音喜多駿の発言 (本会議)

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○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。
 会派を代表して、在日米軍経費協定について質問をいたします。
 質疑に先立ち、ロシアによる理不尽な侵略行為、武力行使によって犠牲になられたウクライナの方々に哀悼の意をささげます。覇権国家の武力による現状変更は、いかなる言い分があれ、断じて容認できるものではありません。我が党としても、改めてロシアに対して最大限の非難を表明するとともに、ウクライナの方々と連帯することをお誓い申し上げます。
 現在、ウクライナのゼレンスキー大統領が日本の国会でのオンライン演説を政府に打診しています。ここで万が一にでも引き受けないことになれば、それは国際的な連携を放棄するという、国際社会に誤ったメッセージを出してしまうことにもなりかねません。ましてや、オンライン配信技術の問題や前例主義から難色を示すことは、我が国がいかにIT後進国であり、閉鎖的な国であるかを世界にさらけ出すことになります。価値観を同じくする諸国と連携し、国難に直面するウクライナの人々に寄り添うためにも、ゼレンスキー大統領の本会議場での演説を受け入れるべきと考えます。一義的には国会が決定することとは承知をしておりますが、高度な外交事項でもあり、政府としての受け止めを林外務大臣にお伺いいたします。
 これまでにないスピードで厳しさと不確実性を増す国際環境において、日米安全保障体制と特別協定の在り方は、ますます重要性が高まっています。この特別協定は、大前提として、日米同盟が有事の際に十分に機能すること、その担保がまさに求められています。国際秩序を揺るがすウクライナ情勢を受けて、今ほど日米関係の深まり、深化が望まれているときはありません。
 そこで、改めて、有事の際、すなわち日本が攻撃を受けた際には、日米安保条約第五条に基づき、米国において速やかに議会承認などの手続がなされ日本の防衛に当たることは、どの点で保障されていると認識されているのか、外務大臣に伺います。
 今回のロシアによる侵略行為とウクライナの懸命な防衛行動で分かったことは、核保有国に専制覇権国家があるリスクが顕在化したこと、米国など世界各国は、核保有国に対しては、エスカレーション回避のために消極的な対応を取る可能性も高いこと、まず自国の防衛は自国で行わねば国際社会からの十分な支援は得られないことであると考えます。
 この三点の考え方について、大臣は同意をされますか。林外務大臣の受け止めと見解を伺います。
 この三点目の、自国の防衛はまず自国で行わねば国際社会からの支援は得られないという考え方に基づけば、防衛費の拡充が不可欠となってきます。
 政府は、令和四年度の防衛関係費について、令和三年度補正予算と合わせて防衛力強化加速パッケージと位置付け、必要な防衛力を強化することとしています。総理も、今国会において、防衛予算について、慣習であるGDP比一%の枠にとらわれない予算計上することを明言されました。
 ただ、一方で、ドイツのショルツ首相は、国防費をGDP比で二%以上へと大幅に引き上げる方針を表明しました。ロシアと国境を接し、覇権国家である中国と対峙をする我が国の状況は、欧州諸国以上に深刻です。防衛力強化のため、GDP比二%という明確な防衛費のターゲットを設定し、強いメッセージを対外発信するべきではないですか、岸防衛大臣に伺います。
 防衛予算が仮に増額されたとしても、その中核を成す自衛隊の規模が拡大しなければ意味がありません。
 しかしながら、自衛隊は現在でも定員割れが続いています。この要因として、自衛隊員の給与体系、待遇、働く環境に課題があるのではないでしょうか。現行のシステムでは、自衛隊員の給与改定は他の公務員と同様に民間給与との比較に基づいた人事院勧告によって定められていますが、国防を担う自衛隊員の給与査定が、経済環境に大きく左右される民間給与に影響されることは望ましいものではありません。また、職務の危険度に合わせた手当も十分なものとは言えません。
 こうした問題意識から、我が党は、この点、以前から議員立法の提出により強く問題提起を行っています。給与体系の見直し、十分な危険手当の付与等、抜本的な自衛隊員の待遇改善を行うべきと考えますが、防衛大臣の見解を伺います。
