国民生活・経済に関する調査会

2022-04-13 参議院 全19発言

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会議録情報#0
令和四年四月十三日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月十七日
    辞任         補欠選任
     清水 真人君     羽生田 俊君
 四月十二日
    辞任         補欠選任
     足立 敏之君     加田 裕之君
     山田 俊男君     朝日健太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         芝  博一君
    理 事
                小川 克巳君
                中西  哲君
                和田 政宗君
                牧山ひろえ君
                安江 伸夫君
                大塚 耕平君
                片山 大介君
                岩渕  友君
    委 員
                朝日健太郎君
                加田 裕之君
                高橋 克法君
                堂故  茂君
                羽生田 俊君
                藤川 政人君
                三宅 伸吾君
                山田 太郎君
                石垣のりこ君
                勝部 賢志君
                宮口 治子君
               佐々木さやか君
                下野 六太君
                伊藤 孝恵君
                梅村みずほ君
                浜田  聡君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        塚本 禎宏君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国民生活・経済に関する調査
 (「誰もが安心できる社会の実現」のうち、困
 難に寄り添う支援の構築について)
    ─────────────
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芝博一#1
○会長(芝博一君) それでは、ただいまから国民生活・経済に関する調査会を開会をいたします。
 まず、委員の異動について御報告をいたします。
 昨日までに、清水真人君及び山田俊男君及び足立敏之君が委員を辞任され、その補欠として羽生田俊君、朝日健太郎君及び加田裕之君が選任をされました。
    ─────────────
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芝博一#2
○会長(芝博一君) それでは、国民生活・経済に関する調査を議題といたします。
 本日は、最終報告書を取りまとめるに当たり、これまでの調査を踏まえ、「誰もが安心できる社会の実現」のうち、「困難に寄り添う支援の構築」について委員間の意見交換を行います。
 本日の議事の進め方でございますが、まず、各会派一名ずつ指名をさせていただき、その後は、会派にかかわらず御発言をいただけるよう調整してまいりたいと存じます。
 発言を希望される方は、挙手の上、会長の指名を受けてから御発言をいただくようにお願いをいたします。
 また、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、委員の発言はお一人五分以内となるように御協力をお願いをいたします。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、発言のある方は挙手をお願いいたします。
 和田政宗委員。
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和田政宗#3
○和田政宗君 自由民主党・国民の声の和田政宗でございます。
 本調査会、「誰もが安心できる社会の実現」、そして「困難に寄り添う支援の構築」ということで、今年度は子供や家庭への支援を中心に参考人の方々から意見を伺いまして、委員間で議論をすることができました。極めて有意義であったというふうに思っております。
 こうした中で私が感じますのは、やはり子供に対する施策、政策についてもっと予算を掛けていく、お金を掛けていくということであるというふうに思っております。所得による教育格差、国として子供予算充実の観点からは、私は根本的に国民の所得をしっかり上げていかなくてはならないと思っております。まず、このことについて言及をしたいというふうに思っています。
