石川和男の発言 (資源エネルギーに関する調査会)

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○参考人(石川和男君) 本日はお招きいただきまして、誠にありがとうございます。
 私、この資料ですね、薄い資料でございますが、私の名前の、用意させていただきましたので、この資料に沿いまして私の意見を陳述させていただきたいと思います。
 まず、めくっていただきまして、二ページ目でありまして、今回ここに参考人としてお呼びいただきました趣旨は、冒頭に委員長おっしゃいましたように、資源エネルギーの安定供給実現への提言ということで意見を述べよということでありまして、その関係から、私は、この二ページ目にありますように、まず国内の今の情勢を私なりに簡単に俯瞰してみたいと、そしてその次に、国際的には今こんなような状況ですということで、まず、るる説明をさせていただきたいと思います。
 まず、近年の国内エネルギー政策の動向と情勢の変化ということでありますが、やはり何といっても、今年は二〇二二年でありますが、今から十一年前、非常に不幸な事故が起きたわけでありますね。東日本大震災です、三・一一の。あれによりまして、地震があって、東北地方、原子力発電所もたくさんあるわけでありますけれども、地震では何にも起こらなかったと。ところが、その後大津波が来て、これは大変な被害が出ました。
 これは、特に沿岸部にお住まい、あるいはそこでお勤めの方々、大分その津波の被害に遭われて、今でも、私も実は小学校から高校の途中まで仙台に住んでおりまして、松島が大分痛手を被ったということで、あれ、宮城県の本当、名勝地なんでありますけれども、非常に心を痛めた記憶がありまして、今も実はまだ本当に、私の目から見ますと一〇〇%の復興までには至っていないなということで、まだあそこはやはり大きな被害が残っているなと、こんなふうに思っているわけでありますが。
 一方で、電力ということで、エネルギーということでいいますと、福島第一原子力発電所が緊急停止の後、みんな止まったんでありますけれども、その後ですね、津波が襲ってまいりまして、冷却電源、核燃料というのは冷却していなければいけないのでありますけれども、その電源が津波によって壊れてしまって、そしてあのような放射能漏れを起こした、こういう経緯でございまして、ただ、あれから今もう十一年たっておりまして、どうでしょうか、先生の皆様、先生方、あの事故をどのように改めて十年たって捉えられておりますでしょうか。
 私は、あの事故以降、様々なことがあった、これは承知をしておりますけれども、いかんせん、ここに書いていますように、エネルギー動向ということで考えますと、あのときにかなりヒステリックに国内、これは政治もマスコミもみんなそうだと思うんですけれども、あのときから原子力発電所につきまして非常に忌避するという、こういう空気が流れておって、それが大分蔓延して、まだそれが拭い切れていないというのが今の状況だろうということでありまして、規制当局、行政の方におきましても原子力規制委員会ができたりという新しい動きはあったんでありますけれども、現状において、西日本の一部、九州電力、四国電力、関西電力におきましては再起動してそれなりの電力供給を果たしているわけですけれども、中部よりもこちら側、東側、北側については全くもって動いていないということで、ここ一言で申しますと、この一行目に書いてございますように、原子力発電所については稼働させなさ過ぎということで、これははっきり申し上げまして、私はこれは駄目だと思います。はっきり申し上げます。こういう政治を、行政をやっていては私はいかぬと思います。
 つまり、次に書いていますように、大量、安定、安価供給源である目の前のものを止めているわけですね。その影響というものが、その次にもありますけれども、様々な方面で出ているということを改めて、国会議員の、国民の代表者である皆様にも改めて認識していただきたいと思います。
 二つ目であります。
 翌年、再生エネルギー、これは実は原発事故が起きたから再エネを持ってきたわけではありません。再生エネルギー、今、固定価格買取り制度でありますが、この法律は、これ、あのくしくも二〇一一年三月十一日の震災の六時間前に閣議決定をされたものでありまして、東日本大震災、原発事故とは関係なく再生エネルギーは普及しようという姿勢でおったわけであります。したがって、よく原発事故が起きたから再エネをやるんだというふうな論調が当時から出ておりましたけど、事実関係で申し上げますと、あれは認識の間違いであります。
 しかしながら、二〇一二年、震災の翌年に、たしか七月だったと思いますが、このFITを施行して、そのときに余りにも太陽光を中心として高値であったということで、私は当初からこれはバブルが起きるんじゃないかと懸念しておりましたが、案の定バブルが起きてしまいました。
