法務委員会

2022-03-16 参議院 全187発言

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会議録情報#0
令和四年三月十六日(水曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         矢倉 克夫君
    理 事
                清水 真人君
                高橋 克法君
                有田 芳生君
                安江 伸夫君
                川合 孝典君
    委 員
                岡田  広君
                加田 裕之君
                中川 雅治君
                福岡 資麿君
                森 まさこ君
                山崎 正昭君
                山下 雄平君
                石川 博崇君
                東   徹君
                山添  拓君
                高良 鉄美君
                嘉田由紀子君
   国務大臣
       法務大臣     古川 禎久君
   大臣政務官
       法務大臣政務官  加田 裕之君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局刑事局長   吉崎 佳弥君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        久保田正志君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      吉住 啓作君
       警察庁長官官房
       審議官      滝澤 依子君
       警察庁長官官房
       審議官      鎌田 徹郎君
       警察庁長官官房
       審議官      森元 良幸君
       法務省大臣官房
       政策立案総括審
       議官       吉川  崇君
       法務省大臣官房
       司法法制部長   竹内  努君
       法務省民事局長  金子  修君
       法務省刑事局長  川原 隆司君
       法務省矯正局長  佐伯 紀男君
       法務省保護局長  宮田 祐良君
       法務省人権擁護
       局長       松下 裕子君
       出入国在留管理
       庁次長      西山 卓爾君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    大坪 寛子君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    川又 竹男君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    榎本健太郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○令和四年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)、令和四年度特別会計予算(内閣提出、衆
 議院送付)、令和四年度政府関係機関予算(内
 閣提出、衆議院送付)について
 (裁判所所管及び法務省所管)
    ─────────────
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矢倉克夫#1
○委員長(矢倉克夫君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官吉住啓作君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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矢倉克夫#2
○委員長(矢倉克夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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矢倉克夫#3
○委員長(矢倉克夫君) 去る十日、予算委員会から、三月十六日の一日間、令和四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、裁判所所管及び法務省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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清水真人#4
