小林鷹之の発言 (内閣委員会)
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○国務大臣(小林鷹之君) 先生、ありがとうございます。
私も地元で、経済安全保障担当大臣に昨年の十月に就任したということで、経済と安全保障、それぞれ言葉としては分かりやすいんだけれども、一つになったら何だかよく分からないというふうに言われました。
そのとき、分かりやすい例として出したのは、やはりコロナ禍の下で、マスクが足りなくなった、医療用ガウンが足りなくなった、あるいは半導体が今なかなか調達が難しい、そういう例を示させていただくと、比較的イメージは湧くねということだったんですけれども、この経済安保のそもそもの背景としましては、まさに今先生がおっしゃったグローバル化ですとか、あるいは、第四次産業革命とおっしゃいましたけれども、日本を取り巻く環境というものが今大きく変化してきていると私は感じています。
それは、一つは経済のグローバル化があって、サプライチェーンが複雑になってきた。あるいは、デジタル化が進んで、サイバー攻撃も増えてきているし、大量のデータが瞬時に国境を越えるような状況になっている。あるいは、国際情勢が複雑化してパワーバランスも大きく変化してきております。革新的な技術が出現をし、また、コロナに見られるような大規模感染症が出てきている。そうした状況を背景に、国家戦略の根幹たる経済と安全保障が融合してきていて、これまで経済は経済、安全保障は安全保障として切り分けて考える傾向がありましたけれども、決してやはりそうはいかないような領域というものが増えてきていると思っています。
その中で、例えばエネルギー、食料、こうした安全保障というのは伝統的な考え方であって非常に分かりやすいと思うんですけど、ただ、こうした従来既に取り組んできているものだけではなくて、新たなこの経済安全保障の領域というものが広がってきておりまして、やはりほかの、他の産業分野についても安全保障という切り口からしっかりと横串を刺していく必要性が高まっていると感じています。
その上で申し上げますと、国際情勢は厳しさを増しています。スピードも、変化のスピードも上がってきている。そうした状況の中で、我が国として国家安全保障戦略に掲げている国益、これ具体的に三つ申し上げますと、一つは、国の独立、主権と独立の維持、そして国民の生命、財産を守っていくこと、これが一つです。また、経済的な発展を通じて更なる繁栄を実現していくこと、これが二つ目。三つ目としては、普遍的な価値やルールに基づく国際秩序やルールを擁護、強化していくこと、これが三つ目であります。こうした国益を守っていくことがますます重要になってきている中で、外交、防衛はもとより、経済的な措置を講ずることによって幅広い様々な課題に対処する必要性というのが増してきていると思っています。
その中で、今この経済安全保障として私が大切だと思っている目標、これも三つありまして、一つは、その経済構造の自律性をしっかりと向上させていくこと、二つ目は、我が国の技術などの他国に対する優位性ですとか、あるいはそれを更に磨いて国際社会における不可欠性を獲得していくこと、そして三つ目としては、基本的価値やルールに基づく国際秩序の維持強化、この三つを目標として取り組むことが重要だと考えていまして、そのために、その経済施策を総合的かつ効果的に、また、全て一気にできるわけでもないですし、短期でできるものでもないので、時間軸を意識をしながらこうした取組を進めていくということがその経済安全保障の基本となる考え方だと認識しています。