宮本岳志の発言 (総務委員会)

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○宮本(岳)委員 提供元ではクッキーや広告IDにひもづいた非個人情報であっても、提供先では個人情報になるということであります。
 それが理由の一つとなり、個人情報保護法が改正をされました。
 本委員会でも議論になった、ケンブリッジ・アナリティカ問題を始めとするターゲット広告、サードパーティークッキーの問題が国民、利用者の不安を高め、本法案も準備されたはずであります。しかし、結論は、今回もやはり現状追認と言わざるを得ません。
 デジタル広告の市場規模が既に二兆円を超えているということは、先ほど来、立憲民主党の議員の質疑でも出されました。前年比でも二二・八%の伸びですから、一二二・八%に市場規模が伸びているということであります。この二兆円を超えるデジタル広告業界の市場とその利益を守るために、消費者保護やプライバシー保護を犠牲にしたと言わざるを得ません。
 そもそも、日本の主要ブラウザー、グーグルクロームやアップルサファリは、既にサードパーティークッキーの自主規制を始めております。また、自主規制する方向を打ち出しております。
 それは当然の話でありまして、EUでは、GDPR、一般データ保護規則を守らなければビジネスができないからであります。これはグローバル企業ならみんな分かっていることですね。あなた方もそれが分かっているから、当初、利用者保護の側面を中心に、EU並みの規制を考えたんでしょう。しかし、経済団体や事業者の意見を聞いた途端に後退させられてしまった。検討会議の座長を務められた大橋弘東大副学長が、じくじたる思いと述べられたのも、そういう経緯を踏まえたものだと思います。
 先日、私に御意見を寄せられたある専門家は、このことについて、総務省は下手くそだと語っておられました。
 国民がネットの世界にどうしても不安が拭えないのは、個人情報が守られるのか、プライバシーは大丈夫かということだ。したがって、今必要なのは、政府は、総務省は徹底的に利用者保護の立場に立ち切りますというメッセージだった。EU並みのプライバシー保護の規制を徹底し、安心、安全で世界に引けを取らないという旗印を立てるべきだった。ところが、やはり腰砕けになってしまった。中途半端は逆効果だ。政府は最後は事業者になびく、利用者や消費者を守ってくれるとは限らないという逆のメッセージを出す結果となってしまった。大臣は繰り返し一歩前進とおっしゃるけれども、逆効果だという意見も出ているわけですね。
 大臣、我が党は今、優しく強い経済ということを申し上げております。経済界の利益を守ることが我が国の経済にとってプラスになると思って数々の大企業の優遇策をやってきたけれども、それが格差を広げ、国民の消費購買力が下がってしまった。その結果、経済はうまく回らなくなりました。優しいことは弱いことで、強くなるには厳しい競争ということではなく、実は、安心、安全、優しいことこそ、回り回って強い経済をつくることになる、私たちはそう考えます。
 今回の法律でも、やはり、事業者の意見によって後退したというのは愚の骨頂であって、政府が利用者保護への揺るがぬ決意を示してこそ、市場参加が広がり、結果として強い経済に結びつくというふうに思います。
 一言だけ大臣の御意見を聞いて、私の質問を終わります。

発言情報

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発言者: 宮本岳志

speaker_id: 31540

日付: 2022-05-12

院: 衆議院

会議名: 総務委員会