猪口邦子の発言 (環境委員会)
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○猪口邦子君 大臣、本当に包括的で丁寧な、そしてこのタイミングでこのお話を聞いたので、その意味も本当に更に深いと感じました。ありがとうございました。
それは、私は今思ったんですけれども、こういう技術的なレベルも含めて国際協調で国際合意、最終的には国際法に近いものをつくろうとする国際の努力があるということですね。ついこの間までこういうふうにやってきて、で、この戦禍の中でも我々は更にこのような特定分野の技術的なことも含めて努力している、この勢いを是非大事にしていただきたいと。今この報告を聞いたので、一層積み上げてきたことがどれほど貴いか、それを実感しました。
それから二番目には、ロシアがやっぱりメンバーで入っているわけだから、今後、きちっとまた国際社会の中で合意形成の役割を果たしてもらえるよう分野別に努力してもらいたいということ。
それから、もう一つ今感想を持ちましたのは、この六条の市場メカニズム、これはまさに技術的だけれども、この緻密な努力をやってこその一・五度目標で、日本らしい貢献で、それは非常に有り難いと。また、環境省全体でそういう能力を持ってきているということですね。私は、橋本行革でこの環境省が設置されるときの、私はまだ民間人だったので有識者委員を務めたんだけれども、そのとき、橋本総理の、故橋本総理が、環境庁を環境省にするんだったらやっぱり国際交渉で強い省をつくってほしいんだと、これからそういう、地球的規模の諸課題という言葉は当時はなかったですけれども、もうそういう大きな問題が出てくるからと、そういう思いを語られた場面を思い出しまして、今の大臣のこの言葉を聞いていただけたらなと思います。まさにそれが環境省設置に動いたあの時代の深い総理の思いだったかと思います。
そして、もう一つ思いましたのは、やっぱり都市の単位でもやっていくということで、こうやって都市単位での爆撃がされている中で、これから脱炭素に向けて都市単位で国際協調のまたそういう拠点になっていくと、是非そういう努力をお願いします。
それで、次の質問なんですけれども、私はこの所信を伺っていて、今大臣もアジア・ゼロエミッション共同体の言葉をお使いになりましたけれども、これは所信の二ページのところ、ここに一番何か私がこれは大事だと思う感情を持ちました。岸田総理は、施政方針演説の中でも類似のことを述べられ、またダボス会議の演説の中でも述べたと伺っております。
これは、アジア・ゼロエミッション共同体という考え方ですね、自分の国だけでなく、自分が所属する地域の途上国への国際協力を展開する、つまり地域単位でゼロエミッションに向かおうという呼びかけ、ですからカーボンニュートラル・アジアみたいな発想だと思います。そのために、この二国間クレジット制度のJCMを活用するという技術的なことも付いてきていると。
私、思いますには、日本の提案に沿って、例えば、アメリカはラテンアメリカ、スイカの縦割りみたいに、カーボンニュートラル・ラテンアメリカということをイメージしながら国際協力重点化する。また、ヨーロッパ、欧州諸国は、カーボンニュートラル・アフリカみたいなことをイメージしながらこれに主たる努力をすると。もちろん、例えば日本がアフリカを支援するということもあるけれども、やっぱりこのカーボンニュートラル・アジア、カーボンニュートラル・ラテンアメリカ、カーボンニュートラル・アフリカという形で、北半球と南半球が縦に手を取り合って、そして身近な途上国とのゼロエミッション共同体、こういうのをイメージしていくと。
私は、これは思想的にも非常に突破力があると思うんですね。というのは、まず、二十世紀、こういう共同体という言葉を国家間関係で使うときには、関税同盟、関税をゼロにすると、このカスタムズユニオン、ここから始まる経済共同体の考え方があったんですね。これは、経済水準とか文化とか似通った国同士で共同体つくると。ですから、岸田政権におけるこのゼロエミッションという地球的規模の課題解決型、そして南北協力型の共同体、実に先駆的で二十一世紀らしい、二十世紀のそのEUに発展するような経済共同体の発想、それはその時代大事だったと思いますね。それで、もう今は完成段階にも来ている。でも、今、この岸田政権においてのこの共同体の発想は、思想的にも面白いと私は思ったんですね。
ちょっと大げさかもしれないけれども、欧州連合の起源は、フランスの外務大臣のロベール・シューマンのその一九五〇年のシューマン宣言に始まるんですけれども、岸田総理が二〇二二年、その関税同盟、関税ゼロという共同体とは全く別次元で、ゼロエミッションという地球環境、これを支える地域的な共同体のテンプレート、こういうことにつながるといいなと思ったんですね。
果たして世界はそういうふうに考えてくれたかどうかちょっと分からないんですけれども、大臣はこういうことが発表されるその世界の現場にいらして、反応はどうだったか、ちょっとまずお伺いしたいんですね。まあロベール・シューマンが当時話したときも、全くそのレスポンスは余り強いものじゃなかったみたいですね。でも、やがて、これは欧州連合の一歩となる欧州鉄鋼共同体ですね、あれにつながるような、だから、最初のそういう考えというのは、広くみんながああすごいとか言ってくれないかもしれませんけれども、どうでしたか。