加藤勝信の発言 (憲法審査会)

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○加藤(勝)委員 自由民主党の加藤勝信でございます。
 今週も憲法審査会が定例日に開催されること、心から感謝申し上げますとともに、発言の機会をいただき、感謝申し上げます。
 この間、集中討議、そして先週は参考人質疑も行われ、これまでも新藤幹事を始め発言がありましたように、議論もかなり収れんしてきたと認識をしております。憲法審査会として、何らかの形でこの間の議論の取りまとめ、さらには報告を行い、国会の運営としての具体的な議論、これにつなげていくべきと考えるところであります。
 また、今回のオンライン審議については、新型コロナの感染拡大を契機に、緊急事態の対応の一環として議論が行われてきたものと認識をしておりますが、緊急事態への対応はこれにとどまるものではありません。
 私自身、前内閣で官房長官を務めておりましたが、新型コロナへの対応において、国会の機能維持という観点からも、議員任期の延長という問題を考えさせられたところであります。昨年九月末を期限とする緊急事態宣言等の取扱いを検討する中で、十月二十一日の衆議院議員の任期到来を踏まえてどう考えていくのかという問題に直面をしたわけであります。幸い、緊急事態宣言などは九月末で全面解除することができ、それ以上の問題は生じなかったところであります。
 しかし、感染の急拡大あるいはウイルスの重篤化した形での変異、こういったことが起きたときにどうなっていたのかという思いは拭えないところであります。
 参議院の緊急集会の制度は設けられているところでありますが、言うまでもなく、国会は国権の最高機関であり、国民の生命を守るため、むしろこうした緊急事態においてその機能を十二分に発揮することが求められているわけであります。そして、そのためにも、その体制をしっかりと整えていくべきと考えるところであります。
 国会議員の任期は憲法四十五条、四十六条に明文で具体的年数が規定をされているわけであります。これも踏まえつつ、任期の延長に関して早急に検討すべきだと考えるところであります。
 また、海外における蔓延防止を図るために実施されたロックダウンなどに関しても、我が国で実施すべきかどうかなど、また、その際の補償の在り方も含めて議論が行われたところであります。
 今回のコロナウイルスにおいては、その重篤性、感染性などからして、そこまでの対応は必要ないと考えております。しかし、今回のコロナ感染が一定収まった段階で、これまでの対応をしっかりと検証する、そしてその中において、致死率がかなり高い感染症が出現し得ることも想定し、対応を考えていく必要性、これについてはかなり共有されているのではないかと思います。
 国民の生命を守るために、感染症の蔓延防止のための措置として、例えば移動の自由や営業の自由など、一定の制約を課することはあり得る事態と考えます。その場合においても、制約を課すほどの事態であるのか、制約の手段や程度は必要最小限であるのかなどが当然問われるわけであります。
 公共の福祉との関係がその根拠にもなり得ると考えますが、現憲法においては、公共の福祉に関する規定はあるものの、抽象的な規定にとどまっており、また、その解釈にも様々な議論があるものと承知をしております。個々の対応は個別法で具体的に規定するということもあると思いますが、制約を課し得る判断の基本的な考え方あるいは基準、こういったものを憲法において明確にしていくことが、個々の人権を守るということにつながるとともに、国民を守るために必要な措置を適切かつ円滑に執行していくことにつながること、また、それが国家や社会機能の維持、堅持につながるというふうに考えるところであります。
 以上、コロナ禍を一つの前提として申し上げましたが、緊急の事態は感染症に限るものではありません。南海トラフや首都直下型地震を始め大地震その他の異常かつ大規模な災害、さらには海外からのミサイル攻撃などにより、国家や社会の機能が大きく損なわれる事態もあります。また、そこで生じる状況は感染症の場合とは大きく異なる場合もあると考えるわけであります。
 是非、今回の議論にとどまることなく、そうした事態への対応をしっかり議論し、まさに備えを行っていくことこそ、国民から負託を受けているまさに私たちの責務であると考えるところであります。引き続き、今申し上げた緊急事態への対応なども含めて、当審議会において、この憲法問題について更に議論を深め、そして一定の結論を得ていくこと、このことを強く要請をするところであります。
 ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 加藤勝信

speaker_id: 5843

日付: 2022-03-03

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会