 主要国、あっ、日本では平成九年がサラリーマンの平均年収が四百六十七万ということでピークだったわけでありますけれども、その後、リーマン・ショック等がございまして、平成二十一年には四百六万円まで下がっています。平成二十五年から上昇に転じまして、現在は四百三十万円台ということでありますけれども、主要国で平成九年の所得水準に戻っていないというのは実は日本ぐらいでございます。ここは我々しっかりと政策を打っていかなくてはならないというふうに感じるところでございますが、アメリカやイギリスは、平成九年と比べますともう一・五倍以上の所得になっている。これは様々委員間でそれぞれお考えがあるというふうに思いますけれども、私はもっと積極的な財政出動をすべきだったというふうに思っています。これはやはり、リーマン・ショック等世界経済の荒波がある中で、アメリカやイギリスを見てみますと、しっかりと財政出動を打ったことによって所得の下落を下支えし、その後、反転攻勢、拡大につながっていったというふうに見ることができます。
 ちなみに、平成九年の歳出、国家予算と現在を比べますと、アメリカは二・七倍、イギリスは三・二倍になっています。日本は平成九年に比べまして一・五倍ということで、必要な財政出動、これは公共投資のみならず教育も含めてですね、私はもっとしっかりと財政出動をすべきであったというふうに思っております。私は、この考えの下、今後も進んでいかなくてはならないというふうに思っています。
 そして、所得による教育格差について参考人から言及もございました。世代を超えてこの所得による教育格差が続いていくというのは、私はあってはならないというふうに思っています。チャンスは平等に与えられなくてはならないというふうに思っておりますので、この点につきましても、先ほど述べました、根本的に経済を良くし所得を上げていくということを始めとして、構築をしていかなくてはならないというふうに思っています。
 実は、日本においては、子供を望む方が子供を産み育てる格差というものも存在しているというふうに思っております。例えば、今年四月から始まりました不妊治療の保険適用でありますけれども、私も不妊治療の当事者でございました。もう率直に申し上げますと、通算で四百万円ぐらい掛かっています。これは、貯金を何とか取り崩してやることができまして、また、貯金があったので何とかなったわけでありますけれども、これは普通に働いている方が挑戦できるかといったらそうではないというふうに思っています。だからこそ保険適用しなくてはならないということで、自民党内に議員連盟も立ち上げさせていただいて、また、菅総理にも御決断をいただいて、最終的にはしっかりと制度が構築でき実施をできたというふうに思っておりますが、こういった観点も、私はしっかりと子供を望む方が産み育てやすい環境というものをつくっていかなくてはならないというふうに思っておりますので、こういったところもしっかりと今後取り組まなくてはならない施策であるというふうに思っております。
 あと、やはり、このことを考えましたときに、子供をしっかりと産んだ後育てていくという中で、なかなかそういったところについて困難な場合もあるわけでございます。子供の虐待というようなことは絶対避けなくてはなりません。これについては里親制度の活用等、参考人からお話がありました。また、特別養子縁組についてもそうであるというふうに思います。こういった制度をしっかりと我々は国民に周知をし、そして実施をしていかなくてはならないというふうに思っております。
 私からは以上でございます。
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芝博一#4
○会長(芝博一君) 和田委員の発言は終わりました。
 それでは、引き続き、発言のある方は挙手をお願いいたします。
 牧山ひろえ委員。
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牧山ひろえ#5
○牧山ひろえ君 立憲民主・社民の牧山ひろえです。
 ここ三年間の国民生活・経済に関する調査会におきましては、統一した大テーマを「誰もが安心できる社会の実現」とさせて調査をさせていただきました。特に、困難を抱える人々にフォーカスを当て、現状を把握するとともに、現在行われている対応を検証し、それを土台に、あるべき寄り添う支援の構築という形で、段階を踏んで理解と認識を深めてまいりました。特に、後半期の二年間におきまして、私は調査会の理事として、小、中テーマの設定、そしてそのテーマに沿った参考人の選定に従事させていただいた次第でございます。
