川田龍平の発言 (本会議)

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○川田龍平君 立憲民主・社民の川田龍平です。
 令和二年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告について質問させていただきます。
 参議院は、平成十年に行政監視委員会を設置し、以来、委員会の現場では、参議院の行政監視機能に厚みを持たせるべく、様々な観点から議論を行ってきました。
 しかしながら、とりわけ近年、行政監視委員会は開会すら困難であったため、行政監視機能を強化し、新たな行政監視の年間サイクルを構築するとの参議院改革協議会の報告書を踏まえ、委員会の活性化を図るものとされました。昨年、行政監視機能の強化は第一歩を踏み出したとされましたが、足踏みをしているのが現状です。
 決算と並ぶ本院の活動の柱の一つと称するには、行政監視委員会の運営方針について、先日、我が会派と自民会派との間で合意がなされた通年的な委員会の開会、小委員会の複数設置、閉会中調査の実施をそれぞれ実現させる必要があります。
 一方で、行政監視の年間サイクルの起点となる本日の本会議で年次報告を聴取した政策評価制度は、中央省庁等改革の大きな柱の一つとして全政府的に導入された取組です。制度を所管する総務省のみならず、政府全体としての取組状況をただし、行政活動の改善を促していく必要があります。
 本日の本会議に総理の姿はありませんが、行政監視機能の強化の主要部分を担う行政監視委員会の理事として、また、総理の出席を昨年来要求してきた会派として、じくじたる思いです。
 平成十年の行政監視委員会創設以来なされた決議のテーマは多岐にわたっています。しかし、最近十五年間でなされた決議は、平成二十七年の政策評価制度に関する決議一件だけです。この決議は同内容の決議が本会議でも行われており、行政監視機能の一層の強化に取り組む参議院としては、この決議を大切にし、行政の更なる改善につなげていく必要があります。
 決議後五年余りが経過し、取組結果も見えてくる時期と思われますが、政策評価制度に関する決議を踏まえた政府の取組の成果について、総務大臣に伺います。
 総務省の政策評価審議会の提言では、ユーザーから見て使いやすい評価の枠組みによる評価の促進が提案されています。国民への説明責任を果たすためには、政策評価の内容はしっかりと分かりやすい方法で国民に提供されることが必要です。しかし、現状は、ユーザー側からの能動的、積極的に政策評価情報にアクセスすることが前提とされ、知りたい情報が各府省のホームページ上に埋もれてしまっている印象です。
 ユーザー目線に立った政策評価に関する情報提供について、提言の内容を踏まえ、どのように取り組んでいくのか、総務大臣に伺います。
 先ほど総務大臣から報告のあった令和二年度の政策評価の年次報告では、実施中あるいは未着手、未了の政策の評価実施件数は七百四十九件、その全てが何らか政策への反映がなされているものの、具体的にどのような反映がなされたのか読み取ることはできません。
 各府省は、政策評価結果の政策への反映状況の公表について更に充実を図っていくべきではないかと考えますが、総務大臣の見解を伺います。
 総務省の令和三年度行政評価等プログラムでは、総務省行政評価局が政府内の第三者的立場から実施する複数府省にまたがる政策の評価として、不登校、引きこもりの子供支援が示されています。
 小中学校の不登校児童生徒数は令和元年度に十八・一万人に達し、この十年間で六万人近く増加しています。この深刻な状況を早急に改善するためにも、総務省による総合的な視点に基づく的確な評価に期待したいと思います。
 そこで、不登校、引きこもりの子供支援に関する調査の方向性や現在の検討状況について、総務大臣に伺います。
 新型コロナウイルス感染症の影響により生活環境に変化が生じている児童生徒への支援は、まさに喫緊の課題です。昨年は小中高校生の自殺者が大幅に増加しており、また、この背景としてコロナ禍における長期休校等を指摘する声もあります。また、行政監視委員会の参考人からは、緊急事態宣言の影響で関係支援機関が閉鎖されたことにより、子供たちの命に関わるような危険情報がキャッチできなくなったとの意見がありました。
 子供たちの大切な命を守るため、コロナ禍における児童生徒への支援にどのように取り組んでいくのか、自殺防止対策の観点から文部科学大臣に伺います。
 行政評価局が行った調査の結果に基づき総務大臣が関係大臣に対して行う勧告については、その後の改善措置状況までしっかりフォローアップを行うことで評価機能の役割が果たされます。
 従来は、勧告から一、二年の間の二回程度のフォローアップを行っているケースが多いですが、政策の性質や社会情勢などに応じて適時適切な効果検証を行うためには、三年から五年の中期的、場合によっては十年といった長期的なスパンでのフォローアップを行うなど、その実施時期や回数を弾力的に捉えることも有効と考えます。
 勧告に対する各府省の改善措置状況のフォローアップの在り方について、特に、実施のタイミングや頻度といった観点から総務大臣に伺います。
 先ほど申し上げた平成二十七年の政策評価制度に関する決議では、事前評価において政策の効果と政策費用の的確な把握を徹底するよう、政府に対し求めました。しかし、規制の事前評価については、本院決議後も政策費用の金銭価値化が十分ではないといった指摘が依然としてあり、一層の改善が必要です。
 また、より根本的な課題は、政策評価書の公表期限とされる閣議決定の間際に評価書が作成されるなど、評価が言わば形骸化してしまっていることです。
 規制の事前評価の実施の在り方と規制の検討段階からの政策評価の活用について、総務大臣の見解を伺います。
 規制の改廃については、当該規制の所管府省による検討だけではなく、内閣総理大臣の諮問に応じ、規制の在り方を調査審議する規制改革推進会議においても議論されています。その委員は内閣総理大臣が任命していますが、規制改革は様々な業界団体に広く影響を与えることから、多様な意見を取り入れ、特定の業界に利益に偏らないよう議論を進めることが特に重要です。