 再生可能エネルギーというのは、私も実は、卑近な例で恐縮でありますけれども、昔、行政庁、経済産業省に勤めておりまして、再生可能エネルギーも担当しておりました。そういった経緯からしますと、これは国産のエネルギーであります。我が国領土、領海内で取れるエネルギーは、これは大変重要なものでありまして、これを振興していくことというのは、言わばエネルギー政策の肝の一つ、柱の一つであります。
 ただ、余りにも乱開発が大きいということで、昨今では地方自治体の条例が、たしか政府の統計によりますと一割近くの自治体でそういう、太陽光だと思うんですけれども、そういう開発に対して規制じみた条例ができているということで、これはこれで非常によろしくないことであろうと私は考えております。乱開発のツケというものを真摯に反省しなければいけない時期に来ていると思います。
 それから三つ目でありまして、これは二〇一六年でありますが、電力の全面自由化、小売自由化ということであります。
 これについては、以前から自由化というものは進めておりまして、私もそういった九〇年代から始まりました部分自由化の政策に携わった経験があります。
 電力やガス、そういったエネルギー産業にある程度の競争を起こし、自由化という名目の下でコスト競争をする環境を整えることは、これまた非常に重要なことであると考えておるわけですけれども、いかんせん、二〇一六年の全面自由化について私は申し上げたいのは、当時から申し上げておったんですけれども、多勢に無勢で全く私の意見は無視されてしまいましたけれども、このままだと大型電源、原子力、火力、大型水力に対する投資インセンティブがそがれてしまうんじゃないかと。投資回収方式、当時、総括原価方式といいましたけれども、これが大分やり玉に上げられまして、これが廃止ということで、今ちょっとここのところは私は非常に懸念をしておるというところでございます。
 再生可能エネルギーは、FITということで、これは長期、太陽光とか風力は二十年ぐらいですね、そういった長期にわたって投資回収はできる仕組みが用意をされておりますけれども、大型電源についてはこれをやめるというようなことで、何かこう、あれですね、安定供給の本当に大事なところを自由化という名の下で忘れかけているような気がしますので、ここは私は今日この場を借りまして意見を申し上げる中でリマインドをさせていただきたいと思います。
 それから、国際情勢でありますけれども、これも皆さん御案内のとおり、やはり去年以来ですね、ガス価格、原油価格、これは国際相場ですので日本がどうのこうのというわけではないんですけれども、そういう日本人にはどうしようもない理由でもって相場が上がっていると。
 理由は様々でありますけれども、昨今ではロシアとウクライナの情勢が非常に緊迫をしておりまして、プーチン大統領、今日の報道ですかね、昨夜の報道ですかね、一部撤退すると、軍隊を撤退するということで、大分ガスの方についても一部持ち直しつつあるというのはあるんですけれども、しかし、そういうガス危機とか原油の危機とか、言わば七〇年代に振り返ってみますとオイルショックというのがあったわけでございますけれども、日本はやはりエネルギーというものについてはどうしても海外に依存せざるを得ない。この脆弱な構造について、今回のガス危機というものが我々日本人に対してどのような、まあ改善点というんですかね、これからこうしなければならない、ああしなければならないということを思い起こすかというところが勝負かなというふうに思っております。
 そこに、下に書いていますように、ここ十年ですね、震災以降、これはやはり電源構成の違い、原発を止めてしまったということと、それから再生エネルギーはやや高いお金を掛け過ぎているということで、そういったことからも、電気料金、これはもう統計上の数字ですね、大体二割から四割ぐらい上がっているということで、これは我々の生活コスト、それから産業コストにも大きく響いておるところでございます。
 これは昔、財務省の方と議論したときに、消費税を上げるのは非常に大変であると。例えば橋本内閣のときには三パーから五パーに上げる、これは非常に大変であると。当時、当時の大蔵省ですね、の方と議論したときに、ああ、そんな大変なんですかというふうに私申し上げたところ、いやいや、これは税が上がると八百屋さんとかお店とかそういったところで数字が出ちゃうんですと、キュウリが一本幾らとかニンジンが一本幾らとかお肉が幾らとか上がってしまうと、これは庶民に対して非常にインパクトが大きいものであると、そんなようなことをおっしゃっていました。
 しかし、電気料金とか都市ガス代というのは、実は我が家もそうでありますが、恐らくほとんどのこの議場にいらっしゃる先生方のお宅でも多分そうではないかと思うんですが、多くは自動引き落としじゃないかというふうに思います。そうしますと、月に一遍、私の場合、クレジットカードで引き落としをしておるわけでございますけれども、合計額は一応見るんですね、ああ、何か何十万使ったねと。ところが、明細まで行って電気だのガスだの水道だの何だの全部事細かく見る暇もないと。何となく合計で見てしまうんですよね。そういうふうに、やはり消費税との違いというのはこういうところにあるんだろうと。