 現在の日本社会が抱える多くの困難にそれぞれの立場から対応している多くの専門家の方々から、参考人としての貴重なお話を伺うことができました。具体的には、社会的孤立をめぐる課題や生活基盤の不安定、新型コロナウイルス感染症により生じた困難への対応などについても小テーマとして取り上げましたけれども、特に複数の角度から掘り下げて取り上げましたのは、子供をめぐる諸問題、そして外国人をめぐる諸問題でございます。
 困難というテーマで抽出したこれらの諸課題の当事者、例えば困難に直面している子供であったり外国人であったりするわけですが、彼らは日本において政治的な発言権がないか、あるいは極めて限られているという点で共通しております。言い換えますと、自らの立場と主張を代弁する政治勢力がないということです。国家の存在と役割が極めて大きい現代福祉国家におきまして、政治力がない社会勢力への対応が後回しになっている現実は非常に重い意味を持つと思います。
 このことにつきましては、選挙で選出され国民の代表を担っている私たちが社会の現実を政治の世界に反映し切れていないということを意味するわけです。そのことにつきましては真摯に自省しなければならないと思っております。そして、このことは国民の民主主義への不信感、疑念につながりかねないと思います。選挙は極めて重要であり、民主主義の根幹であることは揺らぎませんけれども、このような既存の政治勢力によって吸い上げることができない、政治的に表現をすると、いわゆる声なき声を政治の現場に引っ張り出していくということが重要となってくると思います。そのためには、選挙における投票以外で、弱き者の声、顧みられることはなかった者の声、社会の少数勢力、マイノリティーの声、これらを政治の現場に直結していく仕組みが何よりも重要なのではないかと感じます。
 今回の国民生活・経済調査会における取組のように、困難を抱える人々に寄り添い、自分事としてそれぞれの専門性を武器に事態の改善に取り組んでいる方々から現場の状況をお伺いし、そして問題意識を開陳していただく、このことも社会の困難を政治につなげる一助になったのではないかと思っております。
 ただ、それだけでは不十分で、民意の反映という点で機能不全が指摘される間接民主主義ですけれども、代議制民主主義を補完する手段として住民投票等の直接民主主義を併用していくことも、構造的に社会の困難に対応するという意味で検討に値するのではないかと感じております。人を選ぶ選挙制度を主としつつも、国民に政策を直接選択させる機会をより積極的につくっていくということです。少なくとも、身近に存在する社会の困難には光が当たりやすくなることだと思います。そして、現状より民意を問いやすくする、民意を問うハードルを下げるインフラとして、インターネット投票の持つ意味、意義により着目するべきではないかなと思います。
 日本社会が抱える困難に対応する、これは単なる倫理観、社会正義ということに沿っているだけにとどまらないと思います。現在は、その直面している困難さが際立ち、着目も、注目も浴びがちです。これらの社会的困難に対する政策的なてこ入れが成功した場合は、我が国が再浮上するエンジンとなり得ると私は考えております。
 日本社会が抱える困難に一つ一つ丁寧に対応していくことがとても重要です。困難を生む構造自体にも着目する必要性を強調させていただきまして、私の意見とさせていただきます。
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芝博一#6
○会長(芝博一君) ありがとうございました。
 以上、牧山ひろえ委員の発言でございました。
 それでは、次に発言のある方は挙手をお願いいたします。
 安江伸夫委員。
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安江伸夫#7
○安江伸夫君 公明党の安江伸夫です。
 会派を代表して意見を申し述べます。
 本調査会では、「誰もが安心できる社会の実現」という大テーマの下で三年間にわたって調査を重ねてまいりました。この間、コロナ禍、ウクライナ危機など予期せぬ困難な課題にも直面し、今もなおこれが継続している状況です。改めて、誰もが安心できる社会を構築していくことの重要性が認識されたものと思います。
 今国会では、「困難に寄り添う支援の構築」という中テーマの下で、「子どもへの支援」、「社会につなぐ支援」、「支援に向けた体制の充実」の三つの小テーマで九人の参考人の先生方から貴重な御意見等をいただきました。これらを踏まえ、以下、申し述べます。
 まず、「子どもへの支援」のテーマでは、特に、子供の居場所づくりを生活支援と併せ積極的に進めること、自治体、学校、民間団体などの地域との連携を強化すること等の重要性が確認されました。私自身改めて大切だと感じたことは、社会全体で子供たちの成長を支えていくという観点です。子供たちが抱えている複雑困難な課題を解決するためには、地域のあらゆる資源が協働をして当事者に寄り添っていく体制強化が求められています。そのために必要な予算の拡充、地域のコーディネート機能の強化、支援の担い手の育成などを更に推進すべきと考えます。
