予算委員会

2022-01-31 衆議院 全194発言

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会議録情報#0
令和四年一月三十一日(月曜日)
    午後一時開議
 出席委員
   委員長 根本  匠君
   理事 今枝宗一郎君 理事 島尻安伊子君
   理事 谷  公一君 理事 西村 康稔君
   理事 葉梨 康弘君 理事 大串 博志君
   理事 重徳 和彦君 理事 浦野 靖人君
   理事 稲津  久君
      青山 周平君    秋葉 賢也君
      伊藤 達也君    石破  茂君
      石原 宏高君    今村 雅弘君
      岩屋  毅君    衛藤征士郎君
      尾身 朝子君    奥野 信亮君
      加藤 勝信君    金田 勝年君
      亀岡 偉民君    北村 誠吾君
      国光あやの君    後藤田正純君
      下村 博文君    高木  啓君
      土屋 品子君    中谷 真一君
      平沢 勝栄君    古屋 圭司君
      宮崎 政久君    山本 有二君
      鷲尾英一郎君    渡辺 博道君
      石川 香織君    江田 憲司君
      落合 貴之君    城井  崇君
      源馬謙太郎君    近藤 和也君
      階   猛君    末次 精一君
      長妻  昭君    道下 大樹君
      足立 康史君    市村浩一郎君
      岩谷 良平君    遠藤 良太君
      空本 誠喜君    岬  麻紀君
      伊佐 進一君    伊藤  渉君
      輿水 恵一君    中川 宏昌君
      岸本 周平君    前原 誠司君
      宮本 岳志君    宮本  徹君
      緒方林太郎君    仁木 博文君
    …………………………………
   内閣総理大臣       岸田 文雄君
   総務大臣         金子 恭之君
   法務大臣         古川 禎久君
   財務大臣         鈴木 俊一君
   厚生労働大臣       後藤 茂之君
   経済産業大臣       萩生田光一君
   国土交通大臣       斉藤 鉄夫君
   防衛大臣         岸  信夫君
   国務大臣
   (男女共同参画担当)   野田 聖子君
   国務大臣
   (新しい資本主義担当)  山際大志郎君
   国務大臣
   (ワクチン接種推進担当) 堀内 詔子君
   国務大臣         若宮 健嗣君
   内閣府副大臣       小林 史明君
   財務副大臣        岡本 三成君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  内山 博之君
   政府参考人
   (内閣府男女共同参画局長)            林  伴子君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進事務局審議官)        三浦  聡君
   政府参考人
   (内閣府科学技術・イノベーション推進事務局統括官)            米田 健三君
   政府参考人
   (デジタル庁審議官)   山本 和徳君
   政府参考人
   (総務省総合通信基盤局長)            二宮 清治君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    金子  修君
   政府参考人
   (法務省人権擁護局長)  松下 裕子君
   政府参考人
   (外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長)   海部  篤君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    市川 恵一君
   政府参考人
   (財務省大臣官房長)   新川 浩嗣君
   政府参考人
   (財務省理財局長)    角田  隆君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  佐原 康之君
   政府参考人
   (厚生労働省政策統括官) 鈴木英二郎君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           蓮井 智哉君
   政府参考人
   (経済産業省商務情報政策局長)          野原  諭君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官)         南   亮君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        定光 裕樹君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      松山 泰浩君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房政策立案総括審議官)     高田 陽介君
   政府参考人
   (国土交通省総合政策局長)            和田 信貴君
   政府参考人
   (観光庁長官)      和田 浩一君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官) 佐藤  暁君
   予算委員会専門員     小池 章子君
    ―――――――――――――
委員の異動
一月三十一日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     国光あやの君
  木原  稔君     宮崎 政久君
  中谷 真一君     高木  啓君
  鷲尾英一郎君     石原 宏高君