○清水真人君 自由民主党の清水真人です。
 通告に基づきまして質問をいたします。
 まず、性的行為同意年齢の在り方についてお伺いしたいと思います。
 十三歳以上の者に対するわいせつな行為又は性交等については、暴行又は脅迫を用いたことを強制わいせつ罪又は強制性交等罪が成立する要件としておりますが、現行法では、十三歳未満の者について、性行為に関する同意、不同意を決する十分な判断能力がないものとして、暴行、脅迫がなくても強制わいせつ罪、強制性交等罪が成立するとしております。
 この性的行為同意年齢でありますが、この年齢をめぐっては性犯罪に関する刑事法検討会にて議論が行われてきたと認識をしているところであります。性交同意年齢、これを引き上げる場合には、刑事責任年齢との関係を含め、犯罪とすべきでない行為が処罰対象に含まれることのないよう、具体的方策とともに更に検討がなされるべきである、また、性交同意年齢には達しているものの、意思決定や判断能力がなお脆弱と言える若年の者については、その特性に応じた対処につき、地位、関係性を利用した犯罪類型と併せて、更に検討がなされるべきであると性犯罪に関する刑事法検討会では小括をされているところでありますが、大臣はこの性的行為同意年齢について、法務省として今後どのように対応していくおつもりか、お伺いをいたします。
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古川禎久#5
○国務大臣(古川禎久君) 性犯罪、性暴力は、被害者の尊厳を著しく傷つけ、その心身に長年にわたり重大な苦痛を与え続けるものでありまして、決して許されるものではありません。
 性犯罪につきましては、平成二十九年の刑法改正におきまして、その成立要件や法定刑などについて改正が行われました。その後も法務省において性犯罪に関する刑事法検討会を開催して論点を整理するなど検討を続けてきているところでございます。そして、令和三年九月に性犯罪に対処するための刑事法の整備について法制審議会に諮問をいたしまして、現在は刑事法(性犯罪関係)部会におきましてお尋ねのいわゆる性交同意年齢の引上げについても調査審議が進められているところでございます。
 性犯罪への適切な対処は喫緊の課題であります。国民の関心も高いことでございますから、法制審議会における充実した議論を期待しているところでございます。
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清水真人#6
○清水真人君 この性的行為の同意の年齢については、私もその年頃の子供の親でありますが、やはりちょっと違和感を覚えるというところがあるのが実際であります。法制審議会で刑事責任年齢との兼ね合い等々様々なことが議論されるとは思いますが、法務省としてもしっかりと実情に合った対応をしていただけるようにお願いをしたいというふうに思っております。
 続いて、全国の法務省施設においても被収容者の新型コロナウイルスへの感染というのが見受けられているというところであります。
 二月の二十八日から三月六日まででは、川越少年刑務所で四十二名、神戸刑務所で二十三名、姫路刑務所で二十名、また今週に入っての報道でありますが、鳥取刑務所では十三名、山形刑務所で三十三名と、全国の至る所でクラスターが発生しているという現状であります。
 今までもいろいろな対策はしてきていただいたところであろうと思いますし、刑務所内に入ってくるということは、刑務官なのか、まあ一定の方が持ち込まなければ中で自然発生をするということはないわけでありますから、しっかりとした感染対策が必要だと思いますが、今後の対応等についてお伺いをしたいと思います。
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佐伯紀男#7
○政府参考人(佐伯紀男君) お答えいたします。
 刑事施設を含めまして矯正施設におきましては、これまで矯正施設特有の感染リスクに鑑みまして、令和二年四月に感染症等の専門家による助言を踏まえて策定いたしました矯正施設における新型コロナウイルス感染症感染防止対策ガイドラインに基づきまして、適切な感染防止対策を講じてきたところでございます。
 例えば、矯正施設では、職員及びその被収容者双方がマスクを着用、手指の消毒、小まめな換気、いわゆる三密回避などの一般的な感染予防、防止対策を徹底しているほか、社会から直接入所してくる被収容者に対しましては、感染リスクを考慮いたしまして、他の被収容者と一定期間隔離をして処遇を行うなど、矯正施設独自の水際対策を徹底しているところでございます。
 矯正職員につきましては、これまで高い緊張感を持って感染防止対策に取り組んできておりますが、被収容者に感染者が発生した場合におきましては、当該感染者や感染リスクの高い者を速やかに他の被収容者と隔離して必要な治療や健康観察を実施しているほか、必要に応じまして、日頃から専門的な訓練を積んでおります法務省矯正局の特別機動警備隊を派遣いたしまして、感染防止、感染拡大防止等の指導を行うなど、早期の事態収束を図っているところでございます。
