簡単に翻す。総理の御長男も関係した接待に関しても、総理自身、別人格として何もお答えにならない。これで行政を監視できますか。総理、私たちの貴重な審議時間を返してください。
外務省は、国連からの選択的夫婦別姓の法改正などに関する見解を二年間も内閣府へ報告せず、放置していました。報告していれば、第五次男女共同参画基本計画に国連の指摘が反映され、選択的夫婦別姓について国民的議論が提起され、そのための予算も付いた可能性があります。
農林水産省に至っては、元大臣の収賄事件解明が進んでいるにもかかわらず、元大臣と関連のある業者も対象になる予算項目を温存し、その業者への助成等の状況すら答弁しません。国民の大切な税金が元大臣と深い関係にある業者の助成に回されるかもしれないのに、このようなことを国民が納得すると思うのでしょうか。もはや憤りを通り越して、国民のために働く矜持をなくしたのかと悲しくなります。
以上のような政府側の不誠実この上ない対応により、令和三年度予算案が果たして行政がゆがめられていない予算なのか、政治家、官僚と業者が癒着した業者のための予算案になっていないのか、全く分かりません。
この予算案に私たちが反対する大きな理由の一つは、まさに菅内閣の説明責任放棄にあります。菅内閣は、説明を求めても、答えない、書類はない、記録はない、挙げ句の果てに記憶がないとの答弁ばかり。これは国民の疑念を抱かせる行為であり、国会軽視も甚だしい、断じて許されることではありません。
この国民と向かい合おうとしない菅内閣の姿勢は内閣総辞職に値すると申し上げ、私の反対討論といたします。
ありがとうございました。(拍手)