  道下 大樹君     末次 精一君
  足立 康史君     空本 誠喜君
  市村浩一郎君     岬  麻紀君
  輿水 恵一君     伊藤  渉君
  前原 誠司君     岸本 周平君
  宮本  徹君     宮本 岳志君
  緒方林太郎君     仁木 博文君
同日
 辞任         補欠選任
  石原 宏高君     鷲尾英一郎君
  国光あやの君     尾身 朝子君
  高木  啓君     中谷 真一君
  宮崎 政久君     木原  稔君
  末次 精一君     道下 大樹君
  空本 誠喜君     足立 康史君
  岬  麻紀君     遠藤 良太君
  伊藤  渉君     輿水 恵一君
  岸本 周平君     前原 誠司君
  宮本 岳志君     宮本  徹君
  仁木 博文君     緒方林太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  尾身 朝子君     青山 周平君
  遠藤 良太君     市村浩一郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 令和四年度一般会計予算
 令和四年度特別会計予算
 令和四年度政府関係機関予算
     ――――◇―――――
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根本匠#1
○根本委員長 これより会議を開きます。
 令和四年度一般会計予算、令和四年度特別会計予算、令和四年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 令和四年度総予算審査に関し、来る二月四日金曜日午前九時、新型コロナウイルス感染症対策等について、また、同日午後一時、国民生活・経済等について、それぞれ参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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根本匠#2
○根本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次に、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官内山博之君、内閣府男女共同参画局長林伴子君、内閣府地方創生推進事務局審議官三浦聡君、内閣府科学技術・イノベーション推進事務局統括官米田健三君、デジタル庁審議官山本和徳君、総務省総合通信基盤局長二宮清治君、法務省民事局長金子修君、法務省人権擁護局長松下裕子君、外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長海部篤君、外務省北米局長市川恵一君、財務省大臣官房長新川浩嗣君、財務省理財局長角田隆君、厚生労働省健康局長佐原康之君、厚生労働省政策統括官鈴木英二郎君、経済産業省大臣官房審議官蓮井智哉君、経済産業省商務情報政策局長野原諭君、資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官南亮君、資源エネルギー庁資源・燃料部長定光裕樹君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長松山泰浩君、国土交通省大臣官房政策立案総括審議官高田陽介君、国土交通省総合政策局長和田信貴君、観光庁長官和田浩一君、原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官佐藤暁君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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根本匠#3
○根本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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根本匠#4
○根本委員長 本日は、統計問題・政府の規律等についての集中審議を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。葉梨康弘君。
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葉梨康弘#5
○葉梨委員 自由民主党の葉梨康弘です。
 早速質問に入ります。
 今国会は、建設業者が毎月どれぐらいの工事を受注したかを示す建設工事受注動態統計、このデータの書換えがあった問題等が取り上げられています。その書換えによって、GDPの値に、これが過大になったとしたら、これは大きな問題です。前半、この問題を取り上げます。
 また、後半は、統計データを用いて見えてくる本年の賃上げの課題、これについて考えてみたいと思います。
 まず、お手元の資料一。
 一月二十五日付朝日新聞一面で、「二〇年度統計 四兆円過大か」という記事があります。GDP計算の材料でもある受注統計の総額が七十九兆五千九百八十八億円とあります。ただ、これは、元請と下請を、受注額を合算した数字のように思えます。
 GDP計算の材料となるのは元請の受注額、すなわち五十四兆一千百三十六円ではないかと思うんですけれども、国交省、お答えください。
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高田陽介#6
○高田政府参考人 御指摘のとおりでございます。
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葉梨康弘#7
○葉梨委員 確かに、元請がどれぐらい下請に回しているか、これを知るために、この統計では元請額だけではなくて下請額も出しています。でも、工事受注総額を水増しした母数として元請と下請を足してしまったら、これ自体の母数が二重計上になっちゃうんです。これは当然のことです。ですから、ほとんど記事としては意味がない。まあ、でも、批判する報道機関の側がそういう間違いを起こすぐらいですから、結構これはややこしい問題です。
