小此木八郎の発言 (本会議)

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○国務大臣(小此木八郎君) 和田議員から六問の御質問をいただきました。順次お答え申し上げます。
 まず、私の本法案に臨む決意について御質問をいただきました。
 我が国の防衛関係施設等の周辺や国境離島等において外国資本が土地を買収していることは、安全保障の観点から長年問題視されてきた課題です。
 我が国の安全保障をめぐる内外情勢は、近年厳しさを増しています。安全保障を確保するためには、土地の管理を含め、万全の対策を講ずる必要があると考えます。
 本課題については、国会や地方議会でも議論されてきたほか、全国各地の地方公共団体からは、安全保障の観点から土地の管理を求める意見書が提出されています。
 本法案は、土地に関する安全保障上の懸念が現実のものとなることのないよう、土地等を利用した重要施設等の機能阻害行為を未然に防ぐために必要なものであり、本国会で御審議の上、是非とも成立させていただきたいと考えております。
 その上で、法案成立の暁には、私が先頭に立って、施行に向けた準備を確実に進め、国民生活の基盤の維持、我が国の領海等の保全、そして安全保障の確保に全力で取り組んでまいります。
 次に、諸外国の対応との比較について御質問をいただきました。
 世界の主要国では、従来から軍事施設周辺の土地、建物の利用、取得を規制しています。これに加え、近年、米国、豪州及び英国は、安全保障上重要な土地等に関し、それらの取引規制にまで踏み込んだ法改正を行いました。
 それらの取組の背景、経緯や運用の詳細は、安全保障上の機微情報を含むため開示されておりませんが、それぞれの法改正は、個別具体的な事案ではなく、安全保障上のリスクを念頭に置いて行われたものと承知しております。
 こうした状況の下、我が国としても、安全保障上の懸念が現実のものとなる前に、土地等を利用した安全保障の観点から重要な施設等の機能を阻害する行為については、その利用を適切に規制する必要があります。
 本法案は、こうした基本認識に立って取りまとめて、この通常国会に提出しているものであります。
 次に、私権制限との関係等について御質問をいただきました。
 安全保障の確保という大義の下、過度に私権を制限することはあってはなりません。本法案は、我が国の安全保障と自由な経済活動との両立を図るとの基本的な考え方に立って取りまとめたものであります。
 本法案は、公簿の収集等によって安全保障上の重要な土地等の利用状況の調査を行った上で、防衛施設等の機能を阻害する土地等の利用が明らかになった場合に限って、その利用の中止を勧告、命令する等の措置を行うことができる枠組みとしております。このため、本法案に基づく措置は、国民の皆様の平穏な日常生活や経済活動を妨げることはないものと考えています。
 次に、本法案に基づく事前届出と宅地建物取引業法の重要事項説明の関係について御質問をいただきました。
 宅地建物取引業法においては、宅地建物取引業者に対し、契約締結の判断に大きな影響を与える重要事項について、売買契約成立までの間に買主に説明することを義務付けていると承知しています。
 本法案との関係では、特別注視区域において一定規模以上の土地等の買主等に義務付けられる事前届出について、重要事項説明の対象とすることを検討しています。
 また、地方公共団体や不動産業関連団体等にも御協力をいただき、制度の趣旨、求められる対応等について分かりやすく周知広報に努めてまいります。
 次に、個人情報の保護について御質問をいただきました。
 本法案に基づく調査では、不動産登記簿や住民基本台帳等の公簿の収集等を通じて個人情報を取り扱います。このため、第三条において、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の関係法令にのっとり、その保護、管理に万全を期すことを確認的に定めています。
 調査によって収集する個人情報は、内閣府に新設する予定の部局が責任を持って管理します。具体的には、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律に基づき、例えば、目的外使用は行わない、情報漏えい対策を講じるなど、厳格な管理を徹底してまいります。
 最後に、取引制限や強制的な買収等の検討についての御質問をいただきました。
 本法案は、重要施設等の機能を阻害する行為を防止するため、土地等の利用状況を調査した上で、必要に応じ土地等の利用について規制を行おうとするものであります。
 一方、そうした機能阻害行為としての土地等の利用を防止するために土地等の取引を規制する、あるいは収用によって所有を規制するといった私権制限の程度が強い措置を設けることについては、昨年開催した国土利用の実態把握等に関する有識者会議においても御議論いただきました。その結果、有識者会議の提言では、今般の制度的枠組みの実施状況、有効性等を見極めた上で、安全保障をめぐる国際情勢、諸外国の取組等も踏まえ、慎重に検討していくべきとされたところであります。
 こうした提言を踏まえ、本法案では、当面、土地等の利用状況の調査及び利用規制の枠組みで対応することとしました。その上で、御指摘のあった強制的な買収等の措置については、附則第二条に規定する五年後の見直しにおいて、更なる政策対応の在り方について検討してまいります。
 以上です。(拍手)
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発言情報

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発言者: 小此木八郎

speaker_id: 23042

日付: 2021-06-04

院: 参議院

会議名: 本会議