 加えて、教育格差を是正するためのデータによる実態把握の重要性も指摘されました。教育予算を充実させることはもとより、地域間格差などの経済的側面以外の教育格差の要因についても十分な検証が必要ではないでしょうか。個人情報保護の観点にも十分留意しつつ、情報の収集また分析の在り方の検討も必要と考えます。
 次に、「社会につなぐ支援」のテーマについても、関係機関との連携の重要性とともに、支援の契機となるあらゆる機会の活用、そして情報共有の重要性が指摘されました。つながり支え合う社会を構築する上で大切なことは、苦しみながらも声を上げることすらできていない人に対し、サーチライトを当て、見付け出して支援の手を差し伸ばしていくことです。税金の滞納、債務整理、市民生活相談、就学援助、介護サービスなど、一つ一つの契機を生かして支援につなげていく。自治体の好事例などを参考にしながら、アウトリーチ型の支援体制を更に強化すべきと考えます。
 また、こども宅食が支援につながる、つなげるための機能として重要だということも御指摘いただきました。まさに社会につなぐ支援の一環として、こうしたこども宅食のような事業への支援も更に強化すべきと考えます。
 三つ目の「支援に向けた体制の充実」のテーマに関しましては、不登校支援についての対策の御提案もいただきました。中でも、公教育と連携したネット上での学びの場を支える取組は、やむなく学校に行けない場合でも、学びの機会が断絶されることを防ぎながら、いつでも学校に戻ってこられる環境を整備する仕組みとして大変参考になるものと考えます。
 社会的に孤立している人の居住支援における公的な保証の必要性についても御指摘をいただきました。住居の支援は、生存の基盤を確立するという意味で大変重要なものであると認識をしております。公明党といたしましても、住宅手当の創設など、住まいのセーフティーネットの再構築を訴えております。いずれにいたしましても、居住支援の一層の充実強化を求めていきたいと思います。
 最後に、伴走型支援の継続と強化のためには、専門職の配置と支援する側の雇用条件の改善等が重要である旨の御意見もいただきました。国としても、支援に関わる人材の養成、質の向上、そして処遇の改善に積極的に取り組んでいくべきと考えます。
 以上、今国会における調査の結果を踏まえて意見を申し述べました。
 公明党としても、この三年間の調査結果を踏まえ、また今後も常に現場の声を伺いながら、誰もが安心できる社会の実現に向けて邁進してまいることを申し上げ、私の意見表明とさせていただきます。
 ありがとうございました。
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芝博一#8
○会長(芝博一君) ありがとうございました。
 以上、安江伸夫委員からの発言でございました。
 それでは、次に発言のある方は挙手をお願いいたします。
 大塚耕平委員。
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大塚耕平#9
○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚耕平です。
 会派を代表して意見を申し述べさせていただきます。
 まず、困難を抱える当事者への支援、そしてその困難を抱える当事者をどう社会につなぐのか、そしてそれを支える体制をどうするのかという、こういう切り口で長きにわたって御議論いただいたこと、そして議論に参加させていただいたこと、適切な切り分けであり、また感謝を申し上げたいと思います。
 感じたことを何点か申し上げますので、報告書作成の際の参考にしていただければ幸いであります。
 まず、参考人のいろいろお話をお伺いしておりますと、困難を抱える当事者というのは、その困難に至るまず原因があり、そしてその結果として現状があり、その現状から元の正常な状態にどう戻すかという、この三つの切り口があるんですが、ややもすると、その現在困難を抱えている人をどうサポートするかという議論ないしは意見が中心になっていたような気もいたしますが、先ほど和田委員もおっしゃったように、そもそもの原因を解決しなければこれはならないということ、そして、現在をどうサポートするかだけじゃなくて、最終的に正常な状態にエグジットしていただくという、こういう切り口の整理が必要だなということを感じました。これが一点目でございます。
 二点目は、困難を抱えている皆さんがどこに相談に行ったらいいか分からないという、こういうニュアンスの意見が多々あったような気がいたします。
