山田健太の発言 (法務委員会)

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○参考人(山田健太君) 御質問ありがとうございます。
 一つには、この侮辱罪の対象が、先ほど発言をしましたように大衆表現だと、その可能性が高いんだということに大きなポイントがあろうかと思っております。したがって、日常的に侮辱罪を意識して生活をする人はほとんどいないと思いますけれども、いざ気が付いてみると、自分の発言が侮辱罪に適用されてしまうということが起きやすくなるということがあり得るんだということだと思うんですね。
 例えばでいいますと、今、例えば具体的な訴訟でいうと、先ほど少し例も出しましたけれども、解雇された人がその労働争議の中で社長宅に押しかけていって抗議活動をするということが起きて、それに対して社長から、民事訴訟でありますけれども、名誉毀損の訴えがされるというようなことが起きて実際いるわけですけれども、そういうことがより具体的に目の前の問題として、名誉毀損は成立しないけれども侮辱罪なら成立する可能性があるというふうになれば、民事訴訟上でも様々なプレッシャーを受けることになってしまうということは今後考えられると思います。
 ただ、それ以上に、今回の場合、非常に大きなポイントは、お話をしてきましたように、ずっと名誉毀損法体系というのは、名誉毀損も侮辱罪も含めての話ですけれども、法体系というのは自由を拡大する方向で動いてきたわけです、この七十七年間、日本では。それが今回明らかに逆方向に転換するということは、この侮辱罪自体はもしかすると適用例がそれほど増えないかもしれません。しかし、今後、いや、もうこれで方向は逆になったんだよと、名誉毀損法体系については厳しくしてもいいんだよという方向で動いていく、あるいは社会がそう認識するというのは、非常に大きな影響があるというふうに思っております。
 以上です。

発言情報

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発言者: 山田健太

speaker_id: 8122

日付: 2022-06-07

院: 参議院

会議名: 法務委員会