 しかし、後で申し上げますけど、負担額というのは兆の単位で負担が増えておりまして、ここは気付かないのは、そういった情報の我々一般庶民の見方なのかなと、あるいは開示の方法にもう少し工夫の余地があるのかと、いろんなファクターがあろうかと思います。
 そういう点でいいますと、ガソリン代についてこれほどやはり日本全体が、政治の場でもガソリン代について非常にビビッドになっているのは、あれはガソリンスタンドの値段が出ているからだと思います。昨日ですね、私、世田谷区に住んでおりますけれども、百六十六円ぐらいでした。高いと思います。しかし、これが百七十円を超えると政府からいろいろ支援が出るというようなことになっておりますけれども、百六十六円とかやはり高い、そんなふうな思いであります。
 じゃ、下になりますけれども、二ページ目の下のところで、日本経済への影響ということで、私は、二割から四割、そういう電気代が上がっていることとか昨今のガス代やガソリン代の値上がり、これも懸念しておりますけれども、やはり二つ目といたしましては、化石燃料について、やっぱり脱化石とかですね、特に石炭が随分があっとやられちゃっていますけど、こういったところというのはやっぱり安定供給源についてもう少し考えた方がいいんじゃないかと思います。
 再生可能エネルギーの導入というのは分かりますが、時間が掛かる、長期的に時間が掛かるものだと思います。この資料の後ろの方で御説明申し上げますけれども、世界全体で見ても、なかなかエネルギーの構成というのはそんな簡単に変わるものじゃないということが見て取れるわけであります。
 それから四つ目といたしまして、私は、原子力、三・一一の原子力事故、それから最近の脱石炭とかなんとかというような、そういうメディアを中心に、SNSを中心に流れているようなものというのは風評みたいなものでありますけれども、私は、政治が風評に連戦連敗中なんじゃないかなというふうに思います。もう少し政治の場、まあメディアも含めてですけれども、そういう声を大にして言うべき人、そういうことを言うことがふさわしい場においてずっと負け続けていると、風評に負けているのは残念でなりません。
 で、文句ばかり言っていてもしようがないので、ここで提言を申し上げたいと思います。
 三ページ目であります。まず、短期的なもの。次のページが長期的なものでありますけれども、まず三ページ目で、短期的なこういうことを是非政治の場で真剣に御検討いただきたいということを、ここの、提言①ということで書かせてもらいました。
 まず、私は、やっぱり電気料金、そこに非常にやっぱり関心がございます。これは、生活コストもそうですけれども、産業競争力の源泉であります。したがって、こういったところについて、なぜ今電気代が高いのかということで、これはもう明らかにありますけれども、三・一一の原子力事故をもってほとんどの原発を止めちゃったということですね。
 原発事故というと確かに悲惨なものでありますけれども、人類は今まで大きな原子力事故を三回経験しております。一つが、一九七〇年代後半のアメリカ・スリーマイルス島の事故ですね。その次に、一九八六年、旧ソ連、今でいうところのまさにウクライナでありますけれども、そこのチェルノブイリ原子力発電所におけるあの大きな事故。そして三つ目が、三・一一の福島第一原子力発電所の事故であります。
 どの事故もそれぞれ、国も違う、それから事故の事象も違うということで、一概に比較することはなかなか難しいのでありますが、私は、一つだけ日本はどうしてこうなんだろうというふうに思っている点がありまして、それは、アメリカのスリーマイルス島の事故の後、それから旧ソ連、ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所の事故の後、確かに事故った、事故を起こした炉については、それは廃止であります。避難をちゃんとやると、それも当然であります、福島もそうでありましたけれども。唯一、私は、大きな違いがあると。それは、アメリカもソ連も、原子力発電所、ほかの原子力発電所は止めておりません。通常稼働のままです。日本は止めたまま。一部、九州電力、四国電力、関西電力については再稼働を果たしましたけど、随分時間が掛かりました。中部電力、北陸電力、東京電力、東北、北海道、Jパワーについては、そういった原子力発電所の再稼働、ないしは工事の再開が認められておりません。
 これはおかしいです。使わなさ過ぎと言いましたけれども、これはおかしいです。福島第一原子力発電所の事故は、確かに不幸な事故でありました。津波が来たときに非常用電源が駄目になる、そんなことがあってはいけない、これからもっともっとそこをきちんとやらなければいけない、当然のことであります。しかし、そういった措置以外のところで今は止め続けているのが現状であります。