 ただ、先生から御指摘のように、現下のオミクロン株、非常に感染力が強うございまして、職員も家庭内で感染する例が非常に多うございます。このため、対応に苦慮しているところでございまして、現在も複数の施設でクラスターが発生しております。
 矯正施設におきまして、引き続き、オミクロン株の特性も踏まえつつ、関係省庁、それから所在自治体と緊密に連携を図ってワクチン接種を進めるほか、職員、被収容者の体調管理に万全を期して感染拡大防止に努めてまいる所存でございます。
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清水真人#8
○清水真人君 ちょっと通告していなかったんですが、例えば、刑務官とか収容者の、分かればでいいんですが、ワクチンの接種状況とか三回目接種というのはある程度進んでいるんでしょうか。まあ細かい数字は別にして、しっかりその辺は対応されているのか、分かればお伺いいたします。
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佐伯紀男#9
○政府参考人(佐伯紀男君) ワクチンの接種につきましては、当然、なるべく当局としても進めたいということで、関係の各機関との調整を進めているところでございます。
 矯正施設につきましては、毎日出入りがございますので、いわゆるその接種率みたいなことを出すのは非常に困難ではございますが、参考までということで御容赦いただきたいところですが、令和四年一月末時点での被収容者数四万四千四百五十九名、これは速報値でございますが、収容しておりましたが、この時点で二回目の接種を終えている人というのは二万四千九百六十三名でございます。
 ただ、いろいろとその接種券の入手であるとか、いろいろな困難があることも事実でございまして、引き続き速やかに接種が進められるようには努めてまいりたいと考えております。
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清水真人#10
○清水真人君 接種の方もスムーズに進むよう御努力いただければと思います。
 続いて、満期釈放者対策を始めとする再犯防止対策の推進として、社会内処遇で更生保護地域連携拠点事業実施経費というものが新たに計上をされているところでありますが、この内容についてまずお伺いしたいと思います。
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宮田祐良#11
○政府参考人(宮田祐良君) お答え申し上げます。
 刑務所出所者の立ち直りのためには、刑期を終えた後もその生活を支える息の長い支援が必要でございます。こうした支援は、一部の地域におきましては保護司ら民間協力者によって自主的に行われている例もありますものの、その善意を公的に支える枠組みがなく、持続性あるいは他の地域への言わば横展開に課題がございます。また、息の長い支援は地方公共団体との連携が求められますけれども、地方公共団体の理解、協力は一部にとどまっているというのが現状でございます。
 そこで、令和四年度から全国三か所で更生保護地域連携拠点事業を開始しまして、地域における多機関連携のネットワークの構築や、保護観察を終えた後も支援活動に取り組む保護司らの支援を行いたいと考えております。
 今後、この事業を通じまして、保護司ら民間協力者の活動をより一層支援するとともに、再犯防止に不可欠な地方公共団体との支援ネットワークの構築を更に進め、国、地方、民間が連携した息の長い支援の実現に努めてまいりたいと考えております。
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清水真人#12
○清水真人君 今、横連携という話もありました。確かにそのとおり、再犯防止して社会復帰していくための継続性のある取組を全国で広げるためには地方公共団体との連携というのが非常に重要であろうというふうに思っております。
 これまで法務省も、令和三年度末だったと思いますが、百以上の自治体で再犯防止計画、これが策定できるように支援をするというのが一つの目標であったと思います。こうしたことをする中で、地域に住まう方々からの理解に加え、犯罪を犯した方々それぞれ個人個人が抱える課題を支援につなげる人材だとか、地域で支援を行う民間団体を形成するだとか、こうしたことをしていく一助にするということであったと思いますが、これまで法務省として策定にどんな支援を行って、また今、どの程度そういう自治体が増えてきたのか、お伺いをしたいと思います。
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吉川崇#13
○政府参考人(吉川崇君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、令和元年十二月に政府において決定されました再犯防止推進計画加速化プランでは、地方公共団体との連携強化の推進が掲げられ、成果目標として令和三年度末までに百以上の地方公共団体で地方再犯防止推進計画が策定されるよう支援することとされました。
