足立信也の発言 (憲法審査会)
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○足立信也君 国民民主党・新緑風会の足立信也です。
憲法に対する考え方について、まず憲法審査会と参議院改革協議会との関連で述べたいと思います。
憲法審査会は、国会法第百二条の六、「日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制について広範かつ総合的に調査を行い、憲法改正原案、日本国憲法に係る改正の発議又は国民投票に関する法律案等を審査するため、」と記載されております。
広範かつ総合的な調査の参考として、平成十七年、二〇〇五年四月、参議院憲法調査会報告書があります。
そこに記載されている共通認識として、一、二院制の堅持、二、両院の違いの明確化のための、参議院改革の必要性及び選挙制度設計の重要性、三、参議院議員の直接選挙制の維持、四、参議院が自らの特性を生かして衆議院とは異なる役割を果たすべきこと、例として、長期的・基本的な政策課題への取組、決算審査及び行政監視・政策評価の充実など、五、現行憲法の衆議院の優越規定はおおむね妥当であり、両院不一致の場合の再議決要件の緩和には慎重であるべきこと等が挙げられております。
また、今後積極的に検討すべき問題として、一、参議院と政党との関係、例として、党議拘束の緩和、参議院から閣僚を出すことを含んでおります、二、参議院の構成・選挙制度、三、会期制、四、予算、特定の条約・法案等の参議院における審議の簡略化、五、参議院が独自性を発揮すべき具体的分野等に関わり、会計検査院の位置付け、同意人事案件、司法府との関係、国と地方の調整、憲法解釈機能・違憲審査的機能を挙げております。
広範かつ総合的な調査の一例として、報告書の概要は理解すべきであると考えます。と同時に、まさに参議院改革協議会では、参議院の在り方とその在り方に資する選挙制度という観点で議論されており、憲法に対する考え方としてこの取りまとめを憲法審査会は参考にすべきであると考えます。
本日の主題である憲法第五十六条第一項の出席に関して意見を申し上げます。
憲法には、出席という文言が六か所存在します。衆議院では、議員の本会議出席に限定した議論に近いと聞き及びますが、内閣総理大臣その他の国務大臣の出席も委員会その他の会議の出席も同様に解釈すべきと考えます。
出席は、基本的に物理的出席ですが、オンライン等の機能的出席も排除されるものではないと考えます。また、議員以外の出席については、記載されていないと考えております。
それでは、排除されない機能的出席とは何を意味するかと考えれば、まさに物理的に出席し得ない状況でのオンライン出席であると思います。それは、全議員に及ぶものと議員の個別的事情によるものに大別されます。全議員に及ぶ物理的に出席し得ない状況とは、まさに緊急事態です。緊急事態においても三権の機能を維持するため、そして権限が過剰にならないように、憲法への明文化が必要と考えます。
そして、緊急事態とは何かについても明文化すべきと考えます。法律で対応可能との意見もありますが、憲法による規定の例外を規定するには、やはり憲法で対処すべきであると考えます。
現行憲法には、法律で定めるという条文が二十五か所、単語数は僅か四千九百九十八文字しかありません。政府解釈の積み重ねと変更を繰り返してきました。このことは、三権分立とはいえ、内閣の権力強大を招いており、明文規定をする必要性が高いと考えます。
憲法第五十四条に、「内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。」、また、国会法第九十九条に、「議員は、前項の指定された集会の期日に参議院に集会しなければならない。」と書かれています。この緊急の必要があるときと緊急事態とはどう違うのか、出席と集会はどう違うのかについても議論が必要と考えます。
緊急事態での三権の機能維持としては、立法府においては解散権、議員任期、機能的出席等が挙げられます。行政府においては権限の限界、内閣総辞職等が挙げられると思います。司法においては緊急事態下における行政上、立法上の憲法適合性の審査が必要と考えます。
議員の個別的事情による場合は、憲法上、機能的出席が排除されないことを考えると、法律で定めるべきと考えます。その際、あらかじめ物理的出席がかなわない理由を届け出て、各会議で対策を講じるべきと考えています。
以上です。