山下雄平の発言 (法務委員会)
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○山下雄平君 自由民主党の山下雄平です。
今日は、ひき逃げ死亡事故の公訴時効の問題について取り上げたいと思います。具体的な事件を例に議論していければというふうに思います。
二〇一一年、私の地元佐賀県小城市出身の平野隆史さんという二十四歳の会社員の方が山梨県甲斐市でひき逃げされ、死亡するという事件がありました。事件発生が日付を大きく超えた未明ということもあり、物証や目撃情報が少なく、非常に残念ながら、昨年の二月に過失運転致死罪の十年の公訴時効が成立してしまいました。
先日、私は、平野さんの佐賀県小城市の御実家に伺い、お母様から、お母様の平野るり子さんからお話を聞いてきました。その悲しみは、察するに余りありました。お母様は、理不尽な形で子供を奪われた気持ちは体験した人にしか分からないとおっしゃっておられました。そして、過失運転致死罪の公訴時効十年について、交通死亡事故の罪の軽さに驚いたというふうに言われておられました。平野さんの事件は時効となってしまいましたが、今も公訴時効の撤廃を望んでおられました。
法律を改正して公訴時効をなくすというのは簡単ではないことではありますけれども、過去に例がないことではありません。
二〇一〇年に、殺人罪の時効は廃止されました。殺人の時効を撤廃する法改正の審議で、公訴時効という制度が存在している意義について、当時の法務大臣は、時の経過による法的安定を図る必要と説明されておられました。そして、その要素として三点挙げておられて、一、時の経過によって証拠が散逸する、二、被害者を含む社会一般の処罰感情が希薄化する、三、犯人が処罰されることなく一定の期間が経過した場合には、そのような事実状態を尊重すべきという三点を挙げておられます。
公訴時効を制度として存置、維持する三つの理由について、それぞれ伺っていきます。
まず、一番目の時の経過によって証拠が散逸するという点についてです。
公訴時効が撤廃された殺人罪と過失運転致死罪とを比較したときに、時の経過によって証拠が散逸する可能性が殺人罪の方が低いと言えるのでしょうか、考えをお聞かせください。