伊藤剛の発言 (国際経済・外交に関する調査会)
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○参考人(伊藤剛君) 中国の行動様式は、一番目標となる競争相手、敵そのものと取り組む、あるいは紛争状態に入るというよりは、彼らの弟分ですよね、具体的には、アメリカではなければ、アメリカでなければ日本、あるいは台湾、特に最近はベトナムが典型的な例なんですが、そういういわゆる弟分に対して激しく攻撃をすると。つまり、人を脅すときにその人そのものではなくて周りの人を脅した方が実際には効果的なと同じような発想をやるわけであります。同時に、その相手そのものと戦うんではなくて、どちらかというと友達というか仲間をつくるときに、いわゆる地理的に遠いところからだんだんと仲間をつくっていくと、そういう傾向があります。
そうやって考えますと、現にそのベトナムとの間ではかなりの程度ベトナム船は沈められていますし、フィリピンの船も同様であると。アメリカの場合も止められたことも実際歴史的にはございます。
現実の段階で、日本の船がどこかでせき止められたとか通航を妨害されたとかという場合は、例えば台湾海峡事件が起きた一九九六年以降は台湾海峡ではなくて台湾の東側を通過しているとかいったような、そういう実際上の、日本の場合はどちらかというとリスクを非常に取って安全なところを航行していますので、そういったところで直接何かがあったというよりは、結果的に間接的に日本の航路に影響が出たというのが実態ではないかというふうに考えるわけであります。
ですから、そういう形で、そのリスクをできるだけ避けた形での対処法をずっとやっていると、第一列島線等々の話も御存じのことかと思いますが、じゃ一体どこまで遠回りすればいいのかという現実的な問題が今まさに生じているわけでありますし、そういった形で、日本の五倍の防衛費をもう今持っている中国にとってみれば、しかし、中国に行くと一人当たりの軍事費は中国の方が少ないと言われて私は唖然としたことがございますが、そういったような形で批判をしてくる中国に対して、やっぱりきちんと防衛費の問題も含めて対処をしておくということが重要であるというふうに考える次第です。
以上です。