北岡伸一の発言 (国際経済・外交に関する調査会)

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○参考人(北岡伸一君) 御質問ありがとうございます。
 これは私の思い付きで提案したものなんですけれども、例えば三年ほど前にインドネシアのスラウェシで大きな地震がありました。そのときに世界中から緊急援助が行くんですね。その次は、一段落したら次は復興計画になります。そのときにインドネシアは、復興はいろいろ案が錯綜しても混線するだけだから、ここはひとつJICAさんだけにお願いしたいと、日本だけにお願いしたいと言ってきたんですよね。こういう関係が徐々に築けないかなというふうに思っているんですね。
 我々、この防災はですから一つの鍵でございます。不幸なことに、日本、フィリピン、インドネシア、それからベトナムもかなり災害の多いところなんです。この災害のときに直ちに助け合うようなネットワークが一つ考えております。
 この点の日本のネックは、日本は足が遅いんです。よその国の緊急援助隊、JICAは立派な緊急援助隊があって世界でもAクラスにランクされているんですけれども、民間機で行かなくちゃいけないんです。よその国は軍用機で行きます。そうすると、数年前にネパールで地震があったときも、我々が入るのはどうしても一日や二日遅くなっちゃうんですね。
 それで、最近、私は防衛省とお話しして、岸大臣にもお話をして、こういう幾つかの災害が起こりやすい国でよく知っている国にはもう即行けるようにしてくれないかという話を始めておりまして、それが実はトンガのときに割合早く協力できた、はっきりした形になっていませんが、の一つであります。
 また、防衛大学校の校長に昨年、久保さんという私の親しい友人がなったものですから、彼と話し合って、防大の学生さんに国際協力もいろいろ知ってもらおうというので、夏にインターンに来てもらおうというのを始めまして、去年はまだちょっとだったんですけれども、来年からはもうちょっと長く、つまり防大の四年生は他の大学のように就職活動をしませんので、就職決まっていますので、割合来やすいと、できれば海外のそういう事務所にも行ってもらおうというのを考えています。
 ほかにも幾つかあるんですけれども、大きなポイントは、我々は、EUにはEUの、ヨーロッパのその知識人の対話のネットワークがあるんですよね、これがまだ弱いんです。
 私はこれまで、日米、日中、日英、日独、いろんな二国間対話の委員をやっておりました。しかし、日本にとって非常に重要な東南アジアと対話の枠組みってほとんどないんです。一度だけ日本、シンガポールという枠組みがあって、私それに出たことあるんですけれども、そういうのをもっといっぱいやって、民間の学者も入るし、政治家の先生方も、猪口先生みたいな方には入っていただいたりして、それで、しょっちゅう集まって議論をするという知的ネットワークをつくるのが大事じゃないかと思っています。それだったら時差もありませんし、まあ今だったらオンラインでできますけど、まあでも、ちょっと来週でもバリ島かセブ島か沖縄で集まらないと言ったら集まれるような、そうしたツーカーの仲の人間をたくさんつくっていくということが非常に大事なんじゃないかと。
 もちろん、西太平洋連合なんていっても、欠点を探せば、あるいは、これはまだ未成熟だと、いっぱいあります。あるけれども、まあ日本の悪いところは、何か案が出たらけち付けることが多くて、前向きにやろうというのがないものですから、こういう案を何か作っていって、そうした無形の知的なネットワークをつくっていくということがお互いの信頼関係の醸成にも大事で、それを長く続けるためには、やっぱり留学生をたくさん入れることだと思っています。日本に留学してもらうと、そして英語の授業をして、親日派になってもらうと。
 これをつくっていくということは、立派な親日派の知識人なり行政官ができたら、三十年、四十年もちます。これは私、JICAの理事長になったときに一番力を入れてきた点なんですけれども、そういうのを中心に、知的ネットワークというのは今一番重要かなというふうに思っております。

発言情報

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発言者: 北岡伸一

speaker_id: 5844

日付: 2022-04-06

院: 参議院

会議名: 国際経済・外交に関する調査会