黒田東彦の発言 (財政金融委員会)

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○参考人(黒田東彦君) これは先ほども申し上げたことでありますけれども、私どもは、様々なデータあるいはアンケート調査等を踏まえてその時々の物価動向を検討しているわけですが、その際に、一方で家計の値上げ許容度の動き、それから他方で、企業の販売価格予想というか、今後どのように販売価格を設定していくかという、両面を見ながら今後の物価動向を見ていくということにしております。そうした中で、もちろん、例えばそのいわゆる許容度ということでなくて、例えば物価の、予想物価上昇率というものも、家計の予想物価上昇率というものもデータで取っておりますし、他方で企業の予想物価上昇率を見ております。
 そういう両面を常に見ているわけでございますが、たまたま、これは渡辺努東大教授が行われたそのアンケート調査というのがなかなかユニークなもので、ある意味でいうと、直接的に家計の値上げに対する反応をアンケート調査したということでありまして、そのアンケート調査によれば、昨年と現在とで少し状況が変わって、なじみの店のなじみの商品の価格が一〇%上がったときに別の店に行くかどうかという質問に対して、昨年は別の店に行くという人が多かったんですけれども、今年になって、いや、その同じなじみの店で引き続き買いますという返事が多くなってきたと。
 これは、値上げ許容度というのが適切な言葉かどうかという、いろいろ言い方はあると思うんですけれども、一定の、そのアンケート調査のデータを見れば、家計が、その特定の店で値上げがされたときに、もうよそに行くというんじゃなくて、そこの店で引き続き買うということ、これは家計の物価に対する対応が少し変わってきたことを示しているというふうに見ることもできると思います。
 ただ、これは一定の幅を持って見ないといけないので、この一回のアンケート調査で何か確定的なことが言えるということではないと思います。あくまでもその他のいろいろなデータ、あるいは各支店を通じた消費者、企業家のその価格設定行動とか価格に対する見方というものも十分把握して金融政策を運営していかなければならないというふうに思っております。

発言情報

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発言者: 黒田東彦

speaker_id: 19167

日付: 2022-06-07

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会