伊波洋一の発言 (外交防衛委員会)

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○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。
 五月十五日、沖縄が一九七二年に日本復帰してから五十年を迎えました。沖縄県は、現在、全国最下位に低迷する一人当たり県民所得の問題や、全国平均の二倍の子供の相対的貧困率の問題などを抱えています。基地は県経済最大の阻害要因との認識が県民の間でも広く共有されており、基地の存在そのものが問題の一つの要因であることは間違いありません。
 一九四五年の米軍による占領、一九五二年の施政権の分離により、沖縄県は二十七年間、米軍の施政権下に置かれ、特にサンフランシスコ条約による一九五二年の施政権分離後に沖縄各地で土地強制接収の嵐が吹き荒れ、住民を追い出して米軍基地が建設され、本土から海兵隊を中心に米軍部隊が沖縄に移転してきて、今日まで残る広大な基地が形成され、結果として、現在、国土面積の〇・六%にすぎない沖縄に米軍基地の七〇・三%が集中しています。このことは、参議院ODA・沖北特別委の四月二十七日の委員会決議にも盛り込まれました。
 この沖縄の基地負担の解消は、全国民並びに政府の大きな責任であることを指摘します。今日でも、辺野古新基地建設の強行や、国益の名の下に住民合意のないまま推し進められてきた自衛隊の南西諸島への配備など、地方自治がじゅうりんされ、軍の論理が最優先にされる構図は復帰前と変わりません。沖縄の問題解決、振興策は対症療法や利益誘導に終始しており、県民所得や子供の貧困などの問題の根本的な解決には至っておりません。復帰五十周年について多くの県民の間で、素直に祝うことができない、日本は帰るべき祖国だったのか、という声があることを、政府は深刻に受け止めるべきです。
 米軍基地や自衛隊基地は、平時の軍用機の騒音、米軍犯罪、環境汚染など、県民の暮らしに犠牲を強いて、県経済の阻害要因になっているだけではありません。有事には軍事目標としての攻撃対象となります。最近では、台湾有事は日本有事であると言われ、台湾有事に自衛隊が米軍とともに軍事介入し、南西諸島が戦場になることがあたかも日本の国益であるかのように語られるようになりました。
 去る五月十一日、陸上自衛隊水陸機動団団長梨木信吾陸将補は、配付資料の長崎新聞のインタビューの中で、「「住民混在の中での戦い」は常に頭の中に入れておかねばならない。」と語っています。これは、離島防衛を任務とする自衛隊水陸機動団の内部で、住民避難が不可能であることを前提に、ジュネーブ諸条約の軍民区分の原則に反する戦闘が想定されているということです。ジュネーブ諸条約では防御側にも軍民区分の原則が求められていることが理解されていないのではないでしょうか。
 水陸機動団では、住民混在の戦闘、つまり住民を巻き込んだ戦闘を想定しているのですか。

発言情報

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発言者: 伊波洋一

speaker_id: 1359

日付: 2022-05-17

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会