黒田東彦の発言 (財務金融委員会)
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○黒田参考人 この二%の物価安定の目標が達成されていない理由につきましては様々な要因があると思いますが、その一つとして、委員も示唆されておられたような、長期にわたるデフレの経験によって、賃金、物価が上がりにくいことを前提とした人々の考え方や慣行、ノルムと言ったらいいかもしれませんが、そういうものが我が国経済に定着して、その転換に時間がかかっているということが挙げられると思います。
もっとも、二〇一三年以降、日本銀行が大規模な金融緩和を続ける下で、経済活動は押し上げられ、物価が持続的に下落するという意味でのデフレではない状況は実現されたというふうに評価をしております。
日本銀行としては、経済、物価の押し上げ効果を発揮しているイールドカーブコントロールを軸とする現在の強力な金融緩和を粘り強く続けてまいります。それによって、コロナ禍からの回復過程にある経済活動をしっかりとサポートし、企業収益や雇用、賃金が増加する好循環の下で、安定的な二%の物価安定目標の達成を目指してまいりたいと思っております。
大変時間がかかっているということは残念でありますけれども、二%の物価安定の目標を安定的に達成するというために、現在の強力な金融緩和を粘り強く続けていく、それによって、先ほど申し上げた慣行というか考え方というもの自体も変わっていくことを期待しております。