 パネル一を。今日は茨城の国光議員にお願いをしています。
 少し、冒頭、時間をいただきまして、今回問題となった建設工事受注動態統計について考えてみたいと思います。
 建設工事は、発注してから着工します。そして、完成して引渡しになります。ですから、工事の総額を知るためには、注文時ベースの元請受注額、それから完成時ベースの元請完成工事高、二つのアプローチがある。国交省、二つとも統計を取っています。そして、両者、工期の違いでずれはありますけれども、大体一年間のベースでいうとほぼ同額になる、そういうふうに推計はされます。
 このうち、完成工事高を示すのが建設工事施工統計です。こちらの方が、実は、サンプルの数も多いし、また、月ごとではなくて一年まとめての調査で、回収率もいいんです。後で述べる受注統計に比べるとより正確です。
 ただ、GDPの推計に用いることはできません。なぜかというと、この施工統計というのは、GDP推計は四半期ごとに行います。ですから、ほぼリアルタイムで数がなきゃいけない。一年ごとの統計なんです。さらに、一年終わって、それが集計されるのは更に一年後になるので、GDP集計には用いられない。
 GDP集計に、推計に用いられるのが、こちらの受注統計の方になります。受注統計は月ごとに回収されますので、出てくる、それをGDPの推計に用いることはできるんです。しかしながら、調査票を月ごとに提出しなきゃいかぬ。大変な負担です。ですから、回収率が六〇%と悪い。ですから、ここにあるとおり、青が完成高ですね、赤が受注統計、赤の方の数がずっと少なく出てきたのが今までなんです。ですから、工事高総額を知る材料としては使うことはできない、そういう種類の統計でありました。
 ですから、何に使われたかというと、前年、前々年とどれぐらいその受注が上下しているか、それから、受注の中で、元請か下請か、あるいは土木か建築か、さらには官公庁の受注か民間の受注か、その内訳を知るということはできる。ですから、総務省の統計局がこれを出しています、「日本の統計」、この中にも受注統計、出ていますが、内訳を知る統計として載っています。そして、この伸び率の方がGDPに使われてくるということです。
 じゃ、元々何を使うかというんですが、決算ベースの建設投資額、これが基の数字になります。ただ、決算ベースの額というのは、さっきの完成工事高よりもより精緻なものですから、三年後に数が出てきます。ですから、三年前のその決算ベースの建設投資額に、三年前の受注工事高それから今年の受注工事高、この伸び率を掛け合わせることによって今年のGDPの基になる建設投資額を推計するというのが、これが今までの作業でした。ですから、実際のところ、その工事高が幾らになるかというのは余り関係ない統計だったんです。
 ところが、やはりせっかく民間の業者に苦労して出させていただいている以上、これがやはり、正確な数値の受注高になった方がいいに決まっています。ということで、国交省では何年か検討したということなんですが、ある統計的に許された一定の係数、これは階層別とかいろいろ複雑なのがあるんですが、それを掛ければほぼ完成工事高に合ってくる。その係数を検討をして、二十五年の四月から受注統計がこういう形で跳ね上がる形になった。
 ところが、まず一つ申し上げておかないといけないのは、跳ね上がる前から、実は、業者によっては、その月に調査票を出さないで、翌月、翌々月に出すという方もいます。それを出された月に全部足していたという処理が行われていました。これは、実は伸び率にはそれほど影響はありません。ですから、ずっとそれが行われていました。まずそのことをちょっと押さえておいた上で。
 まず、七七・五%、二十四年から二十五年に比べて、受注統計が跳ね上がったんです。そこで、疑念が生じます。二十四年の十二月に自民党が政権に復帰をしました。大幅な補正予算を組みました。そして、二十五年の四月から、受注統計が七七・五%も跳ね上がる。さっきの伸び率の計算でいうと、建設投資額、三年前の投資額、これは決算ベースです、伸び率がぐっと跳ね上がって、GDPが過大になってしまっているんじゃないか、こういう疑念が生じる。もしかしたら、野党の皆さん言われるように、アベノミクスの成果を過大に見せる、そういうことになっているんじゃないか。
 そこの点について、国交省、御説明いただきたいと思います。
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高田陽介#8
○高田政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、建設工事受注動態統計調査は、平成二十五年四月分から、回収率の逆数を乗じる欠測値補完を入れた新たな推計方法を開始しております。
 他方、建設総合統計においては、建設工事受注動態統計調査の推計方法の変更による差が生じないよう、同じ推計方法同士で受注総額の伸び率を算出しており、平成二十八年度までは、建設総合統計の推計のため、従前の推計方法による受注総額を算出した上で、従前の推計方法同士で毎年の受注総額の伸び率を算出しているところです。
 したがいまして、GDPの算出に用いられている建設総合統計は、平成二十五年の建設工事受注動態統計調査の推計方法の見直しの際に、異なる推計方法の値を比較した伸び率を使用してはおらず、それによって過大な推計がなされたということはございません。
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葉梨康弘#9
○葉梨委員 いや、そのとおりなんですが、こういう答弁だから、この統計の問題というのはなかなか国民には分かりづらいんです。
 要は、二十五年四月に係数を掛けたことで受注高が跳ね上がったけれども、二十五年のGDPには、その係数を掛ける前のデータがあるので、それを三年前と比較をしていました。そして、係数を掛けた後の比較ができるのは平成二十九年から以降ということなんです。資料の二としてお配りをしています。ですから、これはGDPをかさ上げさせるという意図はなかったということです。