 規制改革推進会議の委員の具体的な選定基準について、規制改革担当大臣に伺います。
 規制所管府省のみならず、政府全体としての規制改革の方向性を決める規制改革推進会議の場においても、規制の評価、検証をエビデンスに基づいて丁寧に行い、関係者の理解を得ていくべきではないでしょうか。
 規制改革推進会議における規制の政策評価の活用推進について、規制改革担当大臣の見解を伺います。
 骨太方針二〇二〇や成長戦略フォローアップにおいては、PPP、パブリック・プライベート・パートナーシップ、PFI、プライベート・ファイナンス・イニシアチブを一層推進するとされています。
 一方、会計検査院のPFI事業に関する随時報告では、PFI事業のVFM、バリュー・フォー・マネーが適切に算定されておらず、検査院の試算の結果、PFI方式の方が従来方式で実施した場合よりコスト高となっている事例の存在が指摘されています。また、事業期間終了後に引き続きPFI方式による事業を実施している例はほとんどなく、その理由として、PFI方式の側にVFMが生じないことが挙げられています。
 諸外国の例を鑑みると、我が国が参考にしていた英国、イギリスでは、PFI方式の方が従来方式より高コストであることなどから、二〇一八年に新規PFI事業の停止を発表しました。
 以上を踏まえ、PFI事業を国として推進することの意義について、規制改革担当大臣に伺います。
 政府のPPP/PFI推進アクションプランは、PFIの事業規模について、平成二十五年度から令和四年度までの十年間で二十一兆円という目標を掲げていますが、既に実施、終了しているPFI事業に多くの課題が指摘される中で、この目標は適正で達成可能と言えるのでしょうか。
 当該目標の算定根拠と取組状況について、規制改革担当大臣に伺います。
 アクションプランでは、新型コロナウイルス感染症の拡大によるPFI事業への影響等について早急に検証、分析を行うとされています。また、PFI推進委員会などにおいても適切な事後評価の必要性について言及されています。一方、会計検査院の随時報告では、PFI方式で実施したことが実際に有利であったかなどについて事後検証を行ったものはなかったとされています。
 しかし、PFI事業を推進するのであれば、これまで実施されてきたPFI事業の事後検証等をしっかり行い、PFIという事業方式による効果や、実際に生じた様々な影響を把握した上で取り組んでいくべきではないでしょうか。
 PFI事業の事後検証の必要性及び事後検証についての今後の取組方針について、規制改革担当大臣に伺います。
 新型コロナウイルス感染症対策をめぐっては、厚生労働省を始めとする各府省が通知、事務連絡を数多く発出し、自治体等の負担になっているとの指摘があります。
 通知や事務連絡については、伝達が一方通行で、行き届いたのかどうかの確認が不十分になりがちであり、行政監視委員会においても、発出後のフォローアップの必要性などについて議論がなされてきました。特に、新型コロナウイルス感染症対策に関しては通知や事務連絡の内容が次々と更新されるため、意図どおりに内容が伝わり、効果が十分に発現しているのかとの観点からの検証が必要です。
 新型コロナウイルス感染症対策は全政府的な取組であり、通知や事務連絡は全府省から発出されることから、政府全体としての行政改革の視点から通知や事務連絡の改善に取り組むべきと考えますが、行政改革担当大臣の見解を伺います。
 また、通知や事務連絡への現場での対応状況を始め、政府の新型コロナウイルス感染症対策の実施状況や危機的状況において生じた国と地方の役割分担の課題などについて、総務省行政評価局が横断的、総合的な観点から評価すべきではないでしょうか。総務大臣の見解を伺います。
 新型コロナウイルス感染症対策では、困難に直面する国民の皆さんに給付金やワクチンなど新たな施策を届けるに当たり、現場で多くの課題が、多数存在しています。
 総務省の行政相談では、新型コロナウイルス感染症に関連する様々な相談に対応しており、令和二年一月からの一年間で約一万七千件の相談を受け付けたとのことです。
 民間ボランティアの行政相談委員が各地域の最前線で国民から相談を受け付け助言を行うとともに、行政の改善を促す役割を担う。この行政相談委員制度が六十周年を迎えることを機に、この制度を今後どのように展開していくのか、総務大臣の見解を伺います。
 昨年九月には、令和元年の薬機法改正に基づき、厚労省に医薬品等行政評価・監視委員会が設置されました。過去の薬害事件を踏まえ、医薬品等行政の監視・評価機能を果たす第三者機関の設置が長年求められてきましたが、その一つの形として設置された同委員会には、医薬品などの安全性確保や薬害の再発防止が期待されます。薬害再発防止は私の政治家、国会議員としての原点でもあり、本日の本会議を機に、議会の果たすべき役割を改めて重く受け止め、こうした行政の取組をしっかりと注視していきたいと考えます。
 政策評価を中心とした総務省や政府の取組と参議院の行政監視機能の強化に向けた取組の目指すところは、いずれも行政活動の改善です。評価すべき点は評価し、横展開を図る。正すべき点は指摘し、改善につなげていく。説明責任を果たしつつ、このような取組を重ねることで納得感ある行政、政治を実現していく必要があります。
 この本会議の議題である政策評価制度は、政府全体としての行政改革の取組であり、改めて、来年のこの参議院本会議への、まあ来年は総理は違っているかもしれませんが、総理の出席を求めるとともに、行政監視委員会の活動充実への決意を申し上げ、質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣武田良太君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 120415254X03020210611_020

発言者: 川田龍平

speaker_id: 22154

日付: 2021-06-11

院: 参議院

会議名: 本会議