赤嶺政賢の発言 (憲法審査会)
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○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。
私たちは、現下のコロナ対策と絡めて国会の本会議へのオンライン出席について議論することは憲法審査会の問題ではないと指摘をしてきました。ましてや、憲法審査会で憲法五十六条一項の解釈を多数で確定させるなどということは断じてやるべきではなく、反対であります。
議論のやり方も問題です。前回、参考人としてお二人の憲法学者に出席いただき、この問題を考える上でとても大切な意見を伺いました。両参考人の意見を無視することは許されません。
参考人の意見陳述ではっきりしたのは、五十六条一項は、国会という権力を統制し、その濫用を防ぐための極めて重要な規定だということです。
高橋参考人は、この規定について、憲法上の明確なルールであると同時に、少数者を保護し、権力の濫用を防止するために憲法に定めたものであり、厳格に解釈、適用することが要求されると述べられました。また、議院の自律権は権力分立との関係で構成されたものであり、憲法条文の解釈権を与えているものではないと指摘されています。
只野参考人は、オンライン出席を認めた際の公開の原則や議決権の一身専属性の確保などの課題を挙げ、憲法解釈上の疑義を残す形で行うのは好ましくないとして、慎重に検討するよう繰り返し指摘されました。
お二人の参考人が強調されたのは、憲法の例外を認めることによる権力濫用の危険性です。
高橋参考人は、権力行使の要件を緩めれば、それに比例して濫用の危険も増大するというのが常識だとして、権力行使の便宜のために統制を外そうというのは、憲法の精神、趣旨に反すると厳しく批判されました。
また、高橋参考人は、コロナ禍や東日本大震災でも国会が定足数を満たせない状況にはなっておらず、立法事実がないと述べ、極端な事例を出して法律や憲法の改正を行うと、かえって危険の方が大きくなると強調されました。
只野参考人も、一旦例外を認めると、それが際限なく広がっていくのではないかという問題がある、濫用の可能性は否定できないと述べられておりました。だからこそ、慎重な検討が必要だと強調されたのだと思います。
これらはいずれも大変重要な指摘であり、真摯に受け止めるべき問題です。しかし、今日の審査会では、参考人の意見陳述などなかったかのように、例外的にいわゆるオンラインによる出席も含まれると解釈することができるのが意見の大勢だという、結論だけが先行した報告が示されています。
一体、前回の参考人を呼んでの議論は何だったのか。余りにも参考人の意見をないがしろにするものであり、どこが丁寧な議論なのでしょうか。憲法の専門家である参考人の意見を無視し、憲法解釈上の重大な疑義を残したまま、意見の大勢だとして結論ありきの報告をまとめたとして、それは何の意味も持たないのだと言わざるを得ません。
国会議員として恥ずべきものであると指摘し、発言を終わります。