岩谷良平の発言 (予算委員会第二分科会)

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○岩谷分科員 ちょっとはっきりお答えいただけておりませんけれども、このカレンダー、二〇一八年や二〇一九年にも配られております。そして、二〇一九年といえば、前回の参議院選挙が行われた年でありまして、この全国郵便局長会の元会長で、そして全国郵便局長会顧問でいらっしゃる自民党の、お名前は申し上げませんけれども、参議院議員の方が立候補し、六十万票という過去最多得票で当選をされておられます。
 選挙の近い時期にこうしてカレンダーを配ったということは、公職選挙法に本件事案は抵触するおそれもあるのではないかとの疑問も持つわけなんです。さらに、会社の経費で買ったカレンダーを業務外の政治活動に使ったということは、これは刑法の横領とかにもなり得る話ではないかというような疑問も湧いてくるわけなんです。
 これを聞きますと、恐らくまた個別の事案ということでお答えいただけないので、もう聞くのはやめますけれども、少なくとも、違法だと決めつけるわけではありませんけれども、疑念を招く行為であるというふうに思います。
 そして、このカレンダーを配ったことと別に、冒頭申し上げたとおり、顧客名簿を流用して、後援会の勧誘などの目的で戸別訪問していたということです。
 これらの問題を受けまして、日本郵便は調査をされたということですけれども、この調査が、郵便局長に自己申告を求めるアンケート調査をしたのみで、報道によりますと、局長さんの中で正直に答えなかったと証言されている方がいたり、あるいは、最初は顧客名簿を流用したと申告したものの、コンプライアンス担当者から連絡があった後に、流用はなかったと答えを修正した、そういった局長さんもいたと報道されております。
 この報告書には、なぜこういった不正な行為が行われたかの動機であるとか原因とか背景というのが全く書かれていないんですね。単に個人情報の取扱いについて認識が甘かったというレベルの話じゃないと思うんです。もっと根深い問題があるんじゃないかと思われます。動機や原因や背景が分からないと、結局、再発防止策というのもできないはずなんですね。
 そして、政治活動を指示したと疑われております郵便局長会の役員の皆さんへの聞き取りや処分も行われていないということなんですね。
 これについて、総務省が設置している有識者会議でも、有識者の皆様から、信頼獲得というデータ活用の前提ができていないのはかなり衝撃的な話だ、あるいは、国民の信頼が破られている状態だ、あるいは、発生原因にメスが入らないと、また起きると多くの人が考えてしまうのではないか、これで調査が終われば事業者の自主性を尊重できる段階になくなる、さらには、調査を終えるのは論外、違法なのはほぼ確実、違法ではなく不適切との表現を使うことについても、個人情報保護法が分かっていないと知らしめる事態だといった形で、多くの批判の声が上がっているわけなんです。
 さらに、これは朝日新聞に掲載されております専門家の言葉ですけれども、不正調査にお詳しい大野徹也弁護士さんのお話として、調査結果は表面的な現象だけを捉えていて構造的な原因を明らかにしたとは言い難い、再発防止策に指導や研修を挙げたが、局長が社内ルールなどを知らなかったことが真の原因ではないはずだ、根本的な原因を取り除かないと似たことがまた起こるリスクがある、郵便局長会の活動の実情や会社との関係も視野に入れた調査が必要ではないかとおっしゃっています。
 また、同じく朝日新聞の紙面上で、個人情報保護法にお詳しい佐藤一郎国立情報学研究所教授のお話として、日本郵便という公的な組織が持つ顧客データが政治目的で使われたことは深刻だ、多くの局長が参議院候補者の支援という共通目的で顧客データを使っていたのなら組織的な行為ではないかとの疑念も浮かぶ、自己申告を求めるだけの調査では実態が十分に把握できていないおそれがある、顧客の不安が解消されないのではないかというふうにもおっしゃっておられます。
 これだけ多くの厳しい指摘を受けていますけれども、今の調査結果だけで総務省は十分だとお考えでしょうか。

発言情報

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発言者: 岩谷良平

speaker_id: 33412

日付: 2022-02-16

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第二分科会