安江伸夫の発言 (本会議)
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○安江伸夫君 公明党の安江伸夫です。
ただいま議題となりました令和二年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告につきまして、公明党を代表し、関係大臣に質問いたします。
さて、本会議におけるこの政策評価等に関する報告と質疑は、昨年に続き二回目となります。我が党としても、参議院の行政監視機能の強化の一環としてこれを強く推進してきたところであり、その定例化の流れを歓迎いたします。そして、本日の審議を起点とし、昨年以上に行政監視委員会の活動等の充実を通じた参議院の行政監視機能が強化されることを期して、以下、お伺いします。
本年三月、政策評価審議会から、ポストコロナ新時代の行政の評価に転換し、政府の政策改善機能の強化を目指すこと等を内容とした提言がなされました。
これまでの行政の評価の課題を厳しく指摘し、課題克服に向けた大胆なアイデアが提示されているこの提言の受け止めと、そこに示された行政の評価のあるべき姿の実現に向けた総務大臣の御決意を、まずお伺いします。
次に、政策評価の在り方について伺います。
審議会の提言では、現在の政策評価につき、評価のための評価になっているとの現場の声が記されております。このような事態に陥る根本的な原因は、各府省で政策評価を担当する職員にその意義、目的がしっかりと共有されておらず、また、評価書の作成が政策改善に資する実感が持てていないことにあると考えます。
この現状を打破するためにも、政策評価を推進する総務省主導の下、審議会の提言における具体的な指摘も踏まえて、政策評価の意義、目的が各府省政策評価担当者にしっかりと共有されるとともに、作成された評価書が政策改善等に具体的に資する実感とやりがいを持つことができる政策評価を再構築すべきです。総務大臣の御所見を伺います。
続いて、行政評価局の調査等の在り方に関して伺います。
令和三年度行政評価局の調査テーマのうち、早期に着手するものとして、自衛隊の災害派遣、農業分野における災害復旧の迅速化、生活困窮者の自立支援対策等が示されています。いずれも緊急のニーズを要するテーマが選定されています。もっとも、審議会の提言において、これまでの調査は調査結果情報の各府省や地域への迅速なフィードバックにつながらず、肝腎のアクションまで時間が掛かり過ぎるといった問題点も指摘されています。
こうした現状を踏まえて、既存の評価プロセス等を見直し、全国の調査のネットワークを最大限に生かして、各府省、地域の迅速な対応に資する有用な情報を速やかに提供できる仕組みを構築すべきです。また、調査に当たっては、権限的な勧告にこだわらずに、現場の主体的な改善をサポートし、現場の負担も十分に考慮していくという現場目線が必要不可欠と考えます。総務大臣のお考えをお聞かせください。
次に、計画策定の負担軽減に関して伺います。
法律等に基づく行政計画の策定が地方自治体にとって重たい負担となり、その反面、計画の策定自体が目的化しているのではないかといった問題意識がこれまでも議論されてきました。住民生活の向上等を目的としているはずの行政計画が、その実が伴わないばかりか、かえって職員の負担になっているとすれば、早急にこれを改善していく必要があります。公明党としても、繰り返しその実態の把握や必要な見直し等を提案をしてまいりました。
より良い地方行政の実現のため、総務省の行政評価・監視の調査等に当たっても、自治体における計画策定の負担軽減にしっかりと焦点を当て、必要な改善を促していくべきと考えます。総務大臣の御所見を伺います。
続いて、実証的共同研究についてお尋ねします。
現在、政府を挙げて、証拠に基づく政策立案、EBPMが推進されており、総務省でも、その一環として、各府省及び学識経験者が連携して行う実証的共同研究を実施しています。
令和二年度は二つのテーマについて行われ、一つは、「視覚障害のある児童・生徒に対するデジタル教科書等の教育効果」をテーマとして、文部科学省とともに実施されました。
これまで、公明党としても、誰一人取り残さないデジタル化、個別最適化された子供たちの学びのための一人一台端末を後押ししてきたところであり、その際、とりわけ、障害を持つ児童生徒の学びの充実という観点も欠くことはできないと主張をしてまいりました。
そこで、今回の研究結果の意義及び今後のデジタル教科書の取扱いの方向性について、萩生田文部科学大臣にお伺いします。
昨年度の実証的共同研究のもう一つのテーマ、シャープ七一一九についてもお尋ねをします。
急なけがや病気で救急車を呼ぶべきか判断に迷うときに専門家に電話で相談できるサービスであるシャープ七一一九の導入効果についても研究がなされ、導入済地域では未導入地域と比較すると救急出動件数、搬送人数、軽症者割合及び夜間割合が減少しており、導入には一定の効果があるといった結論が得られたと承知をしております。
このシャープ七一一九は東京都から始まり、公明党としても、地方議員とともに各自治体での導入推進を行いつつ、都道府県への財政的措置も求めてきたところです。また、本年一月には、シャープ七一一九の全国展開に向けた検討部会の報告書の取りまとめも行われ、コロナ禍における救急医療機関の負担軽減等にもつながるといった効果も確認されています。
今回の研究結果等も踏まえ、シャープ七一一九の全国展開を一層推進すべきと考えます。研究結果の意義及び今後の積極的な全国展開に向けての総務大臣の御所見を伺います。
こうした有用な成果が得られている実証的共同研究については、今回の審議会の提言も踏まえて、一層の推進と内容の充実を図っていくべきです。また、その成果についても、個別の政策改善にとどまらずに、各府省に共通して役に立つものとなる共有の在り方を追求すべきと考えます。この点につき、総務大臣の御所見を伺います。
最後に、コロナ対策の政策評価に関して質問します。
国を挙げて、新型コロナウイルスの影響に対する様々な施策が迅速に実行されている状況にあります。まずは感染の収束に全力を挙げるべきことは言うまでもありませんが、将来再び起こり得るパンデミックに対応するため、ひいては国家的危機一般に対応するための政策改善も見据えて、今般のコロナ禍における関連政策の政策評価等を重点的、集中的に行うべきではないでしょうか。
その際、国と地方自治体の連携がうまくいったか否かに焦点を当てるべきです。例えば、国と地方の権限の配分や役割分担が実際の規制や要請を効率的に行うことにつながったか、特に、各種施策を現場に届ける、あるいはフィードバックを受けるに当たっての情報の目詰まりの有無、内容、自治体向けに発出される膨大な量の通知の在り方など、検証、評価すべき課題が少なくありません。この点につきまして総務大臣の御所見を伺います。
参議院には、衆議院とは異なる特性に基づいた独自の使命と責任があります。この本会議における質疑も、まさにその特性の発露にほかなりません。
公明党は、その重責をかみしめながら、引き続き参議院の行政監視機能の強化とその発揮に力を注ぎ、より良い行政の実現を推進することをお誓い申し上げまして、私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣武田良太君登壇、拍手〕