 これにつきましては、国政判断で是非とも原子力のフル活用ということをもって電気料金を下げる、そういった方向に政治でもって誘導していただきたいと思います。もちろん、原子力規制委員会の新規制基準、これを守るための工事は引き続きやるということは当然のことであると思います。
 しかしながら、私はほとんど全ての原子力発電所を見学させていただいておりますけれども、今の新規制基準に関する工事というものと、実際にエネルギーをつくる原子炉、全く関係ないものがたくさんあります。原子炉に直接関係あるもの、これはさすがに無理だと思いますけれども、しかし、ほかの点についての工事のときに発電をストップしておくというのは、これはおかしいと思います。こういったものをオーバーライドできるのは、やはり国政しかないと思います。一自治体の判断でできるものとはとても思えません。ですから、ここは国会の力でもってきちんとそういったところについて向き合っていただきたいと思います。
 それから二つ目でありますけれども、やはりこれ、時を同じくして、再生エネルギーが二〇一一年、一二年、そういう再エネ、FITで始まったんですけれども、本格導入ですよね。そのときに、やはり私の家でもそうなんですけど、毎月の再エネ賦課金、もう二千円超えています。先生方のお宅、どうでしょうか。恐らく多くの議員の皆様は御自身で自分の電気料金の明細を御覧になったことないのではないかなと、大変失礼なことを申しますけれども、もし御覧になっているのであれば、この値段をどうお考えになるかと。
 電気料金の明細には消費税もございます。消費税より高いです。幼児教育無償化や社会保障財源になる消費税よりも高いものを、我々は再生エネルギーとして投資をしております。はっきり言って、日本は再エネ大国だと私は思っております。
 これをやめるというのは、これはないと思います。再生エネルギーは国産エネルギーですので当然振興していくべきですけれども、お金が掛かってしまっていることに対して、ここに原子力を止めるというダブルパンチですね、原子力を止めることによって追加燃料費がかさんでおります。二〇一一年以降、年間二兆から四兆ぐらいかさんでおります。
 この反映された電気料金を、さっきも申しましたけど、なかなか一般庶民はそこまでは注意が及んでいないのが実情かと思います。何兆と言われてもぴんとこない嫌いがありますけれども、私はよく外の方にもこういった説明をさせていただく場でも申し上げるのは、兆という単位が出てきたときに、こういうふうに申し上げます。消費税一%は年間二兆五千から六千億のオーダーであると。消費税をこの間八から一〇に上げる、その前は五から八に上げる、これは安倍政権、両方、でも安倍政権で行われた消費増税でありますけれども、随分時間掛かりましたですよね。特に八から一〇に上げるとき、幼児教育無償化財源という今後の少子高齢化対策として極めて重要な財源を求めるのに選挙を何回やったことか。そのぐらい大きな金額のものなんです。それを電気料金の中で回収されているんです、何の議論も出ずにだと。私からすると、賦課金の議論というのはほとんど出てまいりません。
 その良しあしについては申し上げません。再エネ振興のためにはそのぐらいの財源が必要だという、これは事実だと思います。しかしながら、安く、それと相殺するぐらい安くする余地が、実は日本の電源構成を見るとあるんですね。それは、化石燃料の使用量を二〇一〇年以前と同じように減らして、原子力を元に戻して、そして、その原資でもって再エネ賦課金の負担感を減らすと、こういう大きなマクロのゲームというものをできるのは、国会以外にないと思います。そこについて、先生方いま一度お考えいただきたいと思います。
 それから三つ目であります。
 大型電源の投資回収、先ほども申しましたけれども、これでは私は投資市場として魅力ないと思います。自分がお金を出す立場になったときに、大型電源なんて危なっかしくて出しません。再エネは出します。FITがありますから、安定的に回収できます。しかし、大型電源は、総括原価方式という、まあ名前の良しあしはちょっとおいておきまして、投資回収ができにくい状態になっていると。これだと投資家も出しにくいんじゃないでしょうか。
 実際、ヨーロッパでは電源が不足しているという事態も起こっております。早晩、自由化を始めた欧州でも見直しが起こるんじゃないかと私は思っておりますけれども、日本でも、欧州よりも先にここについて気付いていただきたいと、そのように思います。
 次のページでありますが、少々時間の掛かるんだけれどもこれだけはやっていただきたいという提言をここで書かせていただいております。
 まず、ちょっと順番が相前後いたしますけれども、二番目ですね、再生エネルギーは全部利用すると。と書くと、今は全部利用していないのかという質問が飛んできますが、全部使っておりません。特に、春とか秋は需給が緩和いたします。
