浅野哲の発言 (本会議)

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○浅野哲君 国民民主党の浅野哲です。
 私は、会派を代表し、経済安全保障推進法案を中心に質問をいたします。(拍手)
 冒頭、この度のロシア軍によるウクライナへの侵略行為で犠牲となられた方々に心より哀悼の誠をささげるとともに、ロシア軍の作戦中止と即時撤退を求めます。
 また、昨夜発生した地震で被害に遭われた方々に対し、心よりお見舞いを申し上げます。
 被害の全容の早期把握に努め、今後の復旧に党を挙げて全力で取り組むことをお誓い申し上げ、質問に入ります。
 本法案では、サプライチェーンに対する政府の調査権限が新設される予定です。米国では事業者に対し応答義務が課せられている一方、本法案では応答努力義務が規定されています。産業界への配慮としては一定の理解ができるものの、調査の実効性を確保する必要があることから、事業者側のインセンティブ又はディスインセンティブの在り方について、これまでの議論経過と政府の見解を伺います。
 特定重要物資と指定された物資については、所管大臣に備蓄などの必要な措置を講ずる責務が規定されています。類似の概念が適用されている分野として、例えば、エネルギー資源については、水素やバイオ燃料などが注目されています。エネルギー安全保障の観点から、これらの国内製造を国家戦略に含めるべきと考えますが、いかがでしょうか。特に、発電所などで発生する大量の熱を利用した水素、バイオ燃料の製造環境構築及びサプライチェーン構築は強力に推進すべきと考えますが、経済産業大臣の見解を伺います。
 関連して、現在、国際取引の現場では原油価格が高騰し、国内のエネルギー供給環境に重大な支障を来しかねない事態となっており、現在行われているガソリン元売への補助と併せて、トリガー条項の発動が多くの国民から期待されています。この間、懸念事項とされてきた地方財政への影響緩和策や発動、解除方法の具体化などについて早急に結論を得るべきと考えますが、総理から関係省庁に対し、期限を設けた検討を御指示いただけないでしょうか。
 コロナ禍で国内経済は疲弊し、GDPギャップは二十七兆円の需要不足となっています。原油高に起因した物価上昇が起こる中、景気後退と物価上昇が同時に起こるスタグフレーションの現実味が増しています。国内外の諸情勢の先行きが不透明感を増す中、速やかに追加の経済対策の検討に入るべきと考えます。国民民主党は、事業者の金融支援、エネルギー安定供給の確保、そして防衛関連予算の拡充などのため、最低でも十兆、できれば二十兆円規模の対策が必要と考え、検討を進めておりますが、追加予算の必要性について、総理の御認識を伺います。
 ここからは、日本の経済安全保障施策をより総合的な内容とするための論点を三つ提示させていただき、それらに対する政府の見解を求めたいと思います。
 一つ目は、人材の育成、確保についてです。
 経済安全保障分野において、経済活動を支える人材の安定的確保と優秀な人材の育成は重要な論点です。例えば、セキュリティー人材が不足していると答えた企業の割合ですが、米国で一六%に対し、日本は八六%に上るそうです。ですが、本法案では、人材の育成、確保に関する強い問題意識を感じ取ることができませんでした。なぜでしょうか。小林大臣に伺います。
 二つ目は、信頼できる相手との取引の重点化についてです。
 経済安全保障分野において、特定の国家、とりわけ、非友好的な関係にある国家に特定の品目を依存している状態は危険です。一方、信頼できる相手と共同でサプライチェーンを構築することは、相互の脆弱性を克服することにもつながると考えます。このような観点から、TPP11の意義、そして昨年バイデン政権が提唱したインド太平洋経済枠組みに対する総理の御認識を伺います。
 三つ目は、人権デューデリジェンスへの対応についてです。
 近年、欧米などでは、人権の観点から輸出規制や輸入規制を強化する動きが活発化しています。米国のバイデン政権も、強制労働に基づく製品の輸入を禁止するなど、人権を重視する姿勢を明確にしました。企業の人権デューデリジェンスへの対応不足が国際取引網から排除されるリスクにもなり始めている中、法制化の必要性について、経済産業大臣にお伺いをいたします。
 国民民主党は、以上の論点を始め、我が国の経済安全保障を確保するために必要な、より包括的な政策パッケージをまとめた法案、総合的経済安全保障施策推進法案を提出いたしました。我が国の経済安全保障施策体系の更なる充実に向けて、総理にも是非御一読いただき、参考にしていただきたいと思いますが、総理、我々の法案を読んでいただけますでしょうか。
 最後に、この言葉を御紹介させていただきます。繁栄した経済国家であることを誇る前に、道義国家であることを目指すべきである。これは、私の師である大畠章宏先生と親交のあった梶山静六先生が一九九五年に記した言葉だそうです。
 今の時代、日本に住む我々は、より困難な状況に置かれている人々が世界に多くいることを常に思い出すことが重要だと思います。経済安全保障を考える上でも、我が国の繁栄のみならず、他国の繁栄にも心を向け、便益を共に享受する精神を持ってこれからの議論を尽くされることを切に望み、私の発言を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕

発言情報

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発言者: 浅野哲

speaker_id: 393

日付: 2022-03-17

院: 衆議院

会議名: 本会議