大門実紀史の発言 (財政金融委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○大門実紀史君 考えられるのはもう一つしかないんじゃないかと思うんですけれども。その百を超える人というのはそう何百人、何千人いるわけではないですよね。その方々の中で、配当の中で総合課税になる部分が、所得があったんではないかと、何らかの形でですね。だから、総合課税だと最高税率が掛かりますので、ぴょんと上がったんではないかと。ほかにちょっと考えられないなと思うわけですね。
そういう点でいきますと、我が党が、一億円の壁といいますか、この金融所得税を見直すべきだということで何度も申し上げてきたのは、あくまでこの富裕層に対する税制優遇でありまして、その高額所得者の、特にこの一億超える、この下がるのはおかしいということなんで、この部分を欧米並みの税率を適用する制度設計にしたらいかがでしょうと、幾らでもやり方あると思うんですけどね。例えば、株の配当が、譲渡益、分離課税とされております、住民税含めて二〇%ですよね。これは国際的にも低い。これは改めると。そのため、そして譲渡所得には高額部分に欧米並みの三〇%の税率を適用すると。そして、今回にも関わるか分かりませんが、このぴょんと上がったのに。株式の配当には少額の方もいますから、そういう方除いて、こういう高額所得者の場合は分離課税を認めないで総合累進課税を義務付けると。このことによって今回ぴょんと上がった部分が、このぴょんじゃなくて、ここがですね、ざあっと上がっていくというふうなことになるんではないかと思いますので、総合課税のところに、一定以上は総合課税にするということですね。
先ほど一般の投資家の話が若干ありましたが、私たちはその一般の投資家の方々に課税強化すべきなどということは更々考えておりません。去年の総選挙のときに、橋下徹さんですかね、さんざん、これ見直すと一般の投資家が困るみたいなキャンペーン張られましたが、誰もそんなことは言っていないですよね。高額の部分だけと言っているわけでございまして、今、将来不安と、銀行に預金しても金利付かないから、若いサラリーマンの方も、ちょっとでもためたいと思って投資にお金を少しでも回す方はいらっしゃるわけですね。そんな方まで何か一律に税率上げて、分離課税で上げてなんということはもうやるべきじゃないというふうに思っておりまして、その高額の部分についてということでありますし、当然、NISAだ、NISAなんかの適用を受ける方々はもう除外して、こういう一億、もうこのラインを、ラインを上げていくと。アメリカよりもひどいですね。アメリカもちょっと下降ぎみですけど、日本はこんな下がるというのは、ちょっと先進国の中でも極端に下がっておりますので、是正すべきだというふうに思うところでございます。
もう一つは、これは所得への課税の問題でございますが、資産への課税、いわゆる富裕税、富裕税というのは、主に資産に掛けようという話でございますが、これも実はアメリカ含めて、ヨーロッパ含めて今テーマになってきていますね。
なぜかといいますと、前は資産に掛けるという考え方、掛けようとすると、富裕層は資産を海外に移しちゃうんじゃないかと。で、実際移すわけですね。それがあるので余り効果がないのではないかという話がありましたが、この間、国際課税、私も何回もこの委員会で取り上げてまいりましたが、BEPSの話もありましたけれど、国際的にもうその課税逃れを許さないという枠組みがだんだんできていますよね。
だから、各国が資産に、富裕層の資産に税を掛けてもそう簡単に逃げられないという仕組みがだんだんでき上がってきているという環境変化もあって、また格差が余りにも拡大していると、両面があって、いろんな国で富裕税、資産に掛ける税というのがいろいろ今テーマになってきております。
資料の五に、日本の富裕層の資産が今どうなっているかということで、データを、これは野村総研のデータですが、示してございます。
日本の超富裕層の資産総額ですけれども、あと、一人当たり平均資産額、二〇〇五年から示させていただいております。この場合の超富裕層というのは、金融資産が五億円、五億円以上持っている方々のことであります。
超富裕層の資産総額は、二〇〇五年の四十六兆から二〇一九年で九十七兆と拡大しております。世界の富裕層と同様に、大体十五年程度で二倍ぐらいに膨らんだ計算になります。
世帯数も増えているので、一世帯当たりに直すとどうなるかというと、二〇一九年は十一・一億円。あのアベノミクスのときにわっと上がったんですけど、株価がまたちょっと落ち着いてきたので、下がって十一・一億円ですね、一人当たりですね。これも二〇〇五年から比べると増えていると、こういう状況になっております。
こういう資産の方に課税しようという動きは、先ほど申し上げたとおり、アメリカでもヨーロッパでも今出ておりますが、我が党も既に、資産五億円以上の富裕層に対して、その五億を超える部分、五億に掛けないで、五億を超える部分にのみ課税するというふうな資産課税案をもう選挙のときも何回も提案しております、この野村総研の五億円以上と重なるわけですけれども。その税率も、一%から三%、資産に応じて引き上げる、累進税にすると、超富裕層と区別ができるということです。
この富裕層への資産課税、今ちょうどさっき言いましたアメリカで民主党の議員の方が提案をして非常に注目を集めておりますけれど、実は共和党の中でもその資産に対する課税を支持するという動きが広がっております、世論調査ではですね。
日本でも、経済、租税の専門家から導入を求める声がこの間上がってきております。政府税調の委員をされました佐藤主光さんと、有名なあの小林慶一郎慶應教授が資産税を提案する共同論文を出されて、一昨年ですかね、発表されておりますし、この前、予算委員会の公聴会で来ていただいた森信茂樹さん、大蔵省出身で政府税調も務められた方ですが、私の質問に対して、先ほど言いました国際環境も変わってきたから資産税も検討する、中長期的には検討する段階に入ったんではないかということを公述されておりました。
日本でも、少なくとも研究、検討はもう入るべき段階に来ていると思いますけれど、財務省のお考えはいかがでしょうか。