 その観点で、参考人としておいでいただいた野洲市の事例は大変一つの考える上でのヒントになったと思うんですが、まあこの言葉が適切かどうか分かりませんが、困難を抱えた方々がどういうところに相談に行って、どういう政策や制度を利用させていただいたらいいかという水先案内人をやっていただくコンシェルジュみたいな、そういう役割の人が必要なんだろうなと感じました。それは、そういう専門職をつくるという手もありますが、野洲市のように行政がまさしくその役割を果たすということが大事だということで、行政に対しても何がしかの国会としての意見を言っていただけるような報告書であればいいなと思います。
 そしてもう一点は、困難を抱えているその当事者、その当事者の周辺にいる人へのサポート、例えば子供が困難を抱えている当事者であれば、その親へのサポートをどうするか。それから、要介護者が困難を抱えている場合には、例えばそれを支えているのが子供であったりすると、これはヤングケアラーの問題になってくるわけでありまして、議論や検討のスコープを困難を抱えている当事者だけにとどめることなく、その周辺や間接的な関係者にも広げることが必要だなということを感じました。
 そして、その上で、今ヤングケアラーという言葉も使いましたけれども、国民民主党もヤングケアラー法案というのを提出させていただいておりますが、この三年間の議論を経て、どういう法律や制度が必要かということについて当調査会として何がしかの意見表明をしていただければ幸いだというふうに思っております。
 最後になりますけれども、公共政策の分野でキングダンという学者がおりまして、このキングダンの三つの窓という一つのアプローチがありまして、何か物事を解決するためには、三つの窓、問題の窓を開く、次に政治の窓を開く、そして最後に政策の窓を開くと、この三つの窓が開かないと解決しないということを公共政策の分野で専門家等が教えているわけでありますが、問題の窓をまず開く、何が問題か理解するためには、先ほど安江委員もおっしゃったデータとかそういうものが必要でありますし、それから、なぜここで議論したような分野がどんどん問題を抱え込んでいるかというと、それはつまり、問題の窓を開くためには、まさしく声が届かないことには、光が当たらないことには解決に至りません、そもそもスタートに立てませんので。そういう意味では、牧山委員のおっしゃったアプローチも大変重要だと思います。
 いずれにいたしましても、国民の皆さんの困難に寄り添うというのが政治の本来の役割だと思いますので、当調査会の議論が国民生活の向上に資することを祈念申し上げて、国民民主党としての意見表明に代えさせていただきます。
 ありがとうございました。
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芝博一#10
○会長(芝博一君) ありがとうございました。
 以上、大塚耕平委員からの意見陳述でございました。
 それでは、次に発言のある方は挙手をお願いいたします。
 梅村みずほ委員。
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梅村みずほ#11
○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほでございます。
 九名の参考人から困難の多様化する現実について伝えていただき、改めて今政治が抱えている問題の深さというものを思い知った次第です。
 この調査会、そして参考人を御選定いただきました皆様に心から感謝するものでございます。
 皆様からお話を伺っていまして、実に子供から高齢者に至るまで、全ての年代において困難を抱えている方々が存在するという実態を知りました。これまでの旧時代的な支援策では対応できない、個々一人一人に対して必要なサポートが違ってきているのだということも実感しております。
 先ほど他の議員からもありましたように、私も今回、九名の参考人から様々お話を聞いてきて最も印象に残ったのは、生水裕美参考人、滋賀県野洲市の市民部次長でいらっしゃいますけれども、の言葉でした。
 生水裕美次長は、大変にこやかに、いとおしむように第二十三条というあの条文を紹介されたわけですね。「市は、その組織及び機能の全てを挙げて、生活困窮者等の発見に努めるものとする。」、本当に喜びにあふれて、大好きなんですとこの条文を御紹介いただき、政策、野洲市さんが行っていらっしゃるコンシェルジュ機能を持った一人一人が市民の困り事に対応していく、あれっと思ったところを突破口に、その奥にある問題を見付け出して掘り出していく、そういったサポートの仕方というのを行政がやっているというのはもう驚きでした。
 アウトリーチの必要性が各分野で叫ばれておりますけれども、その相談窓口を設けるだけでは既に救えない時代になっていまして、アウトリーチ、自分から、行政側から手を伸ばしていく、NPOの方々も頑張っていますけれども、行政が必死に手を伸ばしていかなければいけない。また、その手を伸ばしただけではその手をつかんでいただくことはできず、その手のひらにクローバーを乗せるなり、あめを乗せるなり、何とかして手をつかんでもらえるように必死の努力をしなくてはいけないというふうにこの調査会を通じて感じました。