 まず、法務省では、これまで三十六の地方公共団体に委託して地域再犯防止推進モデル事業を実施していただき、そのほとんどの団体で各事業の内容を盛り込んだ推進計画を策定していただきました。また、法務省では、地方再犯防止推進計画策定の手引きを作成いたしまして、全国の地方公共団体に配付して推進計画の策定を働きかけております。
 さらに、本年度は、地方公共団体を対象としてブロック別協議会や地域連携協議会などを開催し、モデル事業の成果や他の団体の取組を共有したり、地方公共団体が直面する課題について協議するなどして推進計画の策定を支援してまいりました。その結果といたしまして、令和三年十月一日の時点で二百二十一の地方公共団体で推進計画や条例が策定済みとなり、成果目標を達成することができたものでございます。
 今後も、より多くの地方公共団体に推進計画を策定いただくことができるよう、そして積極的に再犯防止施策を進めていただくことができるよう、地方公共団体のニーズに耳を傾けつつ、連携支援に努めてまいります。
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清水真人#14
○清水真人君 しっかりとニーズを聞いて支援をしていただくことももちろんなんですが、私も地方議員やっていたので分かるところもあるんですが、意外と地方で計画を作るところが目的になってしまって、作った後、それをどのようにしっかり運営していくのか、これが一番大切なことであって、そこは本来は地方議員がしっかり見てやるべき部分だとはありますが、しっかりそういったフォローアップもしていただければ有り難いと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続いて、ちょっと時間の都合で一問飛ばさせていただきたいと思いますが、二月二十四日からのウクライナへのロシア侵攻から二十日余りがたったというところであろうと思います。現在のウクライナの状況については、日々報道されているとおり、ロシア軍の侵略が続き、凄惨を極めているところであります。
 ウクライナからの避難民の受入れも始まっているということで、古川大臣も昨日の閣議後の記者会見で、就労が可能となる特定活動の申請を受け付ける方針を表明したと、避難民の置かれている状況に十分に配慮し柔軟に対応すると述べたということでありまして、こうした点についても非常に有り難いことだと思いますし、しっかりと対応していただきたいと思いますが、一方、今後、日本においても水際対策が緩和されたこと、今後更に緩和されるかもしれませんが、これにより外国人の入国が増加することが予想されます。
 一方で、例えば日本において、これ退去強制令書というんですかね、こうしたものが出されて、本来ならば本国に送還されなければならない外国人の本国が、例えば今回のウクライナのような形で紛争や戦争状態にあって戻ることが実際にはできないという状況が様々な国の中で起きてくる可能性もあろうというふうに考えておりますが、こうした方がいるときに、人道的配慮から送還をすべきではないというふうに考えておりますが、見解をお伺いをいたします。
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西
西山卓爾#15
○政府参考人(西山卓爾君) 退去強制令書が発付されている場合であっても、送還先の国が戦争状態にあるなどの事情を有する場合には、御本人の意思に反するような送還は行わない方針でございます。
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清水真人#16
○清水真人君 そうなってきますと、例えば非常にその状態が長くなった場合に、普通の状況でいうと、その人たちが日本で就労するということはできないのかなと思うんですが、そうした場合にできるように、例えば在留資格みたいなものを出す可能性というのは状況によってはあり得るんでしょうか。ちょっと通告をしていなかったのであれなんですが、もし見解があればお伺いしたいと思います。
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西
西山卓爾#17
○政府参考人(西山卓爾君) あくまで一般論でございますけれども、退去強制令書を発付された者についても、在留特別許可というもので許可をすることは可能な制度にはなってございます。もちろん、その個々の方々の事情に応じて個別に判断されることではございますけれども、そのような対応も可能ではあるということでございます。
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清水真人#18
○清水真人君 それぞれ個々の方の、どういう状況でそういう退去の状況に至ったのかという部分についても違うと思いますので、しっかり個々で対応できるような対応をしていただければというふうに思います。
