関根泰の発言 (資源エネルギーに関する調査会)
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○参考人(関根泰君) 御質問ありがとうございます。
まず一点目の、海水からということになりますと、これは海水は電解をしやすいという物性を持っているので、一旦ある程度の純度を上げた上で電気分解をすることによって、例えば水素、こういったものを作ることは簡単に既存の技術で可能です。
また、海水中にはかなりの濃度でCO2が物理溶解あるいは化学的な溶解、炭酸水のような形ですね、こういった形で溶け込んでおります。そういう点では、このCO2と水の中の水素、これを使うことによって原理的には太陽の力を使って炭化水素を作るということは可能です。
ただし、これは夢物語としてはあるのかもしれませんが、水の量に比べてCO2の量のバランスというのが非常に少ないということになりますので、炭化水素を作る上では、炭素と水素がほぼ一対二の比率で我々は手に入れなくてはいけない。ということは、水が例えば十八グラムあったらCO2は四十四グラムないと炭化水素を作ることはできません。これが高校の理科の式で書くような化学になるわけですね。
一方で、水十八に対してCO2が四十四も溶けているかというと、決してそんなに溶けることはありませんので、圧倒的に二酸化炭素が足りないということになるかと思います。
そういう意味では、小規模に、ショーケースとして、あるいはクレジット獲得、オフセットの対象のような形でこういう技術をつくって外に見せるということはもちろん可能と思いますが、実際の私たちの年間九エクサジュールに近いこの石油資源の日本国での利用を置き換えるようなポテンシャルは全くと言って期待できないのではないかと思います。
二点目の、SAFについては、現在、SAFではAnnexというものが定義されていて、一番から、まあ七番、八番というところが今議論されているわけですが、これにはいろいろな種類がございます。
完全に二酸化炭素を回収してきて作ろう、一回アルコールを介して作ろう、これがAnnexの五番。廃食油のようなものから水素を余り使わずに作ろう、これがAnnexの二番。そして、完全に、現在カタールで動いているような合成燃料を作る技術で作ろう、これがAnnexの一番。ほかにも、バイオから作ろう、いろんな考え方が今動いています。
バイオというキーワードでのSAFはAnnexの二番に該当します。あるいは、六番、七番に該当します。これらは、二番はコストが安いことがメリットです。外部水素を余り必要としません。ただし、賦存量が少ないです。そんなに天ぷら油がその辺にあるわけではございませんので、一方で日本国、例えばICAO、IATAのこれからの予見を基にしますと、国内だけでも二千万キロリットルを超えるSAFが必要というふうに言われています。
このような大量の油をバイオの廃油から作るということは論理的に不可能なので、そうなると、バイオではない一番や五番、こういったものも当然ながら導入していかないといけないというふうに思います。
また、私の資料の中で申し上げたとおり、航空機は、百人を超えるような中型、大型の飛行機になりますと、離陸時の重量の半分近くが燃料、すなわち三十トンから百トンを超える燃料を毎回羽の中と胴体の下に積んでおりますので、こういった一機の飛行機が一回に百トンの燃料を使うというスケールでの燃料をほかのものに置き換えるということはほぼ論理的に不可能ですから、SAFのような代替燃料をずうっと供給していかなくてはいけない、かつ、外航の飛行機が世界からやってきて、そこでも我々はSAFを提供しないといけないということからも、何かの形でバイオのみならずいろいろな方法でSAFを大量に作り続けることが必要であるということは間違いない事実と思います。
以上です。