 また、今回の調査会では、デジタルとテクノロジーの可能性について様々議員からもお話がありましたし、参考人からもお話がありました。
 例えば、この参議院におきましてもデジタルデバイスの持込みというものがいよいよ可能になりまして、私も毎回の質疑に持ち込み、それまで手元でプリントアウトした資料などをばさばさと音を言わせながら見ていたんですが、やはり検索ができるわけですから、クリック一つで資料を開くことができると。
 一方で、こうやってデジタルデバイスを使っていると、紙の良さもあるなというふうな実感するもので、私、農林水産委員会でこのパソコン一台で臨みましたところ、ずっとエンターキーを押していたようで、気付けば百七十八ページになって、原稿で自分がどこをしゃべっているか分からなくなるというふうな現象もありました。
 改めて、紙の良さもある、デジタルの良さもある、ハイブリッドでやっていかなくてはいけないのだなと。これからは極論の、二元論の世界ではなくて、中庸、真ん中を取っていく時代なのだろうというふうに思っております。
 それは支援策でも同じことで、様々な困難を抱える皆様のお困り事を解決していく、皆様に命と体と人生を大切にしていただくためには、新しいデジタルというものと人の心、そして手のぬくもり、そういったアナログなものも大切にしていかなくてはいけないと思っております。
 シンギュラリティーの時代が来るぞ、二〇四五年にはAIがAIをつくり出すぞという時代も迫ってきているわけなんですけれども、私は、この日本の未来にAI議員も誕生するかもしれないと思っているのですね。EBPM、科学的根拠に基づく政治ということを考えれば、人間よりもむしろAI議員が政治をつかさどった方がうまくいくこともあるのかもしれないと思うことすらあるのですが、それでもやはり、ナイフで腕を切れば血を流す我々が生きている世界ですので、どこまでも感情というものを排除してはいけないと。感情だけでは駄目、ロジックだけでも駄目、感情とロジックを適切に組み合わせていく政治が求められているのではないかと思いました。
 それにはやはり、教育、子供たちにこれからの時代の現実と可能性と様々な未来と選択肢を見せていく必要があると思います。他の議員からもありましたように、日本はやはり教育、子供関連予算が少な過ぎます。教育の費用を倍増していくこと、そして死に物狂いで皆さんのお困り事を救済していく、そういった気概が政治に求められていると感じました。
 以上です。ありがとうございます。
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芝博一#12
○会長(芝博一君) ありがとうございました。
 以上で岩渕友委員の発言を、意見……ヤジあっ、失礼しました。梅村みずほ委員の意見表明を終了させていただきます。失礼いたしました。
 それでは、次に発言のある方は挙手をお願いいたします。
 改めて、岩渕友委員。
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岩渕友#13
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。
 本調査会は、「誰もが安心できる社会の実現」を大きなテーマとして、一年目は「困難を抱える人々の現状」について、二年目は「困難を抱える人々への対応」について、そして三年目となる今年は「困難に寄り添う支援の構築」について、「子どもへの支援」、「社会につなぐ支援」、「支援に向けた体制の充実」について参考人質疑を行ってきました。
 今期の調査会は、コロナ禍の下で質疑が行われてきました。脆弱性のある方、非正規雇用や親子関係が悪いなど、元々リスクを抱えていた方々に負の変化が現れた、元々ぎりぎりのところで踏ん張っていた方々が落ち込んでいる、困窮している方々が更に困窮する事態に追い詰められているなど、参考人が述べていたように、一人親家庭や非正規労働者など、困難を抱える方々が更に困難な状態へと追い込まれる事態となっています。同時に、コロナ禍は誰もが困窮することを知らしめたのではないかと参考人が述べていたように、困窮することが誰にでも起こり得ることを示すものになりました。
 子供たちも、授業がオンラインとなり、友達と直接接する機会が少なくなるといったことが長期に続くなど、生活が大きく変化し、今後その影響がどう出るのかも懸念をされています。
 集まることが難しくなる中で、支援の在り方も変化をしてきました。つながることを大切にし、新しいネットワークが生まれるなど、支援の現場では様々な努力や工夫が行われてきました。支援の現場を支える公的な支援の強化が必要です。
