黒田東彦の発言 (予算委員会)

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○黒田参考人 委員御指摘のとおり、我が国の生鮮食品を除く消費者物価の前年比は足下でプラス〇・五%になっております。このような最近の物価上昇の背景には、我が国経済の持ち直しに伴うマクロ的な需給バランスの改善に加えて、これも委員御指摘のとおり、国際的な資源価格の上昇やその販売価格への転嫁も影響しているのは事実でございます。
 なお、現在の消費者物価への影響について見ますと、国際商品市況の影響というのが円安といった為替の影響よりもはるかに大きいという結果になっております。
 これは、一面で、為替の場合は異常な円高とか円安というのは非常に好ましくないんですけれども、ファンダメンタルズを反映した範囲内で安定的に推移している限り、その下で若干円安になっても、それ自体としてはむしろ経済にプラスに働くということが見られておりまして、足下で、異常な円安になって、それが輸入物価を大きく引き上げるということにはなっておりません。むしろ、私どもが今注目しておりますのは、やはり国際商品市況、特にエネルギー価格がかなり上昇しているということであります。
 その下で、これまた御指摘のとおり、PPIは非常に大きく上がっているわけですけれども、CPIが〇・五%しか上がっていないということは、逆に言いますと、企業は海外への輸出価格とか企業間の価格は上げているんですけれども、対消費者の、消費者物価については価格転嫁をかなり抑制しているということであります。
 そのことが、これも委員御指摘のとおり、中小企業、特にサービス関係の中小企業が、仕入価格などの、エネルギーを中心としたものの価格の上昇を販売価格に転嫁できていないということでありますので、その点は確かに、中小企業、特にサービス産業の中小企業において収益にマイナスに働いている。これは、私ども、非常に警戒しつつその状況を見ております。
 これはさらに、コロナ禍の下で、サービス、対面型サービスが非常に大きな影響を受けています。もちろん政府が大規模な支援をしておりますけれども、それでも、対面型サービス、そこにおける中小企業が大きな影響を受けていることは事実でございますので、この点については非常に警戒をしております。
 ただ、一方で、総理も言われたように、経済が拡大し、物価も賃金も企業収益が増加する中で上がっていくという形で好循環が起こるということが一番重要でございますので、日本銀行としては、引き続き、金融緩和を続けて、景気の回復、そして企業収益の回復、それが賃金の上昇につながり、その下で消費者物価が徐々に上がっていくという形を目指しているということは事実でございます。
 ただ、御指摘の中小企業への影響、それから、賃金が上がる前に物価が大きく上がっていくということに対する警戒、それは引き続き続けておりますので、そういったことをよくにらみながら現在の金融緩和を継続していく必要があるというふうに思っております。

発言情報

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発言者: 黒田東彦

speaker_id: 19167

日付: 2022-01-25

院: 衆議院

会議名: 予算委員会