米山隆一の発言 (法務委員会)
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○米山議員 ただいまの質問にお答えいたします。
まず、構成要件というものは、単に明確に定められることが重要なのではなくて、処罰の対象とするものをちゃんと網羅的に対象とできる一定の広さと、その上で、処罰されるものと処罰されないものが明確に区分けされるということが重要でございます。
誹謗というのは、そしること、悪口を言うことであり、中傷というのは、事実に基づかないことを言って人を傷つけることを言い、これは、つまり、人を傷つけるような言葉を発することということでございまして、これ自体は一定の広さのある言葉でございますが、その言葉について、人の内面の人格を加害する目的というものが加えられておりますので、人の内面の人格を加害する程度の言葉である必要がありますし、また、加害の目的があるということで、一定の広さのある言葉の中できちんと区分けされるということでございます。
これに対して、侮辱というものは、極めて軽いものから極めて広いものまであるわけです。委員の例からもありましたが、三振したバッターに引っ込めと言うのも侮辱ではあります。しかし、それを、処罰されるものと処罰されないものの区別が明確でないということが非常に問題でございまして、この法案をそのまま大きくすることには問題があるかと思います。
そして、度を越えた言葉による誹謗中傷がなされた場合でも、加害の目的でなかったと抗弁された場合には成立しないかということでございますが、例えば、殺人罪においては故意というものが必要でございます。ナイフで人を刺したときに、いや、私は故意はなかった、ナイフで人を刺しても死ぬとは思いませんでしたという抗弁はできるのでございますが、通常、それは、ナイフで人を刺したということによって故意が認定されます。
この加害目的誹謗等罪も同じくでございまして、度を越えた言葉を使っている場合には、加害の目的はなかったと言っても、その言葉を使ったこと自体で加害の目的が認定されるという枠組みになってまいります。ですので、死ねばいいのか、いつ自殺するのといった度を越えた言葉は処罰対象になるということでございます。
また、ちょっと戻ってしまいますけれども、侮辱罪ではこちらは処罰対象にならないということになりますので、私といたしましては、加害目的誹謗等罪はきちんと、一定の処罰すべきをきちんと網羅した上で、処罰されるべきものとされないものを明確に分ける、そういう罰条になっていると考えております。