 また、こうした努力が行われる下で、居場所は人権だと取り組んでいる参考人からは、居場所をつくるだけではなくて、生活を安定させる、生活を支えることが大切という意見が述べられるなど、非正規雇用から正規雇用への転換や最低賃金を全国一律大幅に引き上げること、子供を育てながら働き続けることができる環境づくりなど、誰もが安心して生活できる基盤の強化を行うことが重要だと考えます。その大本にある憲法二十五条を始め、憲法を生かして誰もが安心できる社会の実現を図ることが政治に求められています。
 最後に、ロシアによるウクライナへの侵略に抗議をするものです。
 侵略や戦争など、誰もが安心できる社会の実現をこれほど阻むものはありません。コロナ禍が重なって、日本でも原油や食料品など物価高騰の影響が生活となりわいに深刻な打撃となっています。暮らしを支える支援の強化とともに、日本政府が憲法を生かした平和外交を進める先頭に立つことが求められています。
 コロナ禍から国民の命と暮らし、雇用となりわいを守ること、コロナ禍で明らかとなった社会の弱い部分を大本から変え、誰もが安心できる社会の実現のために政治が役割を果たすよう私も力を尽くす決意を述べて、意見表明といたします。
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芝博一#14
○会長(芝博一君) ありがとうございました。
 以上、岩渕友委員の意見表明でございました。
 次に発言のある方は挙手をお願いいたします。
 浜田聡委員。
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浜田聡#15
○浜田聡君 NHK党、参議院会派みんなの党、浜田聡でございます。
 今国会の当調査会において、「困難に寄り添う支援の構築」を共通のテーマとして三回の参考人質疑が行われました。この三回の調査会の内容と現在の岸田政権の方針を踏まえて意見表明をさせていただきます。
 今から二か月ほど前に、財務省より国民負担率の発表がありました。国民負担率というのは、国民全体の所得に占める税金や社会保険料負担の割合を示すものです。令和三年度の国民負担率は四八%で史上最大とのことです。今から約五十年前、日本は高度経済成長期にありました。そのとき、昭和四十五年度の国民負担率は二三%であり、現在の約半分でございました。国民負担率はその後、時間の経過とともに上昇を続けており現在に至ります。
 国民負担率四八%というのは国民が頑張って得た稼ぎの半分を政府に持っていかれる状況でありまして、私はゆゆしき問題であると考えます。国民負担率の上昇は国民の経済活動の自由を阻害するものであります。多くの国民にとって経済活動の自由が損なわれている現状に危機感を抱くとともに、岸田政権に対して、そういった現状を改善するため、国民負担率を下げる方向にかじ取りするよう求めます。
 岸田政権による意見表明で度々聞かれる言葉として、新自由主義からの脱却というものがあります。私は、この言葉を聞くたびに違和感を覚えます。これまで申し上げてきたように、国民負担率が上昇傾向であり、国民の自由が阻害されてきているわけでありますから、いわゆる自由主義とは逆の政策が行われてきているわけでございます。そういうわけで、自由主義とは言い難い状況であるにもかかわらず、そこからの脱却というのは不自然であると考えるわけでございます。したがって、国が目指すべきは、そこからの脱却よりも、むしろ今や自由主義を追求すべきであると考えます。
 岸田政権の政策を示す言葉としてもう一つ紹介させていただくと、新しい資本主義というものがあります。これまでの政権運営を見ておりますと、岸田政権は、国民負担率を下げようという方針は見えず、むしろ増税を示唆する動きも見られます。経済活動の自由を今後も縛っていこうとするのであれば、それは岸田政権は、新しい資本主義というよりも、むしろ古い社会主義と表現した方がよさそうです。現在、新しい資本主義に関して政府の各会議においてその方針が議論されていると承知しておりますが、今後は経済活動の自由を重視するような方向に進むことを求めます。
 さて、今国会の調査会で何度か聞かれたこととして、公務員を増やすべきという提言がありました。私は、この提言については慎重になるべきと考えます。公務員を増やすということは、シンプルに考えればその人件費が増えることとなり、国民の税負担上昇の可能性があるからです。もちろん、厳しい労働環境下に置かれている公務員の皆様への配慮は必要です。しかし、その対策を安易に人を増やすことのみで考えるべきではありません。最優先で考えるべきは、そもそも公務員の仕事を減らすこと、そして業務効率を上げることであると考えます。
 二〇二〇年、OECD公表のデータによると、日本の時間当たり労働生産性はOECD三十八か国中二十三位とのことでございます。公務員を増やすかどうかと御議論する際には、日本の国民負担率が高くなっている現状、そして日本の労働生産性が高くないことを踏まえるべきであると申し上げたいと思います。
 以上、岸田政権や調査会の内容を踏まえて私見を申し上げました。