 次に、地方出入国在留管理局については、平成三十年から受入環境調整担当官を配置し、地方公共団体の要望を踏まえ、相談員として地方出入国在留管理局職員派遣をするほか、情報提供や研修を相談業務に当たる職員に行っている、また、地域における多文化共生施設の推進に努めてきた、こうしたことをやってきたと。横展開のようなことはしっかりやってきていただいたというふうに認識をしておりますが、来年度の新規案件として、地方出入国在留管理局と他機関との合同相談会というものが計上されておりますが、この他機関というのはどういうものなのか含め、内容についてお伺いをさせていただければと思います。
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西
西山卓爾#19
○政府参考人(西山卓爾君) 現在、外国人支援に関係する四省八機関が集まる外国人在留支援センター、通称FRESCと呼んでおりますが、そこにおきまして、外国人や支援者等からの複数の機関に関係する相談について同席するなどして連携して対応しているところでございますけれども、来年度、地域においても委員御指摘の合同相談会を実施することとしておりまして、これによって、各地域においても、FRESCと同様に関係機関が適切に連携して相談対応、支援を行い、地域における外国人等の利便性の向上を図ることといたしております。
 今後、FRESCでの相談対応の経験等を参考にしながら、地域の各関係機関の連携方法等について関係省庁との調整を図っていく予定でございます。
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清水真人#20
○清水真人君 今のお話を聞くと、国の機関の中での横展開というか、そういったものを強力にしていくのかなというふうに感じたところであります。
 また、先般、国立研究開発法人国立国際医療研究所センターが九日に発表したベトナム人千人へのアンケートによりますと、住宅に困っているという方が五二%、家賃が払えないという方が一二%、学費が払えないという方が六五%、食事に使えるお金が減っているというのが全体の八七%ということで、生活困窮に陥っているベトナム人が多数存在しているということが分かりました。また、体調不良の際にすぐ相談できる相手がいないと答えた方が四六%ということで、体調不良等の健康課題を含めて、困り事を何でも相談できる環境整備、こうしたものの必要性が改めて浮き彫りになったところであるというふうに思っているところであります。
 また、例えばコロナに関して言うと、余り皆さんPCR検査等を受けていないんですが、その理由が、費用が掛かってしまうのではないかというのが五八、検査がどこでできるか分からないのが四五ということで、相談できる場所がないというのがここでも分かったところであります。
 現在、様々な情報を出していただいているところでありますが、実際には末端までなかなか届いていないというのがこのアンケートでは現状になったんだろうというふうに思っております。更に入国が増えるであろう外国人への必要な情報の適切な、まあタッチという、リーチというんですかね、が、リーチさせるためにどのような対応を今後していくおつもりなのか、お伺いしたいと思います。
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西
西山卓爾#21
○政府参考人(西山卓爾君) 現在のところでも、入管庁におきまして、例えば外国人生活支援ポータルサイトあるいは生活・就労ガイドブックなど、多言語で情報発信を行っているほか、先ほどのFRESCにおける相談対応、あるいは地方自治体で一元的相談窓口を置いて、それで相談対応いただける、その実施についてこちらから支援を行うなどの取組を行っているところではございます。
 ただ、委員御指摘いただいたような情報発信が十分でないというようなアンケート結果もあるということで、更に情報発信を強化していくことは必要だと認識しておりまして、今後、全国の地方出入国在留管理官署に配置しております受入環境調整担当官を通じて、地域の自治体や民間支援団体等と連携し、適切な情報提供を行うなど、外国人受入れ環境の整備の充実をこれからも図っていきたいと考えております。
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清水真人#22
○清水真人君 時間で、終わりにしますが、多分情報はしっかり発信されているんだと思うんです。ただ、それが、外国人生活支援ポータルサイト等でも出しているんだけど、届いてないということなんだと思うので、せっかくのすばらしい努力が届いていないということだと思うので、その点に留意をしていただけるようお願いします。
 以上で終わります。
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有田芳生#23
○有田芳生君 立憲民主党の有田芳生です。