 九州電力で毎年、出力制御といって、せっかく太陽光でつくった電気が、つくれないというような状況になっています。これはもったいないですね。本来、今すぐそこに、蓄電池であるとか、そういう電気をためるもの、あるいは水素の形でエネルギーをためる蓄エネのようなものがあれば、それはそこに流せばいいんですけれども、現在、残念ながらまだありません。したがって、そこに対する政策資源を是非とも傾注するべく、国会の中でもその方向性をきちんと出していただければなというふうに思います。
 それから、再エネについても、私は十年後を心配しております。先ほど、大型電源については総括原価方式がなくなっちゃったので投資がおぼつかないと書きましたけど、このままいくと再生エネルギーも同じ道をたどると思います。
 私は、再生エネルギーについても主力電源化ということを標榜する以上、余りこちらの方も自由化自由化ということではなくて、長期にわたる投資回収を担保する措置をもう一度考えるべきだと思います。このままでいくとFIT廃止ですから、それだと投資がおぼつかなくなると、私は本当にそのように思います。投資回収は大事です。お金がなければ物は作れません。私は、そこについて、再エネ政策は、何かこう、あれですよね、こちらの方もだんだんだんだん、そのFITがやめた後は自由市場でなんというふうにおっしゃる方いるんですけれども、私は、それはちょっと再エネ主力化から離れてしまう、逆にその距離が置かれてしまうような気がしてなりません。
 それから、太陽光についてなんですけれども、一番下ですね、これ、恐らく日本で再エネというと、やはり太陽光がまだまだ余地があると思います。特に、東京都などでは、既設の屋根でありますとか構築物の上に太陽光を置こうという動きがありますけれども、であれば、廃棄パネルというのが必ず出てまいります。物すごい量だと思います。これについてはきちんとしたシステムをつくって、ひょっとすると、原子力発電のように処分地のようなものを指定して造らなければならないような状況が来るやもしれません。こうした点についてお考えいただきたいと思います。
 五ページ目であります。
 エネルギー政策を考える視座につきまして、少々生意気なことを申し上げます。赤い字で書いておりますけれども、まず感情論を抜きに数字でもって思考していただきたいというふうに思います。ややちょっと美辞麗句が多過ぎますので、数字でもって、これこれこういうことで値が下がっているとか、こういうことで値が上がっているとか、そういうことを冷静に議論をしていただきたいと思います。
 それから、風評やデマというものを見極める眼力を持ちたいというふうに思います。例えば日本は再エネ後進国だというのは、これは違うと思います。水力や太陽光はもう世界でもベストテン、特に太陽光についてはもう世界第三位です。風力はやや遅れている、これは仕方ないかもしれません、適地があるかどうかという問題もありますけれども。しかし、再エネということであれば、水力と太陽光は堂々と自信を持ってよろしいんじゃないかと思います。
 あとそれから、再エネ推進は世界の潮流と、これは事実だと思います。これは本当の話だと思います。しかし、原子力や石炭はどうかと言われると、脱原発は世界の潮流と、これは違うと思います。世界的には増えております。それから、化石燃料について物すごく忌避する空気がありますけれども、世界で多くはまだまだ化石燃料であるということをきちんと認識し、遠い将来、自然エネルギーであるとか、再生エネルギーであるとか、新エネルギーであるとか、そういったところに移行する、そういう政治スローガンは掲げつつも、今現実的には化石燃料が大宗を占めるということを考えながら、中長期的な政策の方向付けを是非とも国会の場でも行っていただければなというふうに思います。
 それから、説明としては最後になると思いますが、六ページ目ですね、二〇三〇年の電源ミックス。
 これ大分話題になりましたけれども、これ実は、二〇三〇年は再エネは三六から三八ということで再エネが一番だということを言っておりますけれども、因数分解をすると、右側に私が書きましたけど、上位三電源は原子力、天然ガス、石炭であります。その次に太陽光、水力という順番がありますけれども、今後は、再エネ一くくりとか化石燃料一くくりとかということではなくて、それぞれ因数分解しながら、太陽光は幾ら、風力は幾ら、石炭は幾ら、天然ガスは幾らというような形で少しきめ細かく政策を打っていくことが大事かなと思います。
 太陽光と風力は全く違います。太陽光は多いけれども、風力は少ないですよ、我が国は。したがって、政策の資源の配分も変わってくると思うんです。一緒くたに再エネということではなくて、風力には風力らしい……

発言情報

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発言者: 石川和男

speaker_id: 23470

日付: 2022-02-16

院: 参議院

会議名: 資源エネルギーに関する調査会