山崎正恭の発言 (文部科学委員会)

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○山崎(正)委員 ありがとうございました。
 私がどうしてここでこのことを質問したかといいますと、先ほども言いましたように、私、中学校現場で働いてまいりましたし、県教育委員会に勤務していたときには、実はこの調査の担当をしておりました。
 実は、今大変気になっていることがあります。日本の小中高等学校の不登校生徒は合わせて二十三万九千百七十八人であり、先ほど申しました長期欠席者は三十六万八千七百二十四人であり、史上最多を更新中であります。さすがにこの現状を文部科学省、各都道府県教育委員会、市町村教育委員会を始め、もちろん学校の現場、教員も課題と思っていない人はおらず、様々な取組が今行われています。
 公明党は今までも、二〇一六年の教育機会確保法の成立を強力に推進してまいりましたとおり、民間のフリースクール等と連携して、不登校の子供たちのために多様な学びの場を整えてまいりました。こういった子供たちが学校以外のところで学ぶといった、そういった分野の進展は今は本当に目覚ましいと思いますが、不登校は増え続けています。
 私はやはり、この不登校問題の本丸は、子供たちが本来安心、安全に通うべき学校がしっかり子供たちを理解し、受け止め、信じ、粘り強く寄り添っていく、学校の支援力の向上こそがその問題の肝であるというふうに思います。
 そこで、現場では、教育委員会が主導しまして、特にこの時期から、年度が始まる前から、教育委員会は不登校の多い学校へ行きまして、何とか減らそうということで、加配教員なんかもたくさんつけていただきながら、頑張って取組を行っております。
 しかし、実際には、今子供たちが不登校になる要因は非常に多岐にわたっており、例えば発達障害の問題や虐待、最近では親の代わりに兄弟や祖父母の介護や家事を行うヤングケアラーの問題など、多様な問題が絡んでおり、そういった要因をしっかり理解し、支援を進めていかないと、なかなか子供たちが学校に来れるようになりません。
 よく見られるのが、今まで兄弟が不登校で、両親がかかり切りで頑張って、やっと登校できるようになったと思ったら、今度はその兄弟が不登校になるというケースがよくあります。これは、本人は無意識であると思いますが、今まで弟やお兄ちゃんが不登校でなかなか自分のことまで気にかけてもらうことが厳しかったが、やっと自分もずっと我慢してきたしんどさが無意識に出てきたとか、そういったような不登校の形も見られます。
 そういうことで、不登校問題は一朝一夕で減少する簡単な問題ではないんですが、教育委員会も必死になって減らそうとしていますが、実は、三十日以上が今の基準ですので、早い子は五月や六月にはその数値を超えてしまいます。
 実は、私が二年前に、年度末の三月、ある小学校を訪問させてもらったときにこういうお話を聞きました。小学校二年生のときからずっと全欠席、一日も三年間学校に来ることができなかった子供が、五年生の一月から登校できるようになって、それから一日も休まず学校に来ていますというふうなことを聞きました。大変うれしそうに報告されていました。
 結局、六年まで元気にその後通ったということなんですけれども、この三年間、この子供さんは学校に来ていなかったけれども、担任の先生や学校の先生方は、家庭訪問をその間ずっと行き、手紙を渡したり、クラスメートに書いてもらったり、また、一番しんどい思いというか、保護者の方もしんどい思いをされていますので、保護者の方と支援会を定期的に開いて、保護者の方もしっかりと激励しながら取り組んでこられました。これは、三年間の学校挙げての地道な取組の成果であります。
 しかし、私は、不登校支援はまさにここが大切であるというふうに思います。このことは、その学校の支援力の向上のあかしであり、今後その学校において不登校児童生徒を生じにくくさせる。私は、不登校支援の肝、本丸に当たる部分だと思うんですが、今の文部科学省の調査のこの三十日以上の欠席で見ると、先ほど取り組んできたその生徒の一人はどこにも反映されないというか、見えてこないというふうな形になるんです。だから、三十日以上欠席なので、今、大体年間が二百日なんですけれども、三十一日欠席から二百日までの間のここの部分の変化というのが非常に見えにくいような状況になっております。
 そういったところで、私も、中学三年生のときに担任をすることが多かったのですが、例えば、不登校の生徒さんが最後の一日、卒業式に出れるかどうかというのは大変重要なものですから、その一日にこだわりました。何とかみんなと一緒に参加、無理なら別室で卒業式をやってあげたい、それで無理なら校長室というふうに、その一日にこだわりました。そのことがやはり、その子供の長い人生を見たときに、卒業式に出れたということが少しでも自信になるのではないかとこだわってまいりました。そうやって最後の最後の最後の一日までこだわっていく、これが、やはり今、不登校の支援の中で学校に求められていることではないでしょうか。
 しつこくなりますが、やはり、五月、六月に今の基準では達成してしまいますけれども、しっかりと最後まで取り組んでいくことが重要だと思います。
 そこで、私は、不登校支援の本丸である学校の支援力の向上をしっかり把握し、適切に評価、また改善させていくためには、現在の文科省の調査の長期欠席の定義である年間三十日以上の欠席ではなく、例えば、前年より一日でも欠席数が減少した生徒数や学校全体の欠席率、そういったところをやっていけば、年度末までしっかり取り組んでいる学校や教育委員会、また逆にそうではないところもしっかりと可視化できる、そういった指標を作ることが重要ではないかと思いますが、文科省の見解をお伺いします。

発言情報

speech_id: 120805124X00520220330_014

発言者: 山崎正恭

speaker_id: 4975

日付: 2022-03-30

院: 衆議院

会議名: 文部科学委員会