新藤義孝の発言 (憲法審査会)

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○新藤委員 自由民主党の新藤義孝でございます。
 高橋、只野両先生には、この度の参考人質疑に際しまして、急なお願いにもかかわらず御準備をいただき、それぞれのお立場からすばらしい御意見を頂戴いたしました。憲法審査会幹事の一員として、まず心より御礼を申し上げます。誠にありがとうございました。
 今回の憲法五十六条一項に関する集中討議は、日本国憲法の具体的な項目に対し議論を深め、憲法審としての方向性を整理する、この点におきましてこれまでにない画期的なことであり、本日の参考人質疑の意義というものは極めて深い、このように考えております。
 両先生からは、この五十六条一項にある議員の出席について、憲法上の解釈と取り得る対処について述べていただきましたけれども、私から、それぞれの先生方の考え方を踏まえた上で、この五十六条に係る憲法改正の必要性について、各々の観点から両先生にお伺いをしたいと思います。
 まず高橋先生でございますが、御整理いただきましたのは、五十六条一項の「出席」の規定はルールの規定であって、出席概念というルールを定める規定は厳格に解釈しなければならないという整理をいただきました。そして、憲法によって権力を与えられた会議体である国会が活動するための最低限の要件を定めた五十六条、これは立憲主義の観点から厳格に解釈しなければならない、このようなことも教えていただきました。さらに、議院自律権は運用を柔軟にするものであって、解釈の柔軟性を認める根拠とはならない。こうした三点の理由から、五十六条の解釈は厳格であるべきだ、こういう御主張でございます。
 同時に、オンライン出席を例外的に認めなければならない理由が薄いということにつきまして触れられて、議員の議会活動の保障は、本会議のオンライン審議に限られず、委員会等で便宜を供与するといったことでもよいと。
 さらに、国会の機能麻痺を防止することについては、阪神・淡路大震災、東日本大震災、そして今回のコロナ禍と、これまでの経験に照らして定足数が確保できなくなることは想定が難しい、こういうようなお話をいただきました。かつ、どうしても必要であれば、憲法の明文改正として議論をする、国民の合意形成を図るべきだ、すなわち憲法改正によって対処すべきということをおっしゃったわけでございますが、そこでお伺いいたします。
 南海トラフ地震、首都直下型地震、こうしたこれまでの震災以上の大きな被害が見込まれる巨大災害、今後三十年以内に発生する予想確率が七〇%、これは、既にもう何年も前に言われていることでございます。こういったリスクが今、日本にはある。さらには、コロナ感染症の蔓延は危機的な状況をもたらしましたが、今後、更に感染力が高く、毒性がもっと強い変異株、全く別の新しい感染症の発生も起こり得る、こういう専門家からの御指摘もございます。
 もし現時点で想定困難な更に大きな事態が発生したときに、それから憲法改正に着手した、前提が変わったから改正だでは全く間に合わないということになると思います。これまでの想定を超える事態に備えるために、早急に憲法上に緊急事態における国会機能の維持に関する規定を置かなくてよいのか。また、五十六条を厳格に解釈する場合には、その緊急事態において国会機能を麻痺させないためにはどうすればよいのかという点について、先生、御意見を是非頂戴したいと思います。
 それから、あわせて、只野先生には、日本国憲法の規律密度の低さ、議院自律権から、出席概念は例外が許容される条件の検討が必要ではあるものの、五十六条一項は柔軟に解釈することができる、すなわち、憲法改正を行わなくても緊急時の柔軟な対応が可能だというお考えを述べていただいたわけでございますが、だといたしますと、この先生のお考えに立った場合に、緊急時における例外としてのオンライン審議の根拠については、あえて憲法改正によって緊急時の規定として明文化すべきではない、憲法上規定しない方がよいという積極的な理由があるのかどうか、その点について是非お聞かせを願いたいと思います。

発言情報

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発言者: 新藤義孝

speaker_id: 16290

日付: 2022-02-24

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会