 これまで申し上げてきたように、国民負担率は上昇の一方にあり、現状の岸田政権の方向性には危機感を抱いています。みんなの党会派は、そういった状況を打破し、国民の自由をより尊重し経済成長する社会となるよう今後も尽力していくことを誓いまして、私の意見表明とさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。
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芝博一#16
○会長(芝博一君) ありがとうございました。
 以上、浜田聡委員からの意見表明でございました。
 以上で各会派の一巡目の発言は終了をいたしました。
 他に発言の御希望のある方は挙手をもってお願いをいたします。
 下野六太委員。
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下野六太#17
○下野六太君 公明党の下野六太でございます。
 誰もが安心できる社会の実現、そして困難に寄り添う支援の在り方について、意見表明を少々させていただきたいと思います。
 実は、私自身が、困難を抱える子供時代を過ごしてきました。七人兄弟の長男として生まれ、昭和三十九年、前回のオリンピックがあった年に生まれましたが、貧乏のどん底で暮らしを、生活をしておりました。幼稚園から中学校二年生まで新聞配達をして、家庭は非常に厳しい状態で、高校のときに、将来は中学校の体育の教師になりたいと思っていたんですけれども、本来ならば高校を出て働かなければいけないような経済状態の中、親に手をついて、将来は体育の教師になりたいということを親にお願いをして、そして大学に行くということになりました。
 大学に行った後の当ては何もなかったんですけれども、大学に行ったら、入学金と最初の前期の授業料だけは親に払ってもらって、大学に行ったら学生課の方が非常にいい方がいらっしゃって、授業料免除を申請すればいいんじゃないかという話を受けて、それからは授業料免除を申請して、残る三年半、授業料免除で大学に行かせていただきました。
 その間、日本育英会の特別奨学金を月二万六千円いただいて、そして生活の基本とさせていただいて、そして念願の教師になった後に、その奨学金の二万六千円は免除、返還が免除になり、大変助かった思い出があります。
 この調査会の中で九人の方々の参考人の意見をお伺いしていく中に、やはり将来の希望をなくしている子供や将来を悲観的に考えている子供、挑戦をしてもいいのに最初から諦めている子供たちが多いのではないだろうか、そんなことをずっと考え続けておりました。誰もが希望を失うことなく挑戦できる社会、それは、奨学金の充実であったり奨学金の返還免除であったり、様々な形で、大学の授業料の減免であったり、様々な形で政治がやらねばならないことはたくさんあると思います。
 そういったところで、教師になった私は、経済的に厳しい家庭のお子さんを目の当たりにしてきました。経済的に厳しいお子さんの中には、五メートルほどしか泳げない子供もたくさんいました。一方、裕福な家庭のお子さんは、もう最初から四泳法、バタフライまで泳げるというお子さんも、スイミングで習っていた関係でたくさんいました。
 教育は、公教育は経済的に厳しい家庭のお子さんにもきちんとした保障をしていくべきだと考えて、研究を積み重ねていった結果、どんな子供も残らずクロールで千メートル泳げるようにし、様々な運動を子供たち自身が達成感を味わうことができるような教育実践を実現をしてこれたのは、実は、自分自身が非常に困難を抱えていた家庭から教師になったということが私は原点であったろうというふうに、振り返ってみたときにそう思います。
 ですから、様々な理由で将来に希望を持てない子供や将来に希望を描けない子供たちを、何としても政治の世界で、希望を失うことなく挑戦ができる、挑戦していいと、そういう社会の実現に向けて、改めて決意をさせていただいたところです。
 以上で終わります。
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芝博一#18
○会長(芝博一君) ありがとうございました。
 以上をもって下野六太委員の発言を終了させていただきます。
 それでは、他に御発言はございませんか。──他に発言がないようでありますので、以上で委員間の意見交換を終了とさせていただきます。
 なお、各委員におかれましては、貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。
 本日伺いました御意見も踏まえ、各理事とも協議の上、最終報告書を作成してまいりたいと存じます。
 それでは、これにて本日は散会といたします。
   午後一時四十分散会
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