山下芳生の発言 (憲法審査会)

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○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 ロシア・プーチン政権のウクライナ侵略に強く抗議し、軍事行動の即時中止を求めます。
 プーチン政権の行為は、第一に武力行使の禁止などを加盟国に義務付けた国連憲章をじゅうりんする侵略であり、第二に原発、病院、民間人を攻撃するなど国際人道法に背く戦争犯罪であり、第三に通常兵器に対して核兵器で対抗する核の先制使用による世界への威嚇であり、平和の国際秩序を大きく脅かすものとなっています。
 プーチン政権の無法に国際社会がどう対応するか、今、人道支援が急務です。我が党は募金運動に取り組み、先日、四千万円をUNHCRとユニセフにお渡ししました。その際、三百万人を超える国外避難民のほとんどが女性と子供であり、心のケアも含めて国際社会の支援が必要となっていると伺いました。日本政府に対し、非軍事の人道支援の強化を求めます。
 何よりも重要なのは国際世論です。世界中の国々と市民社会が、ロシアは侵略をやめよ、国連憲章を守れ、国際人道法を守れの一点で声を上げ、力を合わせることこそ侵略を止める最大の力です。プーチン政権が異常な言論、報道の統制、弾圧を行っているのは、国内外の世論の批判を何より恐れているからにほかなりません。
 今、世界で戦争反対の声が広がっています。ロシアでも弾圧に抗して広がっています。国連総会では、ロシアの侵略を国連憲章違反と断罪し、即時無条件撤退を求める非難決議が加盟国百九十三か国の七割を超える百四十一か国の賛成で可決されました。ロシアによるクリミア併合強行に対する国連総会非難決議への賛成が百か国だったことを見ても、世界は着実に進歩しています。
 国際世論でロシアを更に包囲するために、今回の非難決議に棄権、退席した四十七か国に対し、侵略を非難し軍事行動の中止を求める立場に立つよう働きかける外交が重要です。我が党は、この立場から駐日ベトナム大使との会談などを開始しましたが、日本政府にこの点での外交活動の強化を強く求めたい。
 ロシアのウクライナ侵略を見て、日本の平和は大丈夫かと心配する声もあります。しかし、相手が軍事、核兵器、力の論理で来たときに、こちらも軍事、核兵器、力の論理で対抗すればどうなるか。軍事対軍事の果てしない悪循環になり、一番危険なことになります。我が党は、日本、米国、中国、ロシアを含む東アジア・サミットを強化し、東アジア規模での友好協力条約を展望しているASEANと協力し、東アジアを平和と協力の地域にしていく憲法九条を生かした外交戦略こそ必要だと提案し、岸田首相も否定できませんでした。
 ところが、岸田政権の対応は軍事一辺倒となっています。岸田政権の言う敵基地攻撃が、相手国の領空に入って爆撃することも自衛の範囲として排除しないものであることが明らかとなりました。憲法九条と到底相入れるものではなく、九条改定が日本を軍事対軍事の危険な道に引き込むことは明瞭です。
 さらに、この機に乗じて、一部の政治家や政党から核共有の議論が起こっていることは看過できません。プーチン政権の核による威嚇を目の当たりにして、今世界が痛いほど感じているのは、核兵器は人間に持たせてはいけない絶対悪の兵器だということです。そのときに、核による脅威に核で対抗するとの議論を行うことは、プーチン政権と同じ立場に身を置くことになります。世界がこんな対応をすれば、人類は破滅のふちに追いやられてしまいます。核兵器の脅威をなくす方法は、核兵器を世界から廃絶することしかありません。プーチン政権の言動を見るなら、それはいよいよ急務となっています。
 唯一の戦争被爆国である日本の政府が、核共有などという議論を退け、核兵器禁止条約に参加することを強く強く求めて、意見表明とします。

発言情報

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発言者: 山下芳生

speaker_id: 9284

日付: 2022-03-23

院: 参議院

会議名: 憲法審査会