山本剛正の発言 (政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会)

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○山本(剛)委員 ありがとうございます。
 選挙違反がないというのはもう当然のことでございますが、やはり公平公正、先ほど落合委員も投票所のことを述べられておられましたけれども、そういったことも公平公正に私は大きく資する問題だというふうに思いますので、こういった問題はもう本当に党派を超えて論じていくものだというふうに思っておりますので、是非よろしくお願いしたいというふうに思います。
 まず、では最初に、政治団体の在り方についてちょっとお尋ねをさせていただきます。
 二〇一五年二月に発覚した日本歯科医師連盟の迂回献金事件は、ちょっと覚えていらっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、当時の日本歯科医師連盟の元会長二人と会計責任者であった副理事長が逮捕されて、二〇二〇年に有罪が確定された事件でございます。立件の内容は、五千万円の上限ルールを知りながら、ルールに触れていないと見せかけるために迂回献金をしたというものでございます。
 非常に悪質な事件ではあるんですけれども、この中に、事件化されていない事件の本質、政治団体の在り方について、私は大きな問題があるというふうに思っております。
 そういう意味では、この事件でやり玉に上がったというよりも、完全に被害者なんですが、これは当時の日本歯科医師連盟の組織内候補であった自民党の石井みどり先生と、当時民主党だった西村正美参議院議員でございます。西村正美は実は私の妻ではあるんですけれども、当時、私も傍らにいて、こんなことが本当に許されるのかなという思いを持っておりました。
 まず、迂回献金に使われたのは石井みどり中央後援会と西村まさみ中央後援会という政治団体なわけでありますけれども、この両団体は、名前は冠してあるんですけれども、完全に本人から切り離された、日本歯科医師連盟が管理する政治団体であり、運営は全て日本歯科医師連盟が行っていたんです。
 ちなみに、両団体とも、当時の日本歯科医師連盟の会長が代表者であり、会計責任者は団体の副理事長でございました。
 この両団体、石井、西村の名前を冠しているんですけれども、日本歯科医師連盟のダミー団体と呼べるようなものであって、それを利用して資金のやり取りをすること自体が政治団体制度そのものを愚弄するものであり、私はもうこれは倫理のかけらも感じないんですけれども、ここで考えられるのは、日本歯科医師連盟はなぜこのようなことをしたのかということであります。
 日本歯科医師会は公益団体なんですけれども、日本歯科医師連盟というのは、実は公益団体ではなくて政治団体なんですね。ですから、れっきとした政治団体でございますので、そういう議員を抱えての政治活動は日本歯科医師連盟というものが主体となって、母体となってやればいいにもかかわらず、わざわざ候補者の名前、議員の名前を冠した団体をつくって運営していたのかという疑問がちょっと生じます。
 日本歯科医師連盟は、全国の歯科医師の会員の皆さんから会費を募って、その会費をもって運営されていることから、総会とか会計報告というのは会員の皆さんになされています。
 一方、その会計報告の中で、組織内候補の名前を冠した政治団体であれば、会計報告のときに、西村まさみ中央後援会に五千万円渡しましたとか、石井みどり中央後援会に渡しましたのでということで、それでもう会計報告義務は終わるんですね。その資金の会計報告の詳細は、そちらの団体に義務が移るわけでございます。
 つまり、その両団体は、日本歯科医師連盟の一部の幹部の方々が自由に使える財布代わりになっていたのではないか。実際、ダミー団体、ダミー団体と言っちゃっていますけれども、この両団体は、当時の国会議員の名前を冠しているにもかかわらず、国会議員関係団体としては登録されていなかったんですね。会計基準が緩い、そして監査もない、いわゆるその他の政治団体として登録をされていたわけであります。
 この事件が明るみに出たときに、西村、石井両氏は、全くあずかり知らないところで行われた資金の流れについて、報道とか週刊誌とかいろいろなもので追及されて、一部ではさも両名がその資金を受け取ったかのように言われて、その名誉を大きく傷つけられてしまったわけであります。しかし一方で、事件を起こしたのが自分が支援を受けている団体ということで、異議を唱えたり反論したりするということもなかなか難しかったというのも事実でございます。
 これはまた、真面目に会費を納入されていた全国の歯科医師の皆さん、日本の歯科医療の根幹を支えてくれている歯科医師の皆さんを欺く行為であるというふうに私は思いますし、許されるものではないと思うんです。
 そこで、政治家の名を冠した政治団体の制度、これは、その団体の名前のある政治家の活動を支える重要なものです。この運用を的確に行うことができなければ、これはもう政治家の政治生命にも私は関わると思うんですね。
 この中におられる皆さんはもう倫理の塊のような方たちでございますから、恨みを買うようなことはないかもしれませんが、例えば、政治団体は日本全国どこでも無料で設立することができるんですよ。そうすると、全く知らないところで自分の名前を使われて政治団体を運用されて、でたらめな会計で、それで、それを勝手にまた週刊誌なんかに言って、こいつはこんなことをやっているんだみたいなことをやられる、悪意を持ってやられるということができてしまうんですよ。ですから、やはりここはちょっと制度を変えていかなきゃいけないんじゃないかなと私は思うんですね。
 こういったダミー団体みたいなものを禁止するには、どのように制度を改めていかなければならないのか。これは議員立法で進めていかなければいけないんですけれども、この委員会に籍を置く皆さんが、真剣に、是非議論をしていただきたいというふうに思います。
 こういった個人名を冠した政治団体の設立、運用には当該個人の承諾がなければならないとか、運営に参加することを義務づけるとか、政治団体の悪用を防止する規制を私は設けるべきだと思いますけれども、いかがでございましょうか。

発言情報

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発言者: 山本剛正

speaker_id: 1812

日付: 2022-03-10

院: 衆議院

会議名: 政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会