 しかも、さっき言っていた係数を掛けるというその作業、検討というのが始まったのは平成二十二年、民主党政権の下ですから、その意図はなかったということ、これは明らかになったと思います。
 ただ、そこで問題が生じてしまったんです。さっき、報告しなかった月を報告した月の受注高に足すという処理がずっと行われていた、それが継続されてしまいました。となりますと、報告しなかった月については、月ごとにもう既に係数を使って受注額を推計していますから、そこはもう数字があるんです、ゼロじゃなくて。同じ数字が、今度は報告し忘れた月で報告されます。これも一緒に合算してしまえば水増しになる。これが書換えの実態で、いわゆる二重計上問題と言われるものです。
 ただ、そうはいっても、これは褒められた話じゃないんです。こっちの受注統計、図がありますが、つまり、かさ上げされたもの同士の伸び率自体はかさ上げする前の伸び率とほとんど変わりません。同じようなかさ上げが行われている。褒められた話じゃない。ですから、GDP統計に跳ねる伸び率というのはほぼ変わらないということが見えるということなんです。
 でも、さっきも言いましたけれども、全然褒められた話じゃないですよね。しかも、元々この統計を、一生懸命皆さん考えたんだと思います、それで、係数を掛けることによって受注統計を完成高の統計に合わせて、リアルタイムで、額としても、定性的なものじゃなくて、伸び率とか内訳というんじゃなくて、定性的なものじゃなくて定量的にも使えるもっといい統計にしようと思っていろいろな作業をやっていたんだけれども、その元データが二重計上ということになっちゃったので、それにも使えなくなってしまった。ある意味で、税金の無駄遣いといえば税金の無駄遣い。これはもう反省しなきゃいけないだろうと思います。
 その二重計上に気づいた国交省、令和二年一月に各都道府県に対して、遅れて報告された調査票、これを、記載された受注高を合算するという作業をやめるように指示したといいます。もっとも、調査報告書、これによりますと、その指示が徹底されていなかったり、本省内でデータの一部の書換えが行われていたという話があります。
 ただ、令和二年一月の改善に向けた努力、これがなされたことは、確かにそのとおりなんです。大臣は臨時国会でそのことを答弁されたんだと私は思っています。
 もっとも、そうはいったって、再発防止とか復元ということを考えたら、徹底的にその経緯を調査しなきゃいけない。その意味で、総理の指示で第三者委員会をつくって徹底的な調査を行った政府、国交省の姿勢というのは、私は評価できると思います。
 また、誤った方法によって集計されたデータ、これを放置されるというのも、これも問題です。データの復元というのは必須だと思います。ただし、国交省からは、復元には時間がかかるというお話も聞きました。
 大臣から、再発防止への決意と復元に時間がかかる理由、これについて簡潔にお答えをいただきたいと思います。
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斉藤鉄夫#10
○斉藤国務大臣 二重計上については、検証委員会の報告書におきましても、令和二年一月分から、過月分を除外した上で、新たな推計方法で再計算されたとされております。私の臨時国会における答弁は、このことを前提としていたものです。
 しかしながら、先ほど委員おっしゃったように、一部の都道府県で書換えが継続されていたなど、これらの影響が存在しているため、改善は行われたものの、これらの影響に伴って、令和二年一月分以降の数値にも正確とは言えない部分があったと考えております。
 本事案におきましては、昨年十二月十五日に岸田総理より指示を受けまして、検証委員会において徹底的な検証を行っていただきました。この検証委員会の報告書の御指摘を重く受け止め、再発防止策を検討するとともに、国土交通省所管の統計を点検するための再発防止検討タスクフォースを設置し、検討を進めているところでございます。
 また、お尋ねのデータの復元に関しては、国土交通省では、できる限り早期に適正な姿に改定すべく、遡及改定検討会議を立ち上げて、一月二十五日に第一回の会議を開催いたしました。
 なぜそんなに時間がかかるかということでございますが、この遡及改定会議に専門家の方々から御議論いただきながら進めてまいりますが、平成二十八年度分以降、数十万枚保存されている調査票について、これをまた精査していく。また、平成二十七年度以前は、調査票が廃棄済みでありますが、電子データとして残っているものもございます。これをどのように推計していくかを検討するということで、復元には一定の時間がかかると承知しております。
 いずれにしろ、本年五月に予定している令和三年度分の建設工事受注動態統計調査の公表までに、統計の信頼確保に向けた一定の結論をいただくことを目指して、国土交通省としても、検討会議の検討に全面的に協力していきたいと思っております。
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葉梨康弘#11
○葉梨委員 今お話しのように、復元に大変手間も時間もかかる、だから、担当レベルでは、このような二重計上みたいな措置をずっと放置していた。もう、それに気づいて直せば大変な労力が要る。でも、それじゃいけませんね。
 今大臣がおっしゃったように、令和三年のGDP、あと令和四年のGDP、これに跳ねるような部分から、しっかり優先順位をつけて復元をやっていただかなきゃいけない。そうしないと、せっかく民間業者の手を煩わせていただいたものが無駄になってしまう。そのことを考えていただきたいと思います。
 もう一つ、統計問題で厚労大臣に聞きたいと思います。
 昨年、毎月勤労統計における集計手法の改正が行われ、先頃、総務省の統計委員会に報告されたと報道されました。正確には、これは統計委員会への報告事項ではないということですけれども、三年前の毎月勤労統計や今回の受注統計問題と異なって、むしろ私は改善と考えていいと思っています。
