北岡伸一の発言 (国際経済・外交に関する調査会)
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○参考人(北岡伸一君) 猪口先生、御質問ありがとうございます。
最初に触れられた中で、島嶼国について私が触れたところについて一点補足させていただきますと、我々は、その自由で開かれた海洋、これは普遍的に世界にある、それを支持しなくてはいけないと思うんですけれども、それはやっぱり弱いところがあるんですね。本当に、パラオのように人口二万人で、これは今台湾と組んでいるんですけれども、これが中国になったらやっぱり相当な影響はあると思います。しかも、パラオはフィリピンに割合近いところにあるんですね。日本の位置的にも大変重要だと。したがって、普遍的な原則なんだけれども、それを維持するためには弱いところをしっかりサポートしなくてはいけないという点で特に申し上げて、そこに注目していただいてありがとうございます。
ウクライナ問題なんですけれども、私は、国際紛争を解決するために武力を使ってはならないと、必ず平和的に、調停か外交か法的、裁判、そういうもので解決すべきだというのは、国連憲章第二条でありますけれども、のエッセンスでありますが、これは人類が到達した最も重要な合意だと思っているんですね。これを踏みにじるようなことは絶対許されるべきではないと思います。
その中に明確に書いてあるんですが、軍事力の行使のみならず、軍事力による威嚇も違法なんですよね。ですから、開戦の前にロシアがやるぞやるぞと言っているのも、あれも違法なんです。ですから、これは困ると。こういうことに反感を持つ国は世界に非常に多いので、百四十一か国もがロシア非難の方に行ったわけであります。反対は五でありまして、棄権が三十幾つ、不投票を入れてありましたけれども、私は、この、こうした棄権や投票しなかった国をなるべく抱え込んで、そして外交上のプレッシャーにしていくと。幾らロシア、中国が平気だと言っても、圧倒的多数があなたたちを批判しているよと言ったら、やっぱりちょっと動揺すると思うんですよ。
さっきちらっと触れましたように、ソロモンは中国とある種協定を結んだんですけれども、この問題については中国と態度を変えてロシアを批判する側になったんですね。こうした国々、こうした小さな国は、力による支配は困るんです、彼らは。力でもって自分の国益を開けると思うのは大国です、超大国です。
ですから、海洋とランドロックにかかわらず、ランドロックでも中央アジアの国々とかそれからコーカサスの国々なんかはむしろロシアに被害を受けていますから、そんなに自分たちで海にコミットしているというよりは、もう少し海洋の自由の根っこにある根本的な原則、例えば麻生さんが外務大臣のときに自由と繁栄の弧ということを言われたのは、あれはウズベキスタンだったと思います。そうしたソ連から独立した国々が発生、生まれつつあると、まだ生まれつつある民主主義があると。そういうのは国民の声が反映する政治が長い目で大事だと思いますよと、日本はそれをサポートしますよということを言われたので、そういうことに共感する国はランドロックトカントリーにも、中にもあるというふうに思っている次第であります。
それから、海上、海保協力が非常に重要だということは、まあ先鞭を切っているんですけれども、私、現場行きましたけど、オーストラリアの船もあるんですね。日本の船もあって、オーストラリアの方が大きかったんですけれども、日本の方がずっと効率がいいんです。今度また大きな船を造って、これは御質問いただいたついでに便乗してしゃべっているんですが、日本の海保、船造る能力はもうあっぷあっぷなんですけれども、非常に方々から欲しい欲しいって言われているんですね。ただ、さっき言ったとおり、南に増やすことも日本に、日本の尖閣周辺の利益になるんですよね。
この際、やっぱりいろいろ武器を出すかどうかで、海保の船をあげるときに銃座を付けていいかどうか、これはODAではやめておこうというような、そういうことをやるんですよね。私は、ちょっと便乗しての発言で恐縮なんですけれども、明らかに防衛的な国々に対してはもう少し防衛装備品輸出原則を緩めて、武器を、武器に近いものをあげてもいいのではないかというふうに思っています。
それから、この間のウクライナ問題で私非常に印象的だったのは、ケニアの大使の国連での発言でございました。彼ら、彼は言ったんですね。我々の国境はロンドンやパリやリスボンで決められたと、我々が関与しないところで決められて、いろいろ不満はあると、しかし、これを力で変えようとは思わないと。それはまあ大原則だと思うんですよね。そういうふうに思っているアフリカの国は多いのですが、アフリカに結構棄権はあったんですね、ロシアに対して。
ですから、それは一つは、ロシアに対する反感のみならず、あらゆる超大国に対する反感があるんですよね。ですから、アメリカが現に法の支配と言っているけど海洋法やっていないじゃないかというのがあって、ですから、やっぱり法の支配を強めていくにはいろんな、いろんなフロントの努力が必要なんじゃないかなと思って、いろんな法システムの中には、猪口大使の御経験どおり、やっぱり超大国に有利なようなルールっていっぱいあるんですよね。そこのところを、我々は非超大国の、大国、中国、中堅国、小国と組んでやっていくのがよいのではないかなというふうに思っております。取りあえず。