古賀正義の発言 (内閣委員会)
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○古賀参考人 おはようございます。よろしくお願いいたします。中央大学の古賀でございます。
資料をお渡ししておりますので、それをめくりながら、お話ししてまいります。
私は、こども政策の推進に係る有識者会議、子供を真ん中に置いて政策を立案していこうという会議に参加しておりました。この会議はいろいろな子供関連の有識者会議の代表が入っておりまして、私は、二ページにございますが、子供・若者育成支援推進有識者会議の代表として参加させていただきました。
この会議では、報告書において次のような点を強調しておりました。
子供、若者が誰一人取り残されず、社会の中に安心できる多くの居場所を持ちながら成長、活躍していけるよう、支援の担い手やそのネットワークを強化しつつ取り組むとともに、取組の推進、評価にデータを有効に活用していくことをポイントとするということでございます。
ここにある、居場所、ネットワーク、データ検証、この三つのポイントをきちっと進めていくということに多くの力点を置いて有識者会議でも発言させていただきました。
ページをめくっていただきますと、その次の四ページになっておりますが、インデックスボードという表記がございまして、様々な子供、若者の政策の遂行の状況についてきちっとエビデンスを出して把握しましょうというようなことも示させていただいております。ここの、今の育成推進の方の会議と今回の報告書、有識者会議の報告書での力点の重なりの部分、五ページにありますけれども、六点ぐらいあるんですが、その中から三点ないし四点をこれから御紹介いたします。
まず、一番のところにあります子供、子育て当事者の視点に立った政策の立案ということなんですが、ページをめくっていただきますと、六ページ、七ページと、その部分についてのこちらでの私の発言が出ております。
まず一つ重要な点は、子供だけでなく若者も、つまり、子供から大人への過程にある、移行期にある若者にもきちんとこうした推進の方向性を提示して意見をいただくということで、青少年意見募集事業という、これは育成支援の有識者会議でも大変大事にしてまいりました。
若者の声を拾いながら、子供、若者の意見を見て、それを使って考えていくということをしてまいりました。七ページにその一例が出ておりますが、非常に基本的なことですが、育成支援推進大綱を読んでいただきたいということで、一生懸命宣伝してきたというところがございます。こういう中からいろんな意見が出てきたということです。
今回は、子供の責任について、次のページから出ておりますが、いろいろな権利を擁護しながら子供たちの活動を援助していくということが非常に大事だということ、これは学問的にもそういう議論がなされてきていたわけでありまして、八ページ、九ページと、そこに表記させていただいております。
特に強調しておきたいことですが、子供から大人へという移行過程として若者、青年というのはございます。したがって、単純に子供を年齢で区切るだけで終わりとしないで、大人への移行過程の中でどういうことが問題になり、援助すべきかを常に検討していただきたいということです。
とりわけ、ポスト青年期というところに、九ページ、丸印をつけましたが、長い時間、若者という形で、子供性を帯びながら生きていく方々もいます。こういった方々への支援もない、必要であるというふうに思っております。
続けて、子供の参画の絵を飛ばさせていただいて十一ページから、誰一人取り残さず、抜け落ちることのない包括的な支援ということですが、私は、引きこもりの方の御家庭の調査とかをさせていただいて、十二ページにもございますが、引きこもり問題一つ取っても、複合的な問題だということが分かります。
例えば、そこにも書かせていただきましたが、いじめや不登校だけでなく、職場不適応、あるいは非行、あるいはリストカットのような自傷行為、こういったものが一人の方の中で絡まり合っていくということが見られます。こういった複合性、多重性、あるいはそれが発露する出来事があるという出来事性、こうしたものを自覚しながら支援をしていかなくてはいけないということを非常に思います。
実は、十三ページに、内閣府の調査、私も参加させていただいた調査を出させていただいていますが、子供たちが接する人が、家族と地元の友達、学校の友達というようなところに非常に極域化しやすいですね。つまり、広がりのある社会参加というのが、子供や若者になかなか形成されていない現状があります。ここを広げていく作業が大変大事だと思います。
飛ばさせていただいて、十五ページのところ、欧米における社会的排除の問題で何が論じられてきたかということですが、今お話しした多面的な不利益、困難、同時に、地域コミュニティーでの支援資源の利用ができていないということ、これは今の問題と重なりますね。さらに、年齢が上昇していくに伴って、不利の感覚がどんどん醸成されて育ってしまう。つまり、できるだけ早いうちから支援やフォローをしていきたいということです。
ちょっと開いていただきますと、十六ページ、十七ページの方に、これは高校を途中でやめてしまった方々の調査の結果とその後の支援体制について書かせていただきました。
実は、学校をやめてしまった人たちでも、友達や仲間の手助けがあったり家庭の理解や協力があったらやめなかったというアンケート回答が非常に高い数字に上っています。つまり、居場所があったらやめずに済んだ人たちがたくさんいる。そこで、十七ページにありますように、今までの学校、教師が行う支援だけでなく、学校という場で行う広がりのある支援ということで、関連諸機関に入っていただいて、中退の手前でいろいろなケアをしていただく作業を進めてまいりました。
これによって、例えば、いじめのような問題の法的な部分があれば弁護士さんにも入っていただくとか、あるいは、労働上の問題、これから就労する問題があれば労働機関のハローワーク等の方にも入っていただくなどして、十八ページにありますように、学校のプラットフォーム化というような、ネットワークを中心にした支援を構築するという作業を進めております。
こういったような作業で、例えばヤングケアラーのような、家庭に問題を抱えて修学がままならない方のフォローなんということが、ここはNPOの例を出させていただきますが、行われてくるようになっております。
最後に、二十ページから、今のお話のことを、やはりデータを活用したエビデンスに基づいて政策立案、評価していくべきだと我々は思っております。
総務省の行政評価局で、私も入りましてやらせていただきましたが、不登校の方の最終的な目標というのは個別で多様ですね。こういうのを個別処遇と呼んだりしますが、いろいろな目標があります。学校へ戻ることも一つですが、ほかのフリースクール等の場を使う場合もあります。ということで、その途中の段階でのチェックもかけて、いろいろな連携の場との関わりがあったかどうかも見るような評価を試みたらどうかなということを提案しております。
ちょっと、ページが最後の方へ向かっちゃいますが、二十五ページのところから、私どもの育成支援大綱のところでは、支援地域協議会の設置を呼びかけてまいりました。実は、政策的なこういう評価をしながら、いろいろなレベルでの支援の場をつくり上げるべきだということです。
二十六ページにもありますが、例えば、ケースの検討会議などには、当事者である第三者的な方にも入っていただいて、いろんな係争問題とか、そういうものにも触れていただく。ただし、同時に、全体的な構造のデータについては、多くの立場の専門家に入っていただいて、有識者会議のような場で議論をしていただく。こういう二つの面から政策的な検討を加えていくという作業を提案しております。
ということで、今お話ししましたように、最終的に実際の政策がどれほど行われているかについて、様々な角度から検討、評価を加え、子供や若者の幸せにつながるような政策を行っていただきたいと思っております。
以上がお話でございます。
よろしくお願いいたします。(拍手)