 昨年夏までの取扱いというのは、夏季や冬季の賞与が支払われる期間に実施される特別集計、それから月ごとに集計される月次調査、これは別々に集計されているにもかかわらず、月次調査では報告されなかったけれども特別集計で報告された賞与、これを月次調査にも合算してしまっていた。これは余りよろしくないんですよね。
 というのは、統計というのは、そもそも調査票が回収できない方がいることを織り込んで集計や推計をするものですから、やはり純粋にやっていかなきゃいかぬ。昨年夏からは、月次調査は月次調査、それから特別集計は特別集計で、それぞれ別々にちゃんと純粋に集計するという方法に改善したというふうに聞いています。これは正しい方向じゃないかと思うんですけれども、厚労大臣から一言お願いしたいと思います。
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後藤茂之#12
○後藤国務大臣 御指摘の毎月勤労統計調査の集計方法の見直しにつきましては、統計委員会から、今回の集計方法の見直しは統計精度を改善するためのものと評価し、見直し前の取扱いが不適切との評価には至らないとの評価をいただいておりまして、統計精度の改善に資するものと考えておりまして、委員の指摘のとおりだというふうに思います。
 ただし、統計委員会からも御指摘をいただきましたが、集計方法の見直しに当たって、変更内容や影響を公表して利用者にしっかりと配慮をするという点について欠けている面があったものと考えておりまして、既に二十七日、ホームページで集計方法変更の概要等について説明をしておりまして、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
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葉梨康弘#13
○葉梨委員 後半は、同じ統計問題でも、統計をどう使うかという話です。これは統計のコラボレーションみたいな話なんです。使いようによって将来の政策の方向性というのが見えてくるんです、統計というのは。
 まず、このパネルですけれども、これは、法人税収、令和二年までは決算額、令和三年は補正後見込額、令和四年は当初予算の見込額です。それから平均給与、これは国税庁統計。そして、令和三年、厚労省統計による賃金改定額、これは令和二年より令和三年が下がっていますから、この青い線は更に下に令和三年は行くと思います。
 コロナ禍で日本経済は悪くなったという話を聞く。実際、実態として、大変苦しんでいる人は大変苦しいんです。ただ、企業の利益はどんどん上がっています。特に、勤労者の給与というのは経済成長率じゃなくて企業の利益で決まるはずです。ただ、国の予想も過ちました。
 令和三年度当初予算における令和三年度法人税収見込額と昨年十二月の補正予算における補正後の法人税収見込額、それぞれお示しをいただきたいと思います。
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岡本三成#14
○岡本副大臣 お答えいたします。
 令和三年度当初予算における法人税収は、当初、九・〇兆円と見込んでおりました。その後、令和三年度補正後税収におきまして、令和二年度決算において決算税収が補正後の見込みを上回ったこと、さらには令和三年度におきましても企業の好調な業績見通しや上場企業への個別のヒアリング等の結果を反映をいたしまして、三・九兆円増額補正をいたしまして、十二・九兆円を見込んでおります。
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葉梨康弘#15
○葉梨委員 これは令和三年なんですけれども、令和二年についても、実は、コロナの影響を踏まえて下方修正したんです、法人税収見込み。ところが、それを令和二年も三・二兆円も上回っているんです。
 実は、企業や労働組合だけじゃなくて、コロナの影響で、令和二年、令和三年と、二年連続で企業収益は下がるというふうに国も予想していたんです。
 法人税収、平成二十七年、二十八年というのは、税率を下げましたのでこれは下がっているんですが、大体、法人税収というのは、企業の利益です。その企業の利益と平均給与の伸びというのは正の相関関係があるはずなんですけれども、コロナ以降はワニが口を開けちゃっている、これが今の現状なんです。
 その意味で、今年というのは本当に、賃上げ、これの好機だと思います。新しい資本主義、これは中期的な課題もあるということですけれども、もう既に法制面でのチャレンジというのが始まっていると思います。
 今年の賃上げ税制、大企業が今国会で提案されている賃上げ税制を利用するには、マルチステークホルダーに配慮した経営を行う旨宣言することが要件とされています。具体的にはどのような宣言をイメージされているんでしょうか。経産大臣。
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萩生田光一#16
○萩生田国務大臣 委員御指摘のマルチステークホルダー方針は、資本金が十億円以上であり、従業員数が千人以上の企業を対象に、賃上げや人材投資を行うこと、取引先と適切な関係を構築することなどの方針の公表を求めるものであり、現在、関係省庁において詳細を検討しているところです。
 この方針を公表していることを賃上げ促進税制の要件の一つとすることで、大企業の賃上げを促すとともに、株主のみならず、従業員や取引先を含めたマルチステークホルダーに配慮した経営の実現を通じた企業価値向上を後押ししていきたいと思っています。
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葉梨康弘#17
○葉梨委員 株主資本主義の脱却、これに近いものが法文の形で、そして税制の優遇を受ける条件になるというのは画期的なことなんです。ただ、なかなかこのことに国民もまだ気がついていないところがあります。