 自国の防衛力の強化という文脈の中で、核抑止、核共有の議論に注目が集まっています。我が党もタブーなく議論をしていく姿勢を表明したところでありますが、これは、直ちにNATOのように米国の核を自国の領土内に設置をしたり、核武装を検討するような短絡的な話ではありません。長期的には核なき世界を目指していく理想を堅持した上で、厳しい安全保障環境に直面する我が国で議論が行われるとすれば、米国の核の傘が実際に機能するか否かが重要な論点の一つになると考えます。
 米国の核戦術、核戦略における意思決定に対して我が国は現状どのように関わっていくことができるのか、この点、現状認識と今後の課題、対応について外務大臣に伺います。
 あわせて、台湾有事がいよいよ現実味を帯びてきた中、日米共同の軍事行動など、具体的な行動指針はできているでしょうか。また、経済制裁のシミュレーションはいかがでしょうか。外務大臣に伺います。
 日本は、これまで、平和安全法制の成立で新たに盛り込まれた自衛隊法第九十五条の二に基づく米艦防護など、米軍の活動に対して単に金銭的価値では測ることができないような貢献も実施をしてまいりました。このような我が国自身の努力について、主張すべきは主張することが必要であると考えますが、今回議題となっている特別協定締結に至る交渉過程において、米側にどのように主張、説明をしてきたのか、政府の取組を外務大臣に伺います。
 在日米軍の駐留経費の負担に係る原則は日米地位協定第二十四条が定めており、この原則の暫定的、限定的、特例的な措置として今回議題となっているような特別協定が締結され、同協定に基づく我が国としての経費負担が実施されています。
 しかし、これまで我が党が繰り返し指摘をしてきたように、締結される特別協定の内容は、毎回多少変化しつつも、我が国が協定第二十四条に定める金額を大きく超えて負担するという構図そのものは事実上恒久化されています。
 また、我が国と同様に米軍が駐留する国として韓国が挙げられますが、同国においては、米国より大幅な負担増を求められたことなどにより、現行の特別協定の締結が前協定の期限までに間に合わず、基地従業員が一時無給、休職に追い込まれるなど、混乱を来したことも記憶に新しいところです。
 我が国における在日米軍の駐留に不可欠な在日米軍駐留経費負担に関する取決めであるにもかかわらず、都度時限的な協定を結び、締結し直していく方式を取っていることに対し、制度としての安定性を疑問視する指摘もありますが、外務大臣の見解をお伺いします。
 駐留経費は、その負担によって我が国にどのようなメリットがあるのか、政府には丁寧な説明が求められます。この点、本協定が追求する日米同盟の抑止力、対処力強化という目的の効果について、できるだけ明確な指標で測り、国民に説明をするべきです。そこで、在日米軍駐留経費負担の金額の多寡が変化することによって、日米の協力関係にどのような変化が生じたのか、政府は定量的な指標を用いた分析を行っているのかどうか、外務大臣に説明を求めます。
 その点、具体的には、今回の特別協定では、前回と比べ、年平均で約百億円の負担増となっています。この百億円の負担増によって、どのように日米同盟の更なる強靱化が実現されるのか、外務大臣に伺います。
 最後に、訓練資機材調達費の新設についても伺います。
 今回新たに盛り込まれた訓練資機材調達費を用いて、我が国の負担で米国が調達した訓練資機材については、日米共同訓練の際に自衛隊も活用することが想定されているものと承知をしています。他方、この資機材の所有権は米国にあるとのことです。日米の相互運用性の向上という目的を達成するためであれば、我が国の負担で調達する資機材なのですから、我が国の所有として、必要に応じて米国にリースするということも考えられますが、今回なぜこのようなスキームを取ったのか、防衛大臣の説明を求めます。
 今回の国際秩序を揺るがすロシアによる武力侵略によって、安全保障の議論のステージは大きく変わることになりました。日本維新の会は、国際秩序の中で日本に求められる役割を果たせるよう、イデオロギーではなくリアリズムに立脚した政策提言を続けていくことを申し上げまして、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣林芳正君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 120815254X00820220318_019

発言者: 音喜多駿

speaker_id: 14306

日付: 2022-03-18

院: 参議院

会議名: 本会議