高木かおりの発言 (憲法審査会)
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○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりです。発言の機会をいただき、ありがとうございます。
合区について、会派として意見を述べさせていただきます。
選挙制度を考えるに当たって重要なことは、国会議員を選ぶ有権者の一票が同じ価値を持っていること、すなわち一議席当たりの有権者数に大きな隔たりがあってはならず、投票価値の平等が保障されていることが民主主義の前提と考えます。個人が持つ価値観が多様化している今日だからこそ、以前にも増して利害や意見、主張を公正に国政へと反映していくことが重要だと考えています。
参議院の場合、衆議院にある解散というものはありません。また、任期も六年と長期間にわたります。多数派の政党が長きにわたって国政に影響力を及ぼすことを想定すれば、参議院議員を選ぶ過程において一票の持つ価値が不平等にならない民主的仕組みが整っていなければなりません。
合区によって地元の声を反映できない県が存在することは不平等だという見解があります。そして、この合区を解消する方法として、参議院を地方の府と位置付け、都道府県単位の選挙区に戻すために、憲法を改正して、都道府県から一人以上の選出を憲法で明記するという見解もあります。
しかし、この案には賛同できかねます。以下、理由を申し上げます。
第一の理由は、合区解消、すなわち都道府県単位の選挙区に戻すことは、再び一票の較差を拡大させてしまうことにつながります。そして、これを回避するために参議院の総定数を増やそうという論法だからです。憲法を改正し、都道府県単位の地域代表制を規定してしまうことは、選挙制度の根幹である投票価値の平等をゆがめてしまいます。そして、較差を容認するための便法として憲法改正が行われるならば、民主主義の後退へとつながってしまいます。よって、慎重な議論が必要だと考えています。
第二の理由は、憲法第四十三条の「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。」の規定、すなわち国民の代表という視点と合区をどのように整合性を取っていくのかという論点があります。憲法を改正してまで参議院が地域代表制を導入する十分な実態、合理的な理由というものが現状で果たしてあるのかについては十分な議論が必要です。
分かりやすく例を挙げるならば、我が国が自然災害の激甚化傾向にある中で、既に一つの都道府県ではとどまらず、他県との連携によって避難誘導の確保や災害情報の共有など、都道府県を越えた広域連携が求められています。
また、新型コロナ禍を通して、我々国会議員は、地域の問題は日本国全体の問題として捉えなければならないことを痛感いたしました。
さらに、通信や情報網の発達により、瞬時に全国民に知れ渡ることによって、当初は地域的な声であっても全国的に共通する問題へと発展し、国会議員として迅速な対応が迫られる場面も想定されます。
このように、近年の激変する状況から見たときに、地域代表制に固執する理由は希釈されていると考えます。
日本維新の会は、一票の較差を更に縮小させるために、全国を十一ブロックに分け、総定数を削減する改革案を示しております。
以上の理由から、結論として、合区解消の必要はないという見解を述べさせていただきます。
他方で、この憲法審査会では、統治機構改革、教育の無償化、憲法裁判所の設置の三項目を憲法改正の具体案として発表しております。更に一言付け加えますと、現在の国際情勢を鑑みたとき、緊急事態への対処をまずは優先して議論すべきと考えます。
以上、会派としての意見表明とさせていただきます。
ありがとうございました。