 一月二十二日から二十三日まで実施された共同通信の世論調査。岸田総理は賃上げを経済界に要請している、あなたは今年、賃金が全体として上がることに期待できるか期待できないか。期待できる一八・九%、期待できない七七・八%。
 しかも、新型コロナウイルスって、大変頭がいいんですよね。一昨年の春闘直前にダイヤモンド・プリンセスがありました。さらには、オリパラの延期がありました。去年の春闘直前には第三波、東京で一千人超え、緊急事態宣言。そして、今年の春闘直前にもオミクロン株の急拡大。
 ただ、今まで二年間の経験に基づけば、これによって賃上げの機運というのが腰折れすることがあってはならないんです。この二年間、私たちは新型コロナウイルスにだまされてきた。今年だまされては、新しい資本主義は何だということになってしまう。
 そこで、官製春闘と言われて久しいんですが、令和二年、三年と、コロナによる企業利益のマイナス影響、国も、企業も、勤労者も過大に見ていました。苦しんでいる方に手を差し伸べることは、しっかりやる。しかし、利益を上げている法人には賃上げに協力していただいて、賃上げの推進力となっていただかなければなりません。税による再分配も一つのツールです。でも、本来は、企業によって自主的にしっかりと分配をしていく、勤労者に対して。これが極めて大切です。
 今年こそ、このような統計分析などを用いて企業に対する働きかけ、国民への発信、しっかりと行って、法人税収と平均給与のグラフのこのワニの口を示す状況を打破していかなければなりません。
 総理から、御決意をお願いいたします。
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岸田文雄#18
○岸田内閣総理大臣 委員おっしゃるように、賃上げ、今年、大変重要だと認識しております。賃上げの主体は民間ですので、官製春闘という表現は、ちょっと誤解を与えないようにしなければならないとは思っておりますが、いずれにせよ、新しい資本主義、実現に向けて、成長と分配の好循環を起動させるために官と民がそれぞれの役割を果たすということ、これが大変重要であると思っています。
 賃上げについては、今月十八日ですが、経団連の春闘における基本スタンス、これが示されています。新しい資本主義の起動にふさわしい賃金引上げが望まれる、このように明記をしています。昨年の私の発言についても引用をし、そして、経団連から各企業に対しては、成長と分配の好循環実現への社会的な期待や企業の賃金引上げの環境整備に向けた政府の支援策をも考慮に入れながら、企業として主体的な検討が望まれる、このように明記をし、各企業に呼びかけを行っている次第です。経済界においても政府側と問題意識を共有していただいていると理解をしております。
 政府としましても、御指摘の賃上げ税制の拡充など、あらゆる施策を総動員して、企業が賃上げをしようと思える雰囲気を醸成しながら、広く国民の皆さんお一人お一人の所得引上げに向けて取り組んでいきたいと考えております。
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葉梨康弘#19
○葉梨委員 今年こそ、新型コロナウイルスによる企業利益の縮小というようなこと、だまされちゃいけない、過大に評価しちゃいけないということだろうと思います。
 ただ、そうはいったって、このオミクロン株、しっかり対応していかなきゃいけません。せんだってのサラリーマン川柳の候補に「ワクチンの副反応よもうデルナ」。高齢者はなかなかモデルナをやってくれないんですね。地元でも、どうしてもファイザーという方が、高齢者が多い。ですから、自治体も苦労している。
 堀内大臣から伺いたいと思います。追加接種の必要性、交差接種の有効性、安全性について全力で発信をしていただきたいと考えます。御決意を簡潔にお願いします。
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堀内詔子#20
○堀内国務大臣 追加接種につきましては、ワクチンの種類よりも、スピードを優先して受けていただくことが重要と考えております。
 このため、希望する国民お一人お一人が安心して接種できるよう、追加接種の必要性などについて、あした、二月一日からも、三回目の接種の必要性をお知らせするテレビCMを新たに流すなど、様々な媒体を活用して分かりやすい情報発信に努めているところであります。
 今後も、交互接種の有効性とともに、ワクチンの種類よりも、早く打てるワクチンを打っていただきたいことをより一層全力で発信してまいります。
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葉梨康弘#21
○葉梨委員 私の弟も、今、東京の医大の病院で感染症の教授をやっております。ずっとコロナと戦ってまいりました。医療の現場もやはり一丸となって、このオミクロンをしっかり乗り越えていきましょう。
 そしてさらに、さきに述べた賃上げの成果、これを国民にやはり今年行き渡らせていきましょう。それによって、私は、国民の皆さんが明るさを実感できる、そういう新しい資本主義の入口ということを実感できる、そういう社会になってくるんだろうというふうに思います。
 そのためには、やはり、税金の無駄遣い、そういうようなそしりを受けることのないよう、統計の問題だけではなくて、我々政府・与党一丸となって、緊張感を持って事に当たっていくこと、これが非常に大切であろうというふうに思います。
 時間が、今、質疑終了の方が参りました。ちょうどぴったりでございます。みんなでしっかり緊張感を持ってこの事態に対処していくこと、このことを国民の皆様にお約束を申し上げて、私の質疑を終了させていただきます。
 ありがとうございました。
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根本匠#22
○根本委員長 この際、尾身朝子君から関連質疑の申出があります。葉梨君の持ち時間の範囲内でこれを許します。尾身朝子君。
