井林辰憲の発言 (財務金融委員会)
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○井林委員 ありがとうございます。
事態が動いている中での対応でございますので、これは、万全を期した対応と、そして、法律の改正ということでございますので、速やかに国会でまた御審議をさせていただきたいというふうに思っております。
それでは、通告に従って質問させていただきたいと思います。
今日は、賃上げ税制ではなくて、賃上げを行った企業への発注の優遇措置について質問させていただきたいと思います。
賃上げを行った企業を政府発注で優遇していくというのはすばらしい発想であり、是非実行に移していただきたいと思いますが、また、今回の件は少し確認をさせていただかなければいけないことがありますので、確認も含めて質問させていただきたいと思います。
具体には、昨年の十二月十七日に、財務大臣から各省庁宛てに政府のルールが通知をされました。総合評価方式における賃上げ実施企業に対する加点措置というものでございます。
このルールについては、令和四年に賃上げを行った企業を総合評価落札方式で優遇するという基本的な考えの下に様々な、受注している会社からですね、基本的な考えを尊重、理解をするんですが、この中身は単年度、昨年令和三年と令和四年の比較なので、これまでの努力、賃上げを一生懸命頑張ってきた企業とそうでない企業との差、これまでの努力が評価されないですとか、また、毎年賃上げが必要な制度でありいずれ限界が来てしまうのではないか、特に中小企業の皆さんが御心配をされていたりですね。
当然、経済は生き物でございますので、会社の売上げは変動がありまして、そういうことを総合的に勘案して企業経営と従業員の処遇のバランスを取るものであって、これは、まずは賃上げを宣言してくれ、そして総合評価で優遇するという制度でございますので、将来のことを約束されても、それが実行できるかどうか分からない。
また、今、高齢化も進んでおりますので、ベテランの勇退と若手の雇用の新陳代謝のタイミングでは総額として賃金が下がってしまう。また、今は原油価格や鋼材価格も非常に値上がりをしておりますので、個別の企業ではちょっとコントロールできないような事由で賃上げができなかった場合の救済措置など、様々な心配する声が出てきております。
ただ、賃上げを実現をして成長の果実を分配するという理念に基づけば、多くの企業が安心をして参加をし、賃上げが実現するということが重要でございます。
賃上げ税制については、賃金が上がった分に対しての税優遇でございますので、これは結果が出てから税を優遇するということでございますが、この総合評価の場合は、将来に向けて賃上げを約束、宣言した上で入札を行う、つまり将来への責任を持たせるということになります。このため、ちゅうちょする会社が出てくる可能性も高く、制度の趣旨を考えれば、やはり入札参加企業の幅広い参加が望まれるところでございます。
その環境整備として、やはり、努力はしたが不可抗力の経済事情などで万が一賃上げが実現しなかった際の救済措置について、この通達では言及がされておりません。現在は想像さえできないようなことが、ウクライナの問題もそうですが、起きておりますし、業界ごとにも生じております。
例示でもいいので救済の対象となるような事象を公表すべきではないか。少なくとも、石油に、ガソリンに補助金を出したり、トリガー条項が政治的な議論のテーマになっていたり、またレアアース、レアメタルなどの問題もこれから地政学的なリスクが排除できないという中で、将来の賃上げを約束するということを条件に入札で優遇するという極めて異例な条件になっております。
今年の二月八日には各所に対して柔軟な運用は可能であるように通知したように、例示を是非交えていただけないかということでございますが、ここについての財務省の見解をお伺いしたいと思います。