牧山ひろえの発言 (国民生活・経済に関する調査会)

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○牧山ひろえ君 立憲民主・社民の牧山ひろえです。
 ここ三年間の国民生活・経済に関する調査会におきましては、統一した大テーマを「誰もが安心できる社会の実現」とさせて調査をさせていただきました。特に、困難を抱える人々にフォーカスを当て、現状を把握するとともに、現在行われている対応を検証し、それを土台に、あるべき寄り添う支援の構築という形で、段階を踏んで理解と認識を深めてまいりました。特に、後半期の二年間におきまして、私は調査会の理事として、小、中テーマの設定、そしてそのテーマに沿った参考人の選定に従事させていただいた次第でございます。
 現在の日本社会が抱える多くの困難にそれぞれの立場から対応している多くの専門家の方々から、参考人としての貴重なお話を伺うことができました。具体的には、社会的孤立をめぐる課題や生活基盤の不安定、新型コロナウイルス感染症により生じた困難への対応などについても小テーマとして取り上げましたけれども、特に複数の角度から掘り下げて取り上げましたのは、子供をめぐる諸問題、そして外国人をめぐる諸問題でございます。
 困難というテーマで抽出したこれらの諸課題の当事者、例えば困難に直面している子供であったり外国人であったりするわけですが、彼らは日本において政治的な発言権がないか、あるいは極めて限られているという点で共通しております。言い換えますと、自らの立場と主張を代弁する政治勢力がないということです。国家の存在と役割が極めて大きい現代福祉国家におきまして、政治力がない社会勢力への対応が後回しになっている現実は非常に重い意味を持つと思います。
 このことにつきましては、選挙で選出され国民の代表を担っている私たちが社会の現実を政治の世界に反映し切れていないということを意味するわけです。そのことにつきましては真摯に自省しなければならないと思っております。そして、このことは国民の民主主義への不信感、疑念につながりかねないと思います。選挙は極めて重要であり、民主主義の根幹であることは揺らぎませんけれども、このような既存の政治勢力によって吸い上げることができない、政治的に表現をすると、いわゆる声なき声を政治の現場に引っ張り出していくということが重要となってくると思います。そのためには、選挙における投票以外で、弱き者の声、顧みられることはなかった者の声、社会の少数勢力、マイノリティーの声、これらを政治の現場に直結していく仕組みが何よりも重要なのではないかと感じます。
 今回の国民生活・経済調査会における取組のように、困難を抱える人々に寄り添い、自分事としてそれぞれの専門性を武器に事態の改善に取り組んでいる方々から現場の状況をお伺いし、そして問題意識を開陳していただく、このことも社会の困難を政治につなげる一助になったのではないかと思っております。
 ただ、それだけでは不十分で、民意の反映という点で機能不全が指摘される間接民主主義ですけれども、代議制民主主義を補完する手段として住民投票等の直接民主主義を併用していくことも、構造的に社会の困難に対応するという意味で検討に値するのではないかと感じております。人を選ぶ選挙制度を主としつつも、国民に政策を直接選択させる機会をより積極的につくっていくということです。少なくとも、身近に存在する社会の困難には光が当たりやすくなることだと思います。そして、現状より民意を問いやすくする、民意を問うハードルを下げるインフラとして、インターネット投票の持つ意味、意義により着目するべきではないかなと思います。
 日本社会が抱える困難に対応する、これは単なる倫理観、社会正義ということに沿っているだけにとどまらないと思います。現在は、その直面している困難さが際立ち、着目も、注目も浴びがちです。これらの社会的困難に対する政策的なてこ入れが成功した場合は、我が国が再浮上するエンジンとなり得ると私は考えております。
 日本社会が抱える困難に一つ一つ丁寧に対応していくことがとても重要です。困難を生む構造自体にも着目する必要性を強調させていただきまして、私の意見とさせていただきます。

発言情報

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発言者: 牧山ひろえ

speaker_id: 9631

日付: 2022-04-13

院: 参議院

会議名: 国民生活・経済に関する調査会