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尾身朝子#23
○尾身委員 自由民主党の尾身朝子です。
 予算委員会にて質問する機会をいただき、ありがとうございます。
 本日の集中審議の議題でもある統計は、過去から未来を見詰める指標であり、恣意的な操作をすれば、たちまち本質を見誤ってしまいます。科学の世界ではエビデンス・ベースト・サイエンスと言っていますが、エビデンス、すなわち統計を含む根拠は正確でなくてはなりません。
 初めに、科学技術、イノベーションの推進について質問いたします。
 私は、資源に乏しく、少子高齢化社会が顕在化する日本において、国力を維持し、世界で輝く国であり続けるためには、科学技術の力が不可欠であると確信しています。岸田総理には、施政方針演説の中で科学技術立国を成長の柱として掲げていただき、大変心強い限りです。
 このパネルは、まさに三年前、この予算委員会で私がお示ししたものに三年分の変化を加えたものです。
 三年前に、私は、研究開発費の総額では米国には遠く及ばず、中国にも二・四五倍の差をつけられ、大変なことになると発言いたしました。当時の安倍総理からも、死活的な問題であり、科学技術立国の実現に向けて全力で取り組んでいくとの御答弁をいただきました。
 しかしながら、三年が経過し、今や、中国との差は三・〇三倍と更に大きく水を空けられてしまいました。引用論文数などでも、更に差は拡大しています。
 政府は第六期基本計画で投資目標を三十兆円に増やしていますが、国際競争は想像以上に熾烈であり、中国や米国がしのぎを削って、成長の源である科学技術、イノベーションに加速度的に投資しています。米国は、大統領の強いリーダーシップにより、世界の最先端を維持するため、更に巨額の投資を行っています。日本でも、総理のリーダーシップで思い切った資金を確保した上で大胆な政策を行っていかないと、国際競争についていけなくなっているという現実を我が国も直視しなければなりません。
 ここで、科学技術政策担当大臣も歴任され、科学技術立国を掲げる岸田総理にお伺いします。
 熾烈な国際競争に打ちかつべく、大胆な研究開発投資を実現していただけないでしょうか。
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岸田文雄#24
○岸田内閣総理大臣 まず、委員御指摘のように、諸外国において科学技術そしてイノベーションへの投資が大きく伸びている中、熾烈な国家間競争を勝ち抜くため、人工知能、量子、バイオ、さらには宇宙、こうした最先端科学技術の研究開発への大胆な投資を行っていくこと、これは極めて重要だと思っています。
 そのために、まず、政府としましても、今年度から五年間の研究開発投資について、政府全体で約三十兆円、官民合わせた総額は百二十兆円という、前回の基本計画を大きく上回る規模の目標を定めたほか、予算委員会の議論でも度々出ておりますが、十兆円規模の大学ファンドや二兆円のグリーンイノベーション基金など、こうした政策をしっかり進めていきたいと思います。
 今後とも、先見性を持って、基礎研究や人材育成への投資を始め、必要な予算を確保するとともに、研究開発税制などにより、民間の投資、これをしっかりと誘発して、官民が連携協力して国家的重要課題に対応することで、科学技術立国実現に向けて引き続きしっかりと政策を進めていきたいと考えております。
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尾身朝子#25
○尾身委員 力強い御答弁、ありがとうございました。私も、真の科学技術立国実現のために全力で取り組んでいくことをお約束申し上げます。
 次に、女性活躍の推進について伺います。
 各企業は、社会の趨勢として、積極的に社外取締役に女性を登用していますが、一人の女性が複数の企業において兼任するという例が多いのが実態です。これだけで、統計上は、女性役員の割合が簡単に四倍、五倍と増えてしまいます。指標とするものの意味を正しく理解し、正しく統計を用いる、これが今回の統計資料の問題の根底にあるものと考えています。
 二〇二一年三月に世界経済フォーラムが公表した最新のジェンダーギャップ指数で、日本は百五十六か国中百二十位、先進国の中で最も低い水準にあります。特に、政治分野と経済分野でその遅れが顕著です。
 前衆議院議長の大島理森先生は、議長として各国の代表団などに会う際に、日本の女性議員が少ないことにじくじたる思いをしていたと語られました。また、グテーレス国連事務総長は、女性が含まれないデリゲーションには面会しないと言われています。外務大臣を歴任された岸田総理も、国際的な場面において女性がほとんどいない日本の現状が世界から見て奇異に映っていることを実感されたことと思います。
 日本でも、社会のあらゆる分野において、指導的地位に就く女性の割合を三〇%とすることを目指すという目標が掲げられました。三〇%というのは、いわゆるクリティカルマス、少数意見でも取り上げられるための最低限の割合です。
 現在の衆議院における女性議員の比率は九・七%。有権者の五二%は女性であるにもかかわらず、国権の最高機関である国会の女性議員の割合は、三〇%には遠く及びません。すなわち、女性の意見は取り上げられないということになりかねないのです。この現状は、東大の前田健太郎先生の著書のタイトルのように、まさに、女性のいない民主主義なのです。民主主義がゆがんでいると言っても言い過ぎではありません。
 皆様、予算委員会を御覧ください。委員五十人のうち、女性委員は何と三人しかいません。これが現実です。
 岸田総理、このように、政治における女性の参加が世界から著しく遅れている現状をどのように認識しておられますでしょうか。
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岸田文雄#26
○岸田内閣総理大臣 まず、委員御指摘のように、我が国のジェンダーギャップの指数、低い順位であり、特に政治分野そして経済分野、この二つにおいてスコアが低調であると認識をしています。我が国の取組が諸外国と比べて遅れていることを示していると謙虚に受け止めているところです。