 今朝の新聞各紙を見ますと、もちろんプーチン政権のウクライナ侵略についての報道が多いんですけれども、同時に、例えば毎日新聞の国際面を見ますと、ニュージーランドで今から三年前に白人至上主義者が五十一人殺害したという記事も大きく出ております。と同時に、例えば朝日新聞でも、ネット上の誹謗中傷、侮辱罪について現行法でいいのかと、明治時代のままの現行法でいいのかという記事も出ておりますように、やはり私たちが暮らすこの日本でも、あるいは世界でも、前回質問させていただきましたけれども、ヘイトクライムについての議論というのが世界でも日本でもこれからも残念ながら広がっていかざるを得ない現実だと思うんです。
 前回、ヘイトクライムについて定義があるかという質問をしましたところ、ないと。ということは、それはもう当たり前で、例えば、二〇一三年にこの参議院法務委員会でヘイトスピーチについて質問したときも、当時は法律がありませんから、ヘイトスピーチについての定義はないということだったんです。
 しかし、一般的な了解というのは日本でも世界でも今でもあるわけで、ヘイトクライムについて言えば差別的な動機に基づいた犯罪、もっと縮めて言えば差別犯罪という一般的な了解はあるわけですよね。
 残念ながら、今朝の毎日新聞のニュージーランドにおけるヘイトクライムについては、ヘイトクライムを憎悪、憎しみの犯罪だと縮めて書いているんですが、これ、今でも時々あるんだけれども、ヘイトスピーチについて記者さんが、パーレン、かぎ括弧、括弧で憎悪発言ということを今でも書いたりする記者が、ヘイトスピーチ解消法ができてからもう何年もたつのにそういう記者さんがいるというのは非常に残念であって、人種差別撤廃条約に基づいて言えば、ヘイトスピーチというのは差別の扇動と訳さなければいけないし、同時に、ヘイトクライムについても、定義はないにしても、差別を動機とした犯罪、差別犯罪と言わざるを得ないと私は思っているんです。
 そういうことを前提にしながら、今日、大臣にも一番最後に御感想をお聞きしたいと思っているんですけれども、振り返ってみると、二〇一三年、平成二十五年の五月三十日の参議院法務委員会、当時谷垣禎一法務大臣だったんです。いろんな法務大臣、この場で答弁をお聞きしてきましたけれども、それぞれ個性があって、それぞれの法務大臣なんだけれども、谷垣大臣はやはり自分のお言葉で答えられるという記憶があるんです。
 平成二十五年五月三十日のこの参議院法務委員会における私の質問に対しても、例えば谷垣大臣は、特定の国を名指しをして外国人を排斥するというような言動がこの頃見られると、その中には殺せといったような過激な表現まで含まれていると。という答弁をなさった後で、この委員会でのヘイトスピーチについての議論について、当時谷垣大臣は、閣議後の記者会見でもそうした問題については許されないんだということを語っていらっしゃったり、あるいは記者会見における発言を法務省のホームページに掲載されているんですね、当時。全国にも通達出されたと答弁されているんだけれども。
 大臣に最後に伺いたいのは、前回お話を伺っていて御自分の言葉で答弁される方だと私は思っておりますので、今日これからお聞きすることを通じてどんな決意でいらっしゃるかというのは最後にお聞きしますので、自分のお言葉をちょっと考えておいていただけたらなというふうに思います。
 最初にお聞きをしたいのは人権擁護局です。今、プーチン政権のウクライナ侵略が、とんでもない行為が今日この時間にも続いておりますけれども、物価が日本でも上がっているというだけではなくて、ロシア料理店に対する嫌がらせあるいは日本に暮らしているロシア人に対する嫌がらせというものが広がっておりまして、これはNHKももう既に報道しておりますけれども、人権擁護局として、ロシア人に対する差別、嫌がらせなど、どのような現実が今あるのかということをまず教えてください。
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松下裕子#24
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。
 法務省におきましては、昨日までの時点で御指摘のような人権相談があったとの情報には接しておりませんけれども、そのような事案が生じているという報道やSNSでの発信があるということは承知しております。
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有田芳生#25
○有田芳生君 そういう相談は来ていないにしても、ロシア人に対する嫌がらせ、ロシア料理店に対する嫌がらせというのはネット上で広がりつつあるということは、やはり今の私たちが暮らすこの日本の重要な問題だというふうに思います。
 そういうネット上での嫌がらせというのが実際の犯罪行為に結び付いたということを、前回の法務委員会でお聞きをした、皆さんにはお配りしておりますけれども、京都府宇治市ウトロ地区で昨年の八月三十日に放火事件がありました。その写真二枚だけ皆様にお示しをしておりますけれども、この被疑者、二十二歳、病院に勤務していた男性ですけれども、この放火事件について、この被疑者は動機についてどう語っているんでしょうか。刑事局長でいいんですかね、法務省、お聞きします。あっ、警察庁。
