堤かなめの発言 (内閣委員会)
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○堤委員 もちろん、予算、お金の問題ではないと私も思っております。体制強化ですとか、いろいろ組織を変えていくこと、いろいろな知恵を絞ること、それはもちろん大切です。
でも、これまでずっと一〇%、二〇%だった里親率を七五%に引き上げるというのは普通ではないし、全国知事会でも、やはり、児童福祉の里親の支援をしている人たちも、その専門職ではなくて、ほかの業務と、児童相談所で虐待などの事案が入ってくるとそちらに取られてしまう。元々、児童相談所は人員が足りていない、人が足りていない。一人で何百件も、何百件とは言いませんけれども、百件以上そういった事案を抱えている、そういう人が足りない中で御努力されている。元々そういう逼迫した状況の中で、やはり、そこで今度は里親開拓もしろと言われても、なかなかそこまで手が届かない。日々入ってくる児童虐待の、先ほどおっしゃいましたように、そういった元、そこに行かない、児童虐待を予防していく、これも本当に大切なことだと思っております。
これをするためにも、やはり児童相談所の予算を拡充していく、そういったことも大切だと思っております。やはり、余りにも他の先進国と比べて予算的に見ても少なかった、これが現状だと思いますので、その辺りはしっかり獲得していただきたいと思っております。
話を変えますけれども、政治の基本は、私自身、一隅を照らす、これは国宝なりという、天台宗の開祖最澄の言葉にあると思っております。そういった予算を本当に困難な厳しい環境に置かれている子供たちに充てていただきたいと思っております。
また、もとより、お金の問題ではないんですけれども、子供虐待によって生じる社会的な経費や損失が、二〇一二年度、これも十年前に試算されておりますが、日本国内では少なくとも年間一・六兆円に上るという試算、これを当時の日本子ども家庭総合研究所主任研究員の和田一郎氏らがまとめております。
子供虐待の社会的コストの試算は、欧米諸国では行われてきましたけれども、日本ではこのときが初めてということです。本当にそういう意味で、この領域、大変日本は遅れているということはもう何度も申し上げているとおりでございます。
社会的コストのうち、直接的費用としては、虐待に対応する児童相談所、保護された子供が暮らす児童養護施設など、間接的費用としては、自殺による損失、精神疾患に係る医療費、学力低下による賃金への影響、反社会的な行為による社会の負担などとなっています。
困難な厳しい環境に置かれている子供たちのために重点的に予算を使って早期に介入することで、野田大臣もおっしゃっておられましたように、虐待を予防し、虐待の連鎖を断ち切り、長期的には年間一・六兆円に上るような社会的コストを少しずつ削減していくことになるのではないかと思っております。どのようにお考えか、御所見をお願いいたします。