 そして、政治分野における女性の参画拡大、これは、政策に民意を反映する上で極めて重要であると認識をいたします。候補者男女均等法では、男女の候補者の数ができる限り均等となることを目指すとされ、また、政党は、候補者の数に関する目標設定等に自主的に取り組むよう努めるものとされています。
 法律等によって女性候補者の比率の義務づけを行うということについては議論があるところでありますが、しかし、こうした法律等に基づいて、各党各派において、政治における女性の皆さんの参画においても御議論いただくことは重要であると認識をいたします。
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尾身朝子#27
○尾身委員 ありがとうございました。
 終戦直後、一九四六年の総選挙で、初めて三十九名の女性議員が誕生しました。そして、昨年の総選挙で当選した女性議員は、与野党合わせて四十五名です。この七十六年でたった六名しか増えていないのです。
 私は、全ての意思決定に女性の視点をと、あらゆる場で働きかけています。本日、私は、四十五名の衆議院女性議員を代表するつもりでここに立っています。有権者の五二%を占める女性の声を的確に代弁できるのは、我々女性議員です。また、女性議員でなければ気づかないことがあります。せめて意思決定に女性の声を確実に反映させることが、今できる最善のことと信じています。
 あらゆる組織に多様性が実現することでイノベーションを起こし、社会変革が生じ、生産性も上がります。そのためにも、真の女性活躍社会の実現が不可欠です。この第一歩が国政の場で女性議員を増やすことであると確信しています。そして、それは、女性のためだけではなく、国益に資するものなのです。
 米国の研究では、男女均衡の意思決定は政治決定の正当性を高めると報告され、英国では、女性リーダーが起こす変化について、民主主義の質が向上し、女性に関する政策が改善し、ケアに関する政策が前進すると結論づけています。
 私たちは、優しさと強さを併せ持ち、強い覚悟を持って臨んでいきます。
 野田男女共同参画担当大臣にお伺いします。
 国政における女性議員の現状について、この七十六年間、議員数を増やすことができなかった要因は何だと思われますか。また、全ての意思決定の場に女性の意見が反映されるようにするにはどうしたらよいとお考えでしょうか。御見解をお聞かせください。
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野田聖子#28
○野田国務大臣 初めに、尾身議員の発言に大変勇気をいただきました。しっかり取り組んでいかなければならないと改めて思った次第です。
 総理も述べられましたけれども、政治分野における男女共同参画の推進というのは、政治に的確に民意を反映させるという意味では極めて極めて重要です。
 残念ですが、しかしながら我が国は、先ほど御指摘のように、有権者の五一・七%が女性、にもかかわらず、ここ衆議院、衆議院議員に占める女性の割合はたったの九・七%。ほかのG7の国々は三割前後ということになっていますので、日本の国会議員に占める女性割合がいかに低いか、国際的に低いかというのはもう言わずもがなの話だと思っています。
 政治分野における取組が遅れている現状、要因としては、例えば、立候補とか議員活動がなかなか、それ自体が女性にとって違和感があるというか、自分事ではなかなか得られないということと、また、女性の多くは家庭生活と両立させるわけですね、子育てとか、そういう中で、非常に時間的にも精神的にも困難を極めるということ。さらに、候補者や政治家に対するハラスメント、これは男女共通のハラスメントもありますけれども、女性候補者の場合はセクシュアルハラスメントが非常に多い、そんなことが考えられてきました。また、現実では、地元の農協とか商工会とか、そういった政治的発言をされる方たちの、社会の様々な場面において指導的地位、そういう組織の指導的地位に私たち女性の仲間がそもそも少ない、そもそもいないということもあります。
 内閣府では、事前調査を踏まえて、各議会等で活用できる、まずはハラスメント防止研修教材の作成等に向けて議論を行っていまして、今年の春頃の完成に向けて取り組んでまいります。さらに、全国津々浦々に男女共同参画の裾野を広げて、女性が伸び伸びと力を発揮できるよう、女性版骨太方針として、これも今年の夏までにしっかり具体策を取りまとめてまいります。
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尾身朝子#29
○尾身委員 ありがとうございました。
 紆余曲折の末に成立した政治分野における男女共同参画の推進に関する法律が施行後に行われた昨年の衆議院議員選挙の結果は、与野党合わせて女性議員四十五名、これが現実です。この状況を抜本的に打破するためには大胆な改革が必要です。今こそ、この現状を強い力をもって変えなければ、世界の潮流に更に大きく後れを取ります。
 フランスでは、一九九九年に、当時のシラク大統領が憲法を改正してまでパリテ条項を追加し、各政党に候補者の男女比率を同じくせよと義務づけました。その結果、下院の女性議員比率が約一二%から現在は三九・五%となり、世界百九十か国のうち二十七位、G7の中では一位となりました。それに比して、我が国は百六十八位、G7の中で断トツの最下位なのです。このまま何もしなければ、この先二十年後も三十年後も何も変わりません。
 しかしながら、リーダーの覚悟で社会は変えられます。私は、そのような政治のリーダーシップが日本でも絶対に必要だと考えています。
 そこで、岸田総理にお伺いします。
 政治主導により、フランスのパリテ法に匹敵するような、女性議員を増やす実効力のある法律が必要だと思いますが、総理の御覚悟のほどをお聞かせください。
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