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矢倉克夫#26
○委員長(矢倉克夫君) 警察庁でよろしいですね。じゃ、警察庁長官官房森元審議官。
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森元良幸#27
○政府参考人(森元良幸君) お答えいたします。
 個別事件の動機でございますので、この場ではお答えを差し控えさせていただきたいと存じます。
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有田芳生#28
○有田芳生君 お立場からはそういう答弁になるというのは前提なんですけれども、この被疑者に面会をした新聞記者などによっても、明らかな差別的な動機に基づいていて、これ調べてみましたら、この二十二歳の男性というのは、例えば全国各地で行われている、いわゆるヘイトスピーチなどを繰り返す街頭宣伝とかデモとかそういったものには参加した形跡は今のところないんですけれども、しかし、ネット上の影響というのは否定できないというふうに私は思っているんです。
 いろんな事件で検挙されたり略式起訴されたりする人たちの傾向を見ていても、例えば六十代の人なんかも多いんだけれども、定年退職して家でもうずっとネットを見ていて、そこでいろんな情報を得てそれでネット上に匿名で書き込むというようなケースが多いんだけれども、このネット上ではなくて実際に現場に出てきた、例えばこの宇治市ウトロの放火事件なんだけれども、こうした場合に、公人、宇治市でいえば市長、非難しなければいけない、政治家も非難しなければいけない。
 ところが、宇治市の事件については、市長さんが記者会見で許せないということを発言されたんだけれども、京都府の知事は今まで何も語っていないんですよね。もっとあえて言えば、この放火現場に政治家も来ないという現実があるんですけれども、前回お話ししましたけれども、アメリカにおいてヘイトクライムが起きたら、バイデン大統領も副大統領もすぐその現場に行って、こんなことは許せないんだということを語っているんですよね。
 あるいは、前回時間がなかったんで御紹介しませんでしたけれども、ドイツでも二〇一二年にトルコ人移民十人が殺害されるというヘイトクライムが起きましたけれども、メルケル当時の首相は集会に出席してこのように語っている。
 私は、ドイツ連邦共和国首相として約束する。私たちは、殺人事件を解明し、共犯者と背後者を発見し、行為者に正当な刑罰を科すためにあらゆることをする。このことに連邦及び州の全ての機関は全力で取り組んでいる。このことは十分過ぎるほど重要であるが、いまだ十分ではない。このようなことが二度と繰り返されないようにするために、我々法治国の中でできること全てをすることが課題だと。
 政府としてヘイトクライムに取り組むんだという発言をメルケル前首相は行っているんですよね。
 ですから、これ、世界中では、ドイツでもアメリカでもヨーロッパでも、殺人事件が起きるような異常な状況が増えつつあるんだけれども、日本でも、放火事件を見ても分かるように、この被疑者が記者に語っているように、もう仮に人命が損なわれるようなことがあっても仕方がないと思っていたというふうに記者には語っているんですよね。
 だから、いつ何どきヘイトクライムのひどいものがこの日本で起きるか分からないという状況の下で、私たちはいろんな問題に対処していかなければいけないというふうに思っております。
 それで具体的な問題に入りたいんですけれども、やっぱりインターネット上の影響というのは結構強く広がっているんですよね。例えば、ヘイトスピーチ等、ヘイトクライムの背景にしても、在日特権があるんだとか障害者への偏見であるとかハンセン病とかコロナ感染者とか、あるいは震災のときにもSNSで様々な偏見、差別が広がっている。これは世界的な課題になっていて、過激化、極端化が広がっている。その現実について人権擁護局はどのように把握されていますでしょうか。
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松下裕子#29
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。
 インターネット上で行われている不当な差別的言動の中には、他人の生命を脅かしかねない勢いを示すような過激な内容のものもあることは人権相談等を通じて承知しております。
 そうした不当な差別的な言動が誤ったあるいは不正確な事実認識に基づいて行われている場合には、更なる差別や偏見等を助長しかねず、特に留意するべき問題であると認識しております。
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