葉梨康弘の発言 (予算委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○葉梨委員 確かに、元請がどれぐらい下請に回しているか、これを知るために、この統計では元請額だけではなくて下請額も出しています。でも、工事受注総額を水増しした母数として元請と下請を足してしまったら、これ自体の母数が二重計上になっちゃうんです。これは当然のことです。ですから、ほとんど記事としては意味がない。まあ、でも、批判する報道機関の側がそういう間違いを起こすぐらいですから、結構これはややこしい問題です。
 パネル一を。今日は茨城の国光議員にお願いをしています。
 少し、冒頭、時間をいただきまして、今回問題となった建設工事受注動態統計について考えてみたいと思います。
 建設工事は、発注してから着工します。そして、完成して引渡しになります。ですから、工事の総額を知るためには、注文時ベースの元請受注額、それから完成時ベースの元請完成工事高、二つのアプローチがある。国交省、二つとも統計を取っています。そして、両者、工期の違いでずれはありますけれども、大体一年間のベースでいうとほぼ同額になる、そういうふうに推計はされます。
 このうち、完成工事高を示すのが建設工事施工統計です。こちらの方が、実は、サンプルの数も多いし、また、月ごとではなくて一年まとめての調査で、回収率もいいんです。後で述べる受注統計に比べるとより正確です。
 ただ、GDPの推計に用いることはできません。なぜかというと、この施工統計というのは、GDP推計は四半期ごとに行います。ですから、ほぼリアルタイムで数がなきゃいけない。一年ごとの統計なんです。さらに、一年終わって、それが集計されるのは更に一年後になるので、GDP集計には用いられない。
 GDP集計に、推計に用いられるのが、こちらの受注統計の方になります。受注統計は月ごとに回収されますので、出てくる、それをGDPの推計に用いることはできるんです。しかしながら、調査票を月ごとに提出しなきゃいかぬ。大変な負担です。ですから、回収率が六〇%と悪い。ですから、ここにあるとおり、青が完成高ですね、赤が受注統計、赤の方の数がずっと少なく出てきたのが今までなんです。ですから、工事高総額を知る材料としては使うことはできない、そういう種類の統計でありました。
 ですから、何に使われたかというと、前年、前々年とどれぐらいその受注が上下しているか、それから、受注の中で、元請か下請か、あるいは土木か建築か、さらには官公庁の受注か民間の受注か、その内訳を知るということはできる。ですから、総務省の統計局がこれを出しています、「日本の統計」、この中にも受注統計、出ていますが、内訳を知る統計として載っています。そして、この伸び率の方がGDPに使われてくるということです。
 じゃ、元々何を使うかというんですが、決算ベースの建設投資額、これが基の数字になります。ただ、決算ベースの額というのは、さっきの完成工事高よりもより精緻なものですから、三年後に数が出てきます。ですから、三年前のその決算ベースの建設投資額に、三年前の受注工事高それから今年の受注工事高、この伸び率を掛け合わせることによって今年のGDPの基になる建設投資額を推計するというのが、これが今までの作業でした。ですから、実際のところ、その工事高が幾らになるかというのは余り関係ない統計だったんです。
 ところが、やはりせっかく民間の業者に苦労して出させていただいている以上、これがやはり、正確な数値の受注高になった方がいいに決まっています。ということで、国交省では何年か検討したということなんですが、ある統計的に許された一定の係数、これは階層別とかいろいろ複雑なのがあるんですが、それを掛ければほぼ完成工事高に合ってくる。その係数を検討をして、二十五年の四月から受注統計がこういう形で跳ね上がる形になった。
 ところが、まず一つ申し上げておかないといけないのは、跳ね上がる前から、実は、業者によっては、その月に調査票を出さないで、翌月、翌々月に出すという方もいます。それを出された月に全部足していたという処理が行われていました。これは、実は伸び率にはそれほど影響はありません。ですから、ずっとそれが行われていました。まずそのことをちょっと押さえておいた上で。
 まず、七七・五%、二十四年から二十五年に比べて、受注統計が跳ね上がったんです。そこで、疑念が生じます。二十四年の十二月に自民党が政権に復帰をしました。大幅な補正予算を組みました。そして、二十五年の四月から、受注統計が七七・五%も跳ね上がる。さっきの伸び率の計算でいうと、建設投資額、三年前の投資額、これは決算ベースです、伸び率がぐっと跳ね上がって、GDPが過大になってしまっているんじゃないか、こういう疑念が生じる。もしかしたら、野党の皆さん言われるように、アベノミクスの成果を過大に見せる、そういうことになっているんじゃないか。
 そこの点について、国交省、御説明いただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 120805261X00620220131_007

発言者: 葉梨康弘

speaker_id: 24180

日付: 2022-01-31

院: 衆議院

会議名: 予算委員会