有田芳生の発言 (法務委員会)
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○有田芳生君 お立場からはそういう答弁になるというのは前提なんですけれども、この被疑者に面会をした新聞記者などによっても、明らかな差別的な動機に基づいていて、これ調べてみましたら、この二十二歳の男性というのは、例えば全国各地で行われている、いわゆるヘイトスピーチなどを繰り返す街頭宣伝とかデモとかそういったものには参加した形跡は今のところないんですけれども、しかし、ネット上の影響というのは否定できないというふうに私は思っているんです。
いろんな事件で検挙されたり略式起訴されたりする人たちの傾向を見ていても、例えば六十代の人なんかも多いんだけれども、定年退職して家でもうずっとネットを見ていて、そこでいろんな情報を得てそれでネット上に匿名で書き込むというようなケースが多いんだけれども、このネット上ではなくて実際に現場に出てきた、例えばこの宇治市ウトロの放火事件なんだけれども、こうした場合に、公人、宇治市でいえば市長、非難しなければいけない、政治家も非難しなければいけない。
ところが、宇治市の事件については、市長さんが記者会見で許せないということを発言されたんだけれども、京都府の知事は今まで何も語っていないんですよね。もっとあえて言えば、この放火現場に政治家も来ないという現実があるんですけれども、前回お話ししましたけれども、アメリカにおいてヘイトクライムが起きたら、バイデン大統領も副大統領もすぐその現場に行って、こんなことは許せないんだということを語っているんですよね。
あるいは、前回時間がなかったんで御紹介しませんでしたけれども、ドイツでも二〇一二年にトルコ人移民十人が殺害されるというヘイトクライムが起きましたけれども、メルケル当時の首相は集会に出席してこのように語っている。
私は、ドイツ連邦共和国首相として約束する。私たちは、殺人事件を解明し、共犯者と背後者を発見し、行為者に正当な刑罰を科すためにあらゆることをする。このことに連邦及び州の全ての機関は全力で取り組んでいる。このことは十分過ぎるほど重要であるが、いまだ十分ではない。このようなことが二度と繰り返されないようにするために、我々法治国の中でできること全てをすることが課題だと。
政府としてヘイトクライムに取り組むんだという発言をメルケル前首相は行っているんですよね。
ですから、これ、世界中では、ドイツでもアメリカでもヨーロッパでも、殺人事件が起きるような異常な状況が増えつつあるんだけれども、日本でも、放火事件を見ても分かるように、この被疑者が記者に語っているように、もう仮に人命が損なわれるようなことがあっても仕方がないと思っていたというふうに記者には語っているんですよね。
だから、いつ何どきヘイトクライムのひどいものがこの日本で起きるか分からないという状況の下で、私たちはいろんな問題に対処していかなければいけないというふうに思っております。
それで具体的な問題に入りたいんですけれども、やっぱりインターネット上の影響というのは結構強く広がっているんですよね。例えば、ヘイトスピーチ等、ヘイトクライムの背景にしても、在日特権があるんだとか障害者への偏見であるとかハンセン病とかコロナ感染者とか、あるいは震災のときにもSNSで様々な偏見、差別が広がっている。これは世界的な課題になっていて、過激化、極端化が広がっている。その現実について人権擁護